昭和の鉄道模型をつくる(09) ストレートレールとカーブレール(レール三昧)
承前:昭和の鉄道模型をつくる(08) ストレートレール S140、S72.5
09:ここまで完成(~9号)
一体どうしたことでしょう。
ここ数回はレールばかりで、工作の楽しみがなくなっていたので、こっそり次号(10)のミニ手動ポイントを先取りしてレールを敷いてみようとしたのが、この有様でした。
なんというか、このキットは相当に高度なレイアウト、つまりはジオラマを設定してあるようで、いつもの雑誌本体に写っている写真は、単純なものじゃなくて、ものすごく奥が深かったのです。
ここで、そこの忙しい貴兄に、はっきり、手短に(笑)申しましょう。
このキットは、レールだけ集めても、それを全部使ってエンドレスにするのは、無理です! もとにつながらないのです。カーブが合わない、レールがあまるのですぅ~。
さて、どうする、あなた。
貴兄の机上も余ったレールで混乱しているのじゃないでしょうか。
09:部品と工作
さて。
Nゲージというのは線路幅が9ミリです。
携帯電話と比べて下さい。実に小さいです。
しかし、ここのところが難しくて、ある鉄道マニアの方にうかがったのです。その方もてっきりNゲージを手がけたことがあると思っていたのです。だから、同好のよしみと思って尋ねたのです。
「9mmナローというと、Nゲージを作られた経験があるのですね?」
「いえいえ、Nゲージなんて知りませんよぉ」
「はあ? 9mmナローって、書いておられますよ」
「それは、そうじゃなくて、スケールとゲージは違うわけです」
「というと?」Muの目がとろんとしてきた、分からなくなったのだろう。
「Nゲージという場合、Nスケールの9mmゲージのことです」明晰な答だった。
なるほど、しかし。
その人は日頃「9mmナロー」と話されているので、てっきりMuはNゲージ関係者かと思っていたら、「絶対にNゲージを手がけたことはない」とおっしゃるので、混乱してしまった。ナローというのは「狭い」だから、狭軌であって、その狭軌とは、普通のJRの線路幅よりも狭くて、森林鉄道のような特殊な車両で、しかし9mmナローはNゲージじゃない~、ああ、また分からなくなった、スケールとは車体縮尺のことなんだろうけど、ううう、全てはミステリィ。
まあよかろう。分からなくても、そのうち電車は走る(笑)。
09:AtoZ:運転のトラブル対策
いつもこの記事AtoZで勉強して賢くなってきたのですが、今回は冒頭に嘘というか、叙述トリックというか、編集と工作の食い違いがでてきた、と思いました。
「本シリーズの2~8巻の解説通りにレールを組み、コントローラを正しく接続すれば、車両は問題なく動くはず。」
これ、嘘でしょう。車両にモーターはないし、コントローラは25巻まで買って、応募券送って、やっと手にはいるのですからね。今はまだ9号。電気もモーターも無しで電車が走ったら、世界中が大騒ぎになる。嘘つき!
レールも、この元・工作少年Muですら、組めないじゃないのぉ。
と、もしかしたら文章のトリックじゃなかろうか(呪術じゃなくて、叙述トリック)、と冷静なMuは考えた。
~
わかりました。
珍しく、ミステリィの正解に気がついたのです。
おそらく先頭の「本シリーズ」とは、本誌全体を指すのじゃなくて、AtoZコーナー記事だけを指しているの邪郎。
ところで、肝心の「運転トラブル」対策ですが、ようは、注意深く扱えば動く、マメに掃除しなさい、レールは丁寧に接続しなさい、ということでしょうね、編集長!
09:昭和の鉄道模型を作る
掲載写真はドイツの風景と、ドッグボーン式の単線エンドレスという、またしても、Muが立ち往生しそうな線路形式でした。これは、もう、鉄道模型世界は精密な学問世界そのものですなぁ。鬼道とか舶載鏡とか陪冢(ばいちょう)とか「造り出し」世界以上のものです。相当に学ばないと全貌を理解できないままに、おさらばする危険もありますね。
「部屋の壁面を利用し再現したドイツの田舎町はすでに人口600人。基盤はプロに注文し工作や運転に集中した」と、惹句にありました。その通りの記事でしたよ。
この方は、背丈が二センチに満たない人形600体に、虫眼鏡で見ながら彩色されたのだと思います。気が遠くなりそうですね。でも、ヨーロッパ調の汽車とか町並みに、人形がとても似合っておりました。
09:未来の図書館、過去の図書館
さてこの間、ジオラマ記事をネットで眺めたり、過去にマニアの人の家で写した秘蔵の鉄道模型ビデオを見たり、そして大津市の博物館に行って模型の建物や町並みをみたり、あるいは江戸東京博物館の厖大な模型写真を見返したりしていたのですが、結論として、図書館模型、建築模型、景観模型、つまりジオラマを自作するのは相当な根気が必要ですね。
ジオラマ図書館はできるのでしょうか?
しかしながら、この世にありそうで無い近未来の図書館を造らないことには、私の目的は果たせません。
レトロ志向で行くなら、木の家、紙の障子、青畳に寺子屋風の机、広い座敷机。
図書だけは、粘土板もやめて、パピルスも使わず、巻物じゃなくて、和装本じゃなくて、現代の洋装本にするとして。
書庫はどうする。
国会図書館関西間のように、全自動集密ロボット(?)書架にするのか。
さりげなく、山積みしておくのか(笑)。
目録は、昔の紙カードも部分使用はよいが、かさばりすぎる。そこは、OPACで行くしかない。
う~ん、駄目だ。
まとまらない。
まあよかろう、あと41回も記事を書くのだから、そのうちに。
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コメント
こんなDVDシリーズも出たようです。
http://www.shogakukan.co.jp/shote/
あわせて手に入れて、さらに気分に浸ってみてはいかがですか。
ちなみに私、職場ではまだまだ「若手」です(笑)。
投稿: morio | 2007年11月18日 (日) 00時50分
morioさんや
貴兄が鉄道模型記事に少しでもコメントを入れる気になるなんて、信じられないなぁ。
このごろの若いナウイ男は、こういうもんには気持がむかなくて、なんやしらんアメリカさんのiPodとか、若い女優やアイドルに、目をむけなはるもんやと、おもておりました。
morioさんは、やっぱり普通の男とは違うみたいやな。食いねぇ、食いねぇ、蕎麦食いねぇ。
小学館のDVDをおしえてもろてありがとうさん。関東の鉄道博物館にでも行ったときに買います。心の中の東海道線があって、米原を境に電化か蒸気機関車か、あるいは直流か交流かが、変わる時代の姿が永遠にMuの脳裏にこびりついておりましてな。
夜の米原駅。
そういうもんが、表現されているような映像があるかもしれません。
そうそう、morioさんのような業界じゃ、40とかは赤ちゃんで、50、60になってもまだまだ少年少女世界でっせ。
学部長とか学長になると、ようやく大人扱いやな。そやから、morioさんはまだまだお若い!
では
投稿: Mu→Morio | 2007年11月18日 (日) 02時00分