NHK篤姫(20)徳川十三代将軍家定との婚礼
みどころ
鴨を追いかけて来た家定に、篤姫は意を決して自分からもそれに加わります。
もともとおてんばの篤姫はあやうく池にはまりかけます。それを鋭く察知した家定は、さっと篤姫をだきかかえ、鋭い目を姫に向けます。
このことで、家定のハムレット的苦悩が表現されるわけですが、わかりやすいし、堺雅人の暗愚顔と男前顔のコントラストがよく効いていましたね。
ところで場面のあとに写った、家定のお母さん役って、ものすごい役者ですね。
婚礼
篤姫の公家・婚礼装束は似合っていますね。それと美白というか、おしろいの塗りも上手です。かねがね平安美女は白粉を塗りたくって気持ち悪そうと思っていましたが、今夜の篤姫さまをみると、そういう推測が外れます。
首から下げた掛け守りというのも、お稚児さんみたいなイメージを思わず思い浮かべました。
さらに、篤姫は赤が似合っていました。というより、現代女優にしては、着物が似合いすぎですね。
新婚早々昔話
家定さんはこれで3度目の婚礼。側室も居る。だから、篤姫のことは煙たかったんじゃないでしょうか。当然才媛とは知っていただろうし。先回のセリフでしたか、大奥では賢いことは無意味、と言っていました。
さて、家定が篤姫に「昔話をせよ」といい、篤姫は話しているうちに先に眠ってしまった。こういう設定はおもしろいですね。慣れない儀式の後ですから、若い篤姫が爆睡したのは、自然に思えました。
それにつけても、新婚早々回りを他人に取り囲まれて、なんとも言いようのない習慣があったようです。ドラマでも言っていましたが、主に女性が将軍に「頼み事、おねだり」をするのを厳重に取り締まる意味があったようです。
阿部老中
阿部(草刈)さんは、そろそろ疲労困憊、病身の風情を出してこられましたね。今にも突っ伏しそうな顔つきがよかったです。草刈正雄さんは、数年前のNHK「義経」後白河法王の側近役で光っていました。もっと昔の花の乱でしたか、足利将軍時代でも、公家さん役(日野某)がよかったです。だんだんお別れが近いと思うと、淋しいですな。
来週
篤姫と志賀との、幾島流「女の戦」が始まるようです。考えようによっては、当時の女性とは身一つで、国を傾けるほどの力を等しく持っていたわけです。側室の中には庶民の娘さんも多く、旗本に仮親になってもらって大奥に奉公にでて、将軍と縁が生じれば、お世継ぎの生母になり、息子は次代将軍になるというシステムです。
となると、やはり女、母としての戦争ですね。
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