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2008年2月28日 (木)

昭和の鉄道模型をつくる(21) 八百屋(丸茂青果)

承前:昭和の鉄道模型をつくる(20) 魚屋(魚政)

21:部品と工作(八百屋:丸茂青果)

21:丸茂青果の正面
21:丸茂青果の裏面
 店先に野菜や果物が並んでいます。自分一人で作ったらこれだけで半年かかりそうです。倶楽部ご隠居(卒業生)の一人に徹底的に食のミニチュアに凝っている人がいます。一度みたことがあるのですが、もしかしたらこういうキットはそういうタイプの人が設計しているのでしょうね。目の前にある八百屋模型の奥に、作った人たちが行き来していました。
 それにしても店頭に立つ大将の恰幅が佳いですね。前にも言いましたが、作っているときはこんなにリアルには見えないのです。写真で拡大すると、別世界に思えます。 

21:鉄道模型の達人/木曾モジュール倶楽部(KMC)

21:木曾モジュール倶楽部(KMC)
 いやはやとため息。ふたつのため息です。
 まず、ようやく9ミリ軌間のHOスケール(1/87縮尺)という、長年(たった半年ですが)悩んでいたHOナローとかいう言葉の謎が心底までストンと飲み込めました。
 要するに、機関車、列車の大きさはHOゲージの通常スケールと言われている1/87(1/80)縮尺で、線路の幅がナロー、つまり狭くて、Nゲージの9ミリ幅を使っているわけですね。Nゲージは一般に1/150スケールですから、HOに比べて小さい車体なのですが、そこにHOタイプの列車を走らせるから、なんとなくアンバランス、かんとなく可愛らしいわけでしょうね(笑:これでよいのかな?)。
 もう一つは、例の深山幽谷列車というか、山と渓谷と鉄橋、すなわち私の大好物世界だという点で、ため息をついたわけです。すでに、「昭和の鉄道模型をつくる(17) タクシー営業所」で「わたらせ渓谷鐵道/平山学」をずいぶん気に入ったわけですが、なんとなく同じ感想を今回も抱きました。森林鉄道では橋も木製のようですが、写真をみているとその木橋の構造がえも言えぬ味わいで、たまりませぬなぁ~。
 KMCさん達の作品は、モジュール・レイアウトと言って、部分部分を各人が一定の規格で作って、それを寄り集まったときにつなげるようです。うむ。

21:AtoZ:「畑」 ジオラマ/レイアウトの制作(10)畑を作る

21:「畑」 ジオラマ/レイアウトの制作(10)畑を作る
 前回の田んぼを作るのに比べてほんの少し気楽です。畑の畝(うね)を、スチレンボードにV字形の切り込みを何本も切り込むことで表すのが、整形の基本です。実は昨日、初めて買ったスチレンボードで、「サンドペーパ貼り込み道路」を造る準備に入ったのですが、発泡スチロールよりもキメが細かくて扱い易いですね。
 次に、切り込みをいれたスチレンボードの表面を、おなじみのジェッソ茶色で下塗り。
 ボンド水溶液を塗って、茶と緑のパウダーをまく。
 作物は「コースターフ(ぶつぶつしたスポンジ)」をピンセットで置く(ボンド原液で接着)。なお、パウダーとかコースターフとか、地面師が使う諸々のトッピング材料については、いつか表にしてまとめるつもりです。
 さらに、畑の空いた部分にトマト棚作成をするようです。
 棚は電線を分解して二、三本の銅線を寄り合わせ、これに茶色ジェッソを塗って、2センチほどずつ切る。
 以下の詳細はややマニアックに思えるのですが、銅線をV字に埋め込み柱とし、その間にスチロールボンドで横糸を引く! そこにコースターフを付けて、アクリル絵の具・赤色を爪楊枝でちょんちょんし、トマトの実にする。
 おお!
 読んでいて最初は簡単と思いましたが、トマト棚になると、難しく感じました。将来私は、畑だけにしておきます。
 
