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2008年3月27日 (木)

嵯峨野鉄道図書館ジオラマ(06) 線路固めと大歩危トロッコ号

承前:嵯峨野鉄道図書館ジオラマ(05) 地面に色粉(パウダー)をまく

6:はじめに
 ジオラマに使ったレールはすべてTOMIX製のものです。路床が付いていて、初めから線路らしい雰囲気がよくでた製品です。別会社のは知りませんが、私は講談社の週刊誌「昭和の鉄道模型をつくる」が発端になっていますから、自然にTOMIXレールを使いました。どのレールにも集電装置をはめ込めて、レール間接続もしっかりしているので、使いやすかったです。このままでも良いと、一時期は思いました。両面テープで接着させる程度にする予定だったのです。

 ところが、雑誌記事などでは、ジオラマ製作のコツとして、レールをしっかり固定することと、それなりに砂利で固めることが、情景を豊かにするということを知りました。

 「二階建てトロッコ図書館列車」という最重要のコンセプトからすると、線路は列車が走れば上々、とそれで終わりになるわけですが、わざわざジオラマまで作ったのは、地域全景の中での図書館のありよう、つまりは全景が即図書館をイメージさせるというところに注目したわけです。ですから、線路を表現することで、ジオラマ全体がより実感的にとらえられるなら、施行すべきだと思いました。

 なにごとも、未経験なうちは、霧がかかって展望することが出来ず、かける時間・労力・資金とのバランスで悩むものですが、この「線路作り」はやっておいて良かったと、思いました。
 工作に難しさはなく、それなりの完成を得ました。

6-1:線路・砂利とボンド

嵯峨野鉄道図書館6-1-1:線路を砂利で固める
嵯峨野鉄道図書館6-1-2:発泡スチロール用のクリア・ボンド
嵯峨野鉄道図書館6-1-3:砂をまいて調える
嵯峨野鉄道図書館6-1-4:ボンド砂利で補修

 線路を砂利で固めることについては、幼少期、近所を走っていた京福電鉄(嵐電:嵐山線)や国鉄山陰線で、登下校の折や遊んでいる最中によく見かけました。その頃は、嵐電車折(らんでん・くるまざき)近所に実家があって、国鉄(現JR)嵯峨駅の北あたりに嵯峨小学校があるのです。

 枕木を使ってレールを固定したりする作業も実際に何度も目撃していました。もともと父が若い頃に、大正時代の東京で岩倉鉄道学校を卒業していたので、そういう鉄道省関係、国鉄関係とは縁が深かったわけです。だから、遊んでいても、父の話と嵐電などの補修作業が重なり、記憶が深くなりました。(大桐駅跡
 さて。模型ではどうするのか。
 NHK趣味悠々関係図書(『ゼロから創る鉄道模型レイアウト』)や、毎週見ている講談社の週刊誌「昭和の鉄道模型」からいくつものヒントを得ました。
 砂利(砂)を模型店で入手し、レールの回りをクリアボンドで塗り固め、そこに砂利をスプーンでまきました。後でボンド水溶液をたらし込んで、砂利を固めました。翌日、刷毛で余った砂利を掃除して完成です。
 難しい工程ではないのですが、私はポイント部分にまでクリアボンドを塗って、失敗しましたが、なんとか(笑)。

 新工夫としては、途中から、砂利とボンド濃水溶液とを直接こねてセメント状にして使いました。さらに、現場で(レール横で)砂利とボンド原液とをこねて処理しました。結果は上々でしたが、こういう邪道はジオラマ・レイアウト世界では、「手抜き!」と異端視されることでしょう。

6-2:走行テスト・大歩危トロッコ号

嵯峨野鉄道図書館6-2-1:砂利固め後の走行テスト
嵯峨野鉄道図書館6-2-2:大歩危トロッコでの走行テスト
 ジオラマ製作関係記事をネットや図書雑誌でみていると、製作途中でひっきりなしに走行テストをしているのが不思議でした。レールがあって、動力車があれば、目をつむっていても走るでしょう! と、そういう印象を持っていたのです。

