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2007年11月18日 (日)

NHK風林火山(46)難攻不落の小田原城

承前:NHK風林火山(45)桶狭間の謎:勘助の謀略

 今夜の副題は、「鉄壁の小田原城に散ったガクトの恋」とでもなろうか。

その小田原城

神奈川県小田原市城内

1.武田信玄の戦仕立ての僧形
 今宵の一番の見どころは亀さん信玄に軍配が上がった。白装束の襟のあたりが首にまとわりついて、亀が首をすくめたようなお姿だった。それが実に似合っていた。いいようもないほど斬新な着付けだった。
 もちろん信玄公の姿を後世のわれらはそのように、どこかで植え付けているから、余計にぴったりおさまったのだろう。

2.勘助と香坂虎綱:牧城と海津城
 ところは牧城。香坂は、次の川中島の戦で、諏訪勝頼の初陣を心待ちにする勘助を諫める。すなわち、次の戦で武田が必勝とは言えない事情をるる語り、武田の血を絶やさぬ為に勝頼の、八幡原(川中島)の城から出陣することは止めるべきだと進言した。これは武田家の血筋が絶えるほどの戦闘を予測した発言だった。

 武田はこれまで謀略によって長尾景虎と戦ってきた。その根底には、景虎が武田領国を占領する意志を持たないという、勘助の見極めによって成功してきた。もしも、まともに戦ったなら、負けていたはずだった、と香坂弾正虎綱はかつての師匠の勘助に言う。
 勘助は憮然とした。しかし、痛いところを突かれて、香坂の叡智を再確認したはずだ。

 八幡原に海津城が出来たとき、そこの城代になる香坂は、勘助に城の造りの巧みさと、完成を祝っていた。しかし勘助は、この城が守りの城ではなく、景虎に勝つための城だとさとす。そして、香坂が34で独身であると確認し、彼に山本の家に訪ねるようにいう。勘助は香坂に渡したいものがあるようだ。それはおそらく、兵法とそして武田の今後の策であろうか、いや、それとは違うかも知れない。

3.ガクト政虎と驕(おご)り
 名前が次々と変わるので、ガクトにしておこう。鎌倉で正式に上杉の後を継ぎ、関東管領となって、長尾景虎は今後上杉政虎となる。

 さて。
 ドラマでは、ガクトの驕りの帰結として、関東武士の成田が下馬しなかったのを怒り、ガクトは彼を引きずり下ろし打擲(ちょうちゃく)した。
 なぜそうなったのか。
 ガクトは成田の妻を人質として、小田原城攻撃に連れてきている。三日で城を落とすと言ったが、無理だった。長引く包囲戦に、ガクトもいらだったが、成田も同じなのだろう。
 人質は「伊勢」と名乗り、京都から成田に輿入れした。ガクトの亡き母にそっくりだと、周りの武将達は囁いていた。
 そこで。
 伊勢にそれとなく「あなたは神仏ではありません」と諫められたガクトは、単身小田原城門の50m程前まで行き、弓矢や鉄砲が雨のように注ぐ中で、どっかり座り込み持参の酒を飲む。もう、そこでガクトは普通ではなかった(笑)。
 要するに伊勢の美貌に惹かれ、彼女に恋してしまったガクトは、プライドを保つために無理をした。城が落ちぬのに、鎌倉の鶴岡八幡宮で上杉家相続の式もあげた。
 場面では、その帰り道に、成田が馬上のままガクトの輿を見物していた、となる。当然だが、伊勢は成田の妻である。
 ややこしい話だな。
 この間、宇佐美はガクトの増長に苦虫をつぶしている。「危ない」と、感じている。さて、どうなる。

*.疑問点
 自分で調べればよいことだが。このころすでに今川義元は信長に殺され、今川としては三国同盟の建前から、北条や武田の支援を仰ぎ、信長を討つのが自然だが、話は一気に関東と小田原に飛んでいる。
 北条氏康は、武田の援軍一万は飾りと分かっていても、上杉への備えとして良しとしている。一方、今川に対しては今川当主の援軍(来なかった)よりも、(今川家人質だった)松平元康が駆けつけてこないことを、一瞬だが、気にかけた。
 今夜も、風林火山、なかなか芸が細かいなぁ。

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コメント

長尾景虎⇒上杉政虎⇒上杉輝虎⇒上杉謙信

今後、出世魚みたいに名前コロコロ変わっていきますね。
まぁテレビのほうは謙信を名乗る前に最終回を迎えてしまいそうですが・・・・

さすがのGackt政虎にも おごりが生じて、
ひいてはそれが関東武将たちに大きな影響を
与えてしまうことになるんですね。

そして いよいよ川中島決戦前夜へともつれ込む。
鞭声粛粛夜渡河・・・・

投稿: | 2007年11月19日 (月) 06時13分

無名さん、
 まさに出世魚ですね。
 しかし、勘助が亡くなる時は、信玄も謙信もその他のひとも元気いっぱいですから、謙信まではドラマに出ないようで。

 べんせい・しゅくしゅく・よる・かわをわたる

 これは意外にも小学校時代に、手塚治虫さんの漫画で初めて目にした台詞というか詠いですね。

さて、無名さん
 ガクトの驕りですが。
 十万の兵を集められるのだから、驕りがでてもしかたない。ただ、女無用のガクトが、なぜにこのとき、よその奥さんに手を出した(かどうかは、ドラマではおぼろ)のかは、謎というか、ちょっとうなずけません。
 尼になった浪(なみ)さんが可哀想じゃないですか。
 マザコンを表現したかったのかな。
 しかし、そういう観点なら男性の9割はマザコンだからねぇ。
 現代ドラマは、難しい。

投稿: Mu→無名 | 2007年11月19日 (月) 13時05分

あはははは、
名前をインプットするのを忘れて、
無名さんになってしまったようです(爆)

鞭声粛粛~♪は、うちの父が昔謡っていました。
第4回川中島を謡っているんですね。

それにしても上杉政虎・・・母親「虎御前」に
似ている伊勢の方に惚れてしまったのですね~。

せっかくのガクトなんですから、
まぁ浮いたエピソードなしで終わってしまうのも
つまらないですし・・・。

投稿: 伽羅 | 2007年11月19日 (月) 19時25分

まいど、伽羅さん
 ガクトにも浮き名をながしていただかないと、
 本当に、「空しい」人生になってしまいます。
 しかし、今度、お稚児さんなんかをそばに起きだしたら、Muとしてはあっけにとられて、感想を書けなくなります。
 今回も浪(なみ)さんを泣かせて、その上、よりにもよって、……。
 まことに、今年の脚本は、悪達者というか、全てを書き尽くす迫力というか、油断なりませぬ。

投稿: Mu→伽羅 | 2007年11月19日 (月) 21時41分

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受信: 2007年11月25日 (日) 23時51分

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