21:昭和の『鉄道模型』をつくる
21:昭和の『鉄道模型』をつくる
 昭和の情景として「レジャーブームの幕開け」に興味を持ちました。昭和36(1961)年ごろの週刊誌を元に構成されていました。
生活にゆとりが生まれてきた。洗濯機や冷蔵庫といった家電製品の普及で家事の時間が減少したことも加わり、家族総出による娯楽時代の幕が開いたのである。昭和34年度の経済白書は、「教養・娯楽への支出が増加している」と報告している。(昭和の情景)
 私が中学生から高校生ころの世相だと思う。
 同記事の掲載写真には、上越線土合駅のホームが谷川岳の登山客で鈴なりになっていました。都会のラッシュ時の混雑が登山駅で見られたようです。私の経験では、高校生の時に山岳スキーや登山のために乗車する信州往復・急行列車は、大抵200%くらいの乗車率で、トンネルの中で列車が停止したこともありました。気分が悪くなって非常ベルを押す人がいるからです。私は小柄なので、時々列車の網棚によじ登って横臥していました。
 すさまじいレジャーブームでした(今は空港とか、新幹線がそうなのだろうか?)。
 昭和36年の朝日ジャーナルから引用で、当時の余暇タイプがまとめてありました。そのうち、上流階層の余暇に注目しましょう。
 ・スポーツ{ゴルフ、狩猟、ホテルのプール、体操}
 ・旅行{家族づれで田舎の宿屋かホテル(一泊1万円以上)、飛行機旅行、海外旅行}
 ・音楽{クラッシック、小唄、長唄}
 ・暇つぶし{庭いじり、ペット、8mm、ドライブ、買いもの}
 ・コレクション{骨董、家具}
 現代人は、若年から往時の上流階級がたしなんだレジャーにそまっているようです。うむ。
 一泊一万円とは、今なら家族で20万円ほどでしょうか?
 さすがに、書画骨董にいれこんでいる学生はまだ見かけなく、小唄、長唄もいませんが、箏曲や能楽をたしなむ学生は散見しますね。

21:未来の図書館、過去の図書館
 今週は半ば休載。嵯峨野鉄道図書館列車について熟考の日々が続いているので、理念的なことには気分がのらないのです。ただ、それらしき新聞記事があったのでリストしておきましょう。いつか気になってコメントを出すかも知れません。

 平成20年(2008年)2月27(水)の産経新聞です。
学術書、ネットで公開:京大図書館と学術出版会:電子書庫通じ5冊
 ここで電子書庫とは「リポジトリ」といって、21世紀当初からの新しい用法です。京都大学には約1万1000件の学術資料などがネット上に公開されていて、これをリポジトリと呼んでいるわけです。この記事では、京大出版会の図書の無料公開がニュースになったようです。京都大学附属図書館のサイトを以下に引用しておきます。
 京都大学電子図書館
 (このページに、「京都大学学術情報リポジトリ」というページがあります。今朝アクセスしたら、接続不可でしたが(笑))
 さて、こういったリポジトリと、わが「嵯峨野鉄道図書館列車」は、どういう風にクロスするのでしょう~

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コメント

だんだん形になってきているみたいですね。
でもいろんなセットがあるんですなぁ・・・・

Muさんのジオラマもそのうち
銀座のジオラマバーみたいになるのでは??


http://www.ginza-panorama.com/">

投稿: 伽羅 | 2008年3月 1日 (土) 12時42分

まいど、伽羅さん
 昭和の鉄道模型は、急げば現在30/50巻まであるので、もっと形を成すはずですが、なにしろ二足のワラジというか「嵯峨野鉄道図書館」に時間をさいているので、なかなかです。

「銀座バーパノラマ」よいサイトを紹介してくれてありがとうです。
 記事では関西の「尼崎」にも出来たようなので、見てみたいです。
http://www.ginza-panorama.com/amagasaki/index.html

 それにしても、世の中には変人オーナーや、変人客がおおいのですね。まさか、鉄道模型倶楽部バーというか、レストランというか、カフェがあるとは想像もしていませんでした。
 酒だけだと下戸のMUは困るのですが、食事やカフェもあるので、よいですねぇ。

 わが、葛野模型倶楽部2008も、カフェバーに転身したくなりました。

投稿: Mu→伽羅 | 2008年3月 1日 (土) 13時03分

尼崎店では、予約すれば
機関車の形をしたチョコレートケーキも
作ってくれるみたいですね。
Mu殿下の次回の誕生日ケーキは、
これで決まりですね。


それにしても銀座のお店で通販している
鉄道模型の電車や機関車・・・いいお値段ですねぇ。

いやはやリッチな趣味をお持ちのことで。

投稿: 伽羅 | 2008年3月 1日 (土) 17時32分

まいど、伽羅さん
 Muの誕生日って、そんなものあったんでしょうか? 日常日頃誕生日をわすれておりますよ。加齢とともに、自然に忘れるようです。

 さて、リッチな趣味とはいなことをおっしゃる。たしかに、別の世界では、蒸気機関車模型が100万円とか200万円とか、レアレアな電車だとそれだけで50万円とか、法外に見える世界ですがね。
 Muが好むNゲージというのは、一種の量産品でして、高くても8両セットで2万円弱、Muが購入するような一台ものでしたら、5000円、図書2冊程度、珈琲10杯程度のものですよ。まして動力のない貨車なんかだと、千円程度ですよぉ~。

 海外旅行とかブランドを身につける若い女性の日常からすると、あははは、貧乏老生の趣味ですよ。

 だから、こういう公器blogでリッチだなんて、Muを貶す言葉はお使いにならないでくださいませ
 Muは世上、赤貧洗うがごとき、清貧きわまりない老教授がウリなんです。逆立ちしても、リッチなんて言葉はでてきませんよ。

投稿: Mu→伽羅 | 2008年3月 1日 (土) 20時35分

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