昭和の鉄道模型をつくる(08) ストレートレール S140、S72.5
承前:昭和の鉄道模型をつくる(07) カーブレールC140(180°セット)その2回目
08:ここまで完成(~8号)
こうして眺めていると鉄道模型における線路は重要だと感じました。当たり前なのですが、これがトロリーバスだと線路が無くて、たしか架線だけ一本あって、景観が引き締まりません。
「線路」という言葉には、このレールどこまで続く日本中とか言うように、あるいは貨車一杯のいいわけとか、ともかくウチの村に線路を敷いてくれ、とか意味が深くて広いです。
昔の米国西部劇だと、線路と蒸気機関車と、ネイティブと、騎兵隊と開拓民で物語りが成り立っておりました。
08:部品と工作
さっき、ディジタルビデオの修理が終わって戻ってきたので、その3Mピクセル静止画機能を使ってみました。SONYのビデオ関係はなんとなく「暗い」雰囲気なのですが、今回の鉄道模型にはレトロな画質で似合っているかもしれません。右側の写真が、少し離れて光学10倍のズームアップで撮った物です。このにじみ具合がたまりませんね。
08:AtoZ:レイアウトを始める前に
一つは、プラスとマイナスを持ったレールが、円だけなら、相互にショートは起こさないが、ポイントその他複雑なレイアウトを目指すと、必ず+部分と-部分とがぶつかって、ショートしてしまう。写真の左上は青と赤のペンで線路を描いた場合、+-がぶつかるのがよくわかる。これをさけるために「ギャップ」というものを設定する。つまり、ある部分を絶縁してしまうわけです。
もう一つは、ここが今後一番私の気になるところですが、ジオラマ作りの基本、レイアウトボードの話でした。一枚板(ベニヤ板が多い)の上に、線路を敷いたり、山や川を作る。後者の山などの起伏の基本が、発砲スチロールらしい。私の古い記憶では、紙粘土といって、新聞紙を細かく刻んでノリでぐつぐつ煮詰めたものを使ったことがありますが、現代はそういう方法ではないようです。
なお、板は小振り(40x60程度かな?)の物を使って、それをモジュールとして、何枚か組み合わせる方法もありますね。
08:昭和の鉄道模型を作る
達人は横浜市の市川利勝(66)という方です。お仕事はなんらかの「編集事務所」らしいです。遠い横浜のことは知りませんが、馬車道とかいう地名は知っているので、もしそのあたりなら「探偵さんだ」と勝手に想像しました。(読者は怖いですね。なにを想像するかわかりませんもの)
記事の惹句を引いておきますと「風景写真のセンスがジオラマに姿を変える。その色にこだわる草木のスペシャリスト」。この惹句を本誌掲載写真を見ながら読んだとき、うおーっと雄叫びを上げたのです。こ、こういうのがジオラマで実在するのかぁ~。ちょっと、衝撃の映像でした。
本誌写真の題材は「枝垂れ桜」でした。中央本線の長坂-小渕沢間にあるとのことです。桜も絶景ですが、それに見とれる7人ほどの人形も絶妙でした。うむむのジオラマですよ。そうそう、そばにローカル特急がちゃんと走っておりました。
なお記事を良く読むと、市川さんはジオラマ教室の先生でもあるようです。
作品にはA3とかB4サイズの小型ジオラマが多く、それをつなげていく「セクション・レイアウト」と言う方式のようです。私は上述で「モジュール」としましたが、この世界では「セクション」と言うようですね。
うん。
このジオラマを見ると、京都市右京区の嵐山や渡月橋や天竜寺や嵯峨野や愛宕山や大覚寺や広沢池や、そして嵐電(京福電鉄)やJR嵯峨野線やトロッコ列車や、そしてそして愛宕山ケーブルの復元や、……、ついでに前方後円墳や、巨大図書館や、桜に紅葉。なんだか、頭がパンクしそうになってしまいました。
この「枝垂れ桜」ジオラマ、これって、私の運命(さでめ)なんでしょうか。
08:未来の図書館、過去の図書館
先回の07では、形ある図書館や紙の図書を残すために、手で「文字」を書くことに重ねてその意味を説き明かそうとしましたが、そのまま論を進めるとおそらく、誰も読まない難解ねじれた、ある種のファンダメンタリズムに陥るので、一旦止めておきます。
論立てとは、特定の人であっても読んでいただかないと、無駄なことですからね。
原理原則を細かく記していくと、大抵は、読む気力のなくなる記事になるものです。
で、今は。
言葉で残すよりも、今後は「形で残そう」そういう魅力ある図書館を作ってみよう! という実に単純な気持ちがこれまでになくふくらんできたのです。転機は、多分今回の「枝垂れ桜ジオラマ」なのでしょう。
とは言っても。
こういうジオラマを作る自信はまったくないのですが、想念の中に明瞭に形をなしてきたのです。
未来なのか過去なのか、それすら今は明確ではないのですが、場所は嵐山・嵯峨野にします。それを、葛野図書倶楽部2001が存続する2011年までかけて、作ってみたいですね。
怖ろしいことに、倶楽部員のたむろする屯所は、毎年図書スペースを片隅に追いやられ、嵯峨野ジオラマに陣取りされていくことでしょう。
そうして、毎年少しずつ月曜1限目の情報図書館学「近未来の図書館を作ろう」でお披露目していくのです。と、夢と希望がふくらんで参りました。
さきほど、さっそく。
初代以来の葛野図書倶楽部2001「ご隠居データベース」を眺めていたのですが、おりました。一人、超精密ミニチュア作成の天才(笑)が。二番隊長2003。強そうです。佐野藤右衛門邸の枝垂れ桜を再現する力量があるご隠居です。メールを送ることにしました。
さて、……。
倶楽部を作っておいてよかったです(爆笑)。
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