NHK篤姫(24)篤姫の頓知
今夜は異国人に会うことを嫌う家定に篤姫が智慧を授けた。立礼をおしつけるハリスに、畳を十枚ほど積み上げ、その上に椅子を置き、征夷大将軍徳川家定が座る趣向だった。策は当たった。
しかし、篤姫が、一橋慶喜の同席を将軍に依頼したことが、姑・本寿院にもれて、篤姫は彼女から折檻(笑)を受けてしまった。
家定は篤姫に「わしのカンじゃ。慶喜は国を、徳川を見守る気持がない」 だから、ますます嫌いになったと本心を告げた。あくまでドラマのことだが、慶喜は聡明であっても、すべてのことを他人事とすませる冷血漢だったのだろう。君主の器ではない。自分自身の安逸以外は、じゃまくさい、どうでもよい、と思った人かも知れない。と、ドラマでは描かれ始めた。と、それほど慶喜役はうまく演じていた。そう言えば、新選組!!! での慶喜役もはまり役だったなぁ。
篤姫と家定は、開国攘夷について今夜は核心にふれることを相談しあった。家定は、篤姫に男勝りの政治感覚を発見した。篤姫が朝廷の動向を家定に示唆し、時の天皇が開国を嫌っていることを匂わしたからだろう。
ところで。
篤姫、今夜も魅入ったが、篤姫のおとめ姿からの脱皮は夏頃までかかるだろう。上手な雰囲気だが、物語の進展上、まだ少女らしい底抜けの明るさが見え隠れする。黒雲に包まれたとき、智慧と勇気と根性で、それを切り開いていく成熟の過程に、篤姫の面白さが倍加することだろう。
追伸
将軍のお渡りが途絶えた側室お志賀さんの暗鬱がよかった。折り紙の鶴を数百(現在500以上、千まで作るらしい)座敷にならべ、家定を恋うる姿が鬼気迫っていた。
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