昭和の鉄道模型をつくる(19) 喫茶店(ラメール)
承前:昭和の鉄道模型をつくる(18) バー&寿司屋
19:部品と工作(喫茶店:ラメール)
一つは、建物が複雑になってきたことです。これはどこがどうとは言えないのですが。ただ、細かな、たとえば丸椅子などを切り離して、小さな穴に数個連続して立てる時、ピンセットと瞬間接着剤を使いました。ピンセットがないとやりにくいほど、細かくなってきているわけでしょう。
もう一つは、このシリーズの建物に大抵は付いてくる道路なのです。道路はプラ板一枚なのですが、そこに電柱や街路灯や、アーケードを立てるのが難しいのです。なんとなれば、接着剤を上手につかって、四方から眺めないと、必ず傾いてしまうからなのです。垂直に立てるのはなかなか難しいですね。
19:鉄道模型の達人/畑川政勝
ナローゲージの線路はラックレールと言って、汽車の底の歯車を回転させてレールにあるノコギリ状の敷設部分とかみ合わせて急勾配を登るようです。これは、模型の実物をいつか見たいし、Nゲージでもそんなことが出来るのかどうか知りたいです。(インターネットではうまく探せませんでした:Nゲージ、ラックレール)
日本では碓氷峠のアプト式というのが著名ですが、その方式が上述をさすのかどうかは、まだ知りません。
写真をみていると、畑川さんの横に工具類や塗料がたくさんあって、そしてヨーロッパの背の高い建物が情景にたくさんとけ込んでいて、趣味の悦楽というものを味わいました。なお、この方の作品も、写真に穴があくほど見つめても、川の水面は本物にしか見えませんでした。きっと、畑川さんは「水面師」なんでしょうねぇ。
19:「山」 ジオラマ/レイアウトの制作(8)トンネルがある山を作る
もちろん、この後にパウダーやフォーリッジ(天然の苔か? 地肌を作る定番材料)で、植林するわけですが。それにしても、ジオラマ作成とは、ありとあらゆる材料で可能だということです。昔の私なら、粘土とか紙粘土しか想像も出来なかったのですが。
最近ようやく、嵯峨野鉄道図書館ジオラマ(作業は休止中)では、発泡スチロールを切り出して、トンネル部分をくり抜いて、原型を作ったところなのです。
山でも地面でも、基本的なコツは下塗りをして、パウダーなんかを水溶ボンドで定着させていく、そこにあるように思えました。今回は、丸めた新聞紙に下塗りするところで終わりましたが、おそらく「地面師(18号「空き地を作る」)になって山肌を後日整形していくことになるのでしょう。ともかく、自由度が高いので、もしもコンクリートで原型を作っても、誰もケチは付けない世界のようです。ただし、重くなりますね。
そうそう、トンネルの中は黒くするのが定番のようです。
19:昭和の『鉄道模型』をつくる
近所には「関東の駅百選」の一つ「上総鶴舞駅(かずさつるまいえき)」もある、らしい。これはネットで調べてみたら、さすがに佳い駅です(笑)。
もう一つ話題が残っていました。小湊鐵道の車掌には若い女性が10人ほどいるようです。20歳前後らしい。ホイッスルかマイクを口元にあてた車掌さんの写真もよかった。最近はそこここで女性車掌を見かけますが、体力を使うでしょうが、よい仕事だと思っています。新幹線は丁寧だけど、男性車掌に乗車券提示を求められると、なんとなくナチスドイツから汽車で逃れる脱走者の気分になって、どうしても身構えてしまう。小湊鐵道では、「養老渓谷」というような観光地では、車内観光案内があるのだろうか? うむ。乗客は一見さんは少なかろうから、多分ないでしょう。
(上総の)里見駅:小湊鐵道
(千葉県市原市平野)
19:未来の図書館、過去の図書館
最近、ようやく年末から始まって延々と続いていた採点が終了し、ほっとしております。しかし依然として会議会議会議三昧に明け暮れて、会議男になってしまったのです。
と、それはよいでしょう。
教育・研究者はそんな激務(失笑)の中でも時間をとって、ちょっと屯所(図書館学の資料室)をのぞいて、作りかけの未来の図書館ジオラマ、例の「嵯峨野鉄道図書館ジオラマ」を眺めるわけです。ときどきカッターナイフで山を削ったり、まれに電気を通して転覆脱線具合(うっ!)を確かめたりしております。時間が断片的ですね。
さて、最近「図書館列車仕様」についてコンセプトがまとまったので、これまでMuBlogにメモした内容を集めて、記録しておきます。
(1) 二階建てにする
身近なところで京阪特急ダブルデッカー車があって、ときどき乗って来たのですが、先週あたりに異様な興奮とともに、一階を書庫、二階を閲覧室(読書室)、別の車両にカフェテリアや子供読書室を、幻視してしまったのです。
(2) 読書室は上か下か
上記の1.では一階を書庫としましたが、京阪特急の一階に座るとまるで地階の感じがします。人にもよりますが、読書はこの地階でする人もいるようです。ほの暗くて地面に直に接しているのは、人に安定感をもたらしたり、あるいは胎内回帰感を味わえるのかもしれません。
地階に書庫を置くのは列車重心を考えてのことです。今回はそのある部分を、重度の読書依存症利用者に開放することにしたのです。
(3) トロッコ・軽便列車
模型で軽便鉄道と申しますと、どうしてもナローという事になるのですが、わかりの悪い男でいまだに模型のナロー問題が解けません。ですから、この文脈ではNゲージによる、トロッコ風列車ということで進めたいです。
こういう軽便列車について、インターネットで写真のきれいな「思い出の軽便列車」というのを見つけました。「おとぎ列車と呼ばれていた頃の『西武鉄道山口線』」と書いてありました。
身近なところでは、京都市右京区で実際に嵯峨野トロッコ列車というのが走っていますので、この雰囲気を「二階建て図書館列車」にして、さらに嵯峨野や愛宕山、保津峡全体、つまり景観全体としての「未来の図書館」を考えていきます。
(*) 実際のジオラマ
なかなか進みません。初めてのことなのに、いささか複雑な景観を欲張りすぎて困っております。さらに困るのは、二階建て図書館列車を、本当に基本から作る必要がでてきます。既存の列車を改造する方法、紙から作り上げる方法、いろいろあるでしょうが、結局すべて完成するのは、やはり近未来になりそうです。
今夕もちょっと、保津峡の崖をカッターナイフで削ってみます。
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コメント
19:未来の図書館、過去の図書館
へのメモ
森博嗣先生のMLAに、二階建ての電車写真があった。興味がわいたのでメモしておく。
http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/2008/02/post_1681.php
http://blog.mf-davinci.com/mori_log/archives/tram80206-thumb.jpeg
こういう記事はいずれ削除されるので、ついでにダウンロードしておく。MuBlogに掲載するには、森先生の許可が必要だが、それは先生が作家廃業絶筆されたときに、お願いするとしよう。
投稿: Muメモ | 2008年2月10日 (日) 09時35分