小説木幡記:2008/07/27(日)蝉とひぐらし
蝉の鳴き声が朝から聞こえてくる。昨夕は、車のドアを開けた途端、ひぐらしが聞こえてきた。蝉やひぐらしや、虫の音を聞き分けられるのは、日本に生まれ育ったからなのだろう。識者によれば、異国の人には虫の音が雑音にしかとられないようだ。真偽のほどはわからない。
京都宇治でも外気温が36~37度、全国的には38~39度Cのところもあるようで、一般に「熱い」と言ってよいだろう。頭がぼんやりしてきて、気にもならないのだが、熱中症の死が全国ではちらほらあるようだ。余は外を歩くときは帽子をかぶっているが、そのまま歩いている人は、体温を超えた中では危険だと思う。
昨日は終日葛野で採点処理、部屋の片付け、行事(オープンキャンパス用)の準備を一人でこっそりしていた。同僚教授達の顔も見えず、倶楽部の屯所も無人だった。いつもの葛野は暗くなってから退出するのだが、さすがに「土曜日」と気がついて、馬鹿馬鹿しくなって六時には出た。葛野では昨日、終日無声だった。よくあることだ。
今朝は日曜の木幡だ。
蝉が鳴いている。
MuBlogで大作記事を書く予定もなく、論文書きも気分が乗らないし、結局終日横臥していることだろう。そういえば読書もしていない。なんだか、気の抜けた休日になりそうだ。
それが休日なのだろう。
きっと、ひぐらしが鳴く頃に気力がわいてきそうなのだ。
一番の難題は夏期論文だ。これは、今はデータの調整期だから、辛い。ようやく30%完了だが、デコにハッカ油を塗りたくって、頭をすっきりさせないと、すぐにキーボードの上に突っ伏してしまう。いま、MuBlog書きながら、突っ伏しそうだ。論文もMuBlogも同質なのじゃろう。
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コメント
東北に暮らしていた時、夏場、夕刻になると
ひぐらしが鳴いていました。
宇宙的な音色が、異界への入り口のように感じられました。
関西では、今はクマゼミが多いのでしょうかね。
今朝も圧倒的なボリュームで鳴いています。
私は蝉が降るように鳴く季節が好きです。
鳴いている時はやかましくも感じますが、
その期間は案外短くて、
ある種のはかなさを感じさせるものですよね。
投稿: 伽羅 | 2008年7月27日 (日) 08時59分
伽羅さん
遅れてすみません。
ニフティから転送がなかったのです(障害)。
さて、セミよりもひぐらしが、趣深いですね。
東北だと、関西とはひと味違っているように思えます。
圧倒的な関西の蝉も、やがてシーンとして、おっしゃるようなはかなさを味わいます。ともあれ、夏の蝉やヒグラシ、そして虫の音、どれもこれも風物詩であり、これまでの人生の通奏低音(低音じゃないけど)みたいなもので、無くなると困ります。
投稿: Mu→伽羅 | 2008年7月29日 (火) 17時18分