 ところが実際にジオラマを造り出すと、それがとんでもない誤解と分かりました。詳細は省きますが、毎朝テストしないと、走るか走らないかは確定的でないことに気付いたのです。

 レールの汚れ、車輪の汚れ、通電装置の不具合(接触不良)、そしてレイアウトは線路の高さが数ミリ変化しただけで、ぶつかったり、転覆したり、登らなかったりします。1/150縮尺ですから、1ミリは150ミリ、つまり15センチに相当します。砂一粒が30センチほどの大石と考えたら、ボンド一垂らし、砂一粒で転覆してもおかしくはない世界なのです。
 列車の走行事情は写真の解説に記しておきましたので、御覧下さい。

6-3:二階建てとトロッコ

嵯峨野鉄道図書館6-3-1:二階建てとトロッコ
 ひごろ「二階建てトロッコ図書館列車」という言葉を独り言で繰り返しているのですが、人によっては全くイメージがわかない人もおられることと思います。
 私自身、今夏あたりからNゲージで自作図書館列車を製作予定ですが、くりかえしコアとなったイメージを見てみたくなり、この写真を記録しました。

 詳細は写真説明に書きましたが、二階建て部分はJRのサロ124(TOMIIX製のNゲージモデル)とし、トロッコ部分は大歩危トロッコ列車を想定しています。この二つを上下に合体したものが図書館列車になる予定です。もちろん全長は、トロッコ列車にあわせて15m前後になることでしょう。
 肝心の図書館部分の仕様は、一応専門なので頭にはあり、原型を必要としていませんが、模型とはいえ実体化するのは、苦労しそうです。カッターナイフで指を切る想像は毎日していて、取りかかる勇気がなかなか出てきません。

6-4:粘土で後始末

嵯峨野鉄道図書館6-4-1:粘土・ラドールプレミックス
嵯峨野鉄道図書館6-4-2:線路の仕上げ:砂利・粘土・色粉
嵯峨野鉄道図書館6-4-3:粘土での補修箇所
嵯峨野鉄道図書館6-4-4:粘土補修後の走行テスト(蒸気機関車)

 ジオラマの製作法を全く想像もできなかった先年初秋ころには、「地形を作るのは紙粘土をこねて、大変だろうな」と思っていました。しかし、このシリーズを御覧になった方にはお分かりでしょうが、「粘土」を使い出したのは、今回が初めてです。あとは全部発泡スチロールと、プラスタークロスとで済ませてきました。
 粘土は、偶然に「ラドール・プレミックス」というのを入手し、使いました。主に線路の隙間や、地形の段差、平滑化に使いました。あくまで、地形全体の補修というレベルですが、その使い勝手には満足しました。
 一晩おいて乾いた後で、水性アクリル絵具で色をぬって、それらしく仕上がりとなりました。

6-5:まとめ
 線路を砂利で硬め、粘土で補修する、というこの工程は大がかりなものではなく、部屋(屯所)も手も汚れず快適でした。その要因には、もちろん、うまく行ったかどうかにもよるでしょう。
 専門誌を見ると、実に丁寧に繊細に、その上レールにまで着色し、ウエザリング(古色蒼然とする)を施した、完璧な仕上がり写真に出会います。
 そのレベルで見ると、相変わらず手抜き工事だらけの失敗作ですが。
 実は、私は満足しています。砂利や粘土の定着には一晩かかりますが、この工程は二時間程度でこなせ、その上、見ようによっては線路らしくなったので、教材としても、自己評価としても、「良」と採点しています。
 何よりも、複雑怪奇な嵯峨野鉄道図書館路線を、列車が走ることに、成功を噛みしめました。

 さて次回は、樹木です。森を作って、煩い線路を隠そうと企図しております。うまく行ったかどうかは後日に。

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