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2007年10月30日 (火)

少年司書ロボ0号(06) プチロボXの四肢接続と配線:組立終了

承前:少年司書ロボ0号(05) プチロボXの胸と頭

随想:ロボットの配線について
 私などが幼少期に造った模型工作の配線では、せいぜいモーターが一個、電池が2個、スイッチ(前進後進)、そして豆電球一個。それくらいでカマボコ自動車を造っていた。シャーシーというか、台車部分を手頃な蒲鉾板でまかなっていたわけだ。もちろんそこにギヤセット、シャフト、タイヤが付くのだが。

 すると、配線ということについて、プラスとマイナスを間違えないとか、ショートさせないとかの注意で済んでいた。もちろんゲルマニウムラジオ→トランジスタラジオとか、真空管ラジオとかになってくると少し配線が増えてきたが、シャーシの裏側で短い線をハンダ付けする程度のことだったせいか、気にならなかった。Oゲージのフロアでの電気機関車遊びなどは、配線すら意識しなかった。

 配線を気にしだしたのは十数年前からPCを自作し始めてのことだった。フロッピーディスクとか、ハードディスクとかCD-ROMとか、幅が広くて外れやすい巨大な配線を小さなケースの中にとりまわして、そのそばに微細なファンの配線とか、リセットスイッチ配線とかが入り交じり、大抵は巨大な巻き線状態がケース内に横たわり、最後は鉄板蓋をかぶせて見えなくなって、はい終了! だったが。

 この夏、涼夏2007PCという中が透明で丸見えの、アクリルケースPCを自作して、とたんに「配線・とりまわし」ということの重要性に気が向き出した。透明だから蓋をして「はい、動いた」では済まない。こちゃごちゃの配線はいつまでも気持をげっそりさせて、保守する気力を減退させる。今夏はなんとか、配線の簡便なSATAパーツを多用して、それなりにおさめた。

 そして近頃は数年前のPowerPCG5の裏蓋をあけて、その芸術的な配線仕上げに感嘆の声を上げた。気付いた要素は二つあった。MACは長大な配線もいとわず、ケースの四隅にケーブルをぐるりと沿わせて、ケース内のスパゲッティ状態を避けていた。さらに、高床式(これはMACもATマシンも同じ)のマザーボードの裏側に、別の線を潜らして、散乱を避けていた。

 さて、少年司書ロボ0号は如何に。
 原型機プチロボXは、小兵なりといえどサーボモータを9つ持っている。そして電池4個を四肢に分散している。これらがすべて胸の制御基盤に集中するのだから、ただ単に、組み立てた!動いた! では話がおさまらない。と、意識がそこに行っただけで、なんら革命的な配線工夫をしたわけではない。
 ひたすら四肢の動きとケーブルが絡まらないように、若干の余裕を残して、束ねる試行錯誤だった。

随想結論
 小型ロボットの配線は、サーボモータ(一個に付き、+-と信号線、合計3本の線が付いている)の数が多くなるから、今後、いろいろなところで工夫が為されていくだろう。しかし、縁の下の力持ち工夫に近いので、派手さがなく、情報も「探す」気持を込めないと見つからないと思う。なにか根治療法がすでにあるのだろうか?
 ともかくMu工作部門では、「配線」「パーツ接続」「非ワイヤー化」情報に気を配っていこう。

工作06-1 四肢の接続

胸と右足の接続
四肢と首の接続完了
 あらかじめ、位置や丸形ホーンの方向に注意しながら造ってきた両足や両手や首や制御基盤を、最後に一式組み込むわけだ。このころが一番工作の快感を味わう時期だと思った。よく言われることだが、工作とは完成してしまうと、一挙に虚ろになり、悲しみさえ味わうものだ(笑)。
 接続は従来通り、ブラケット・アームの切り込み部分に、丸形ホーンの裏側軸を差し込み、反対側のハトメも同時に穴に収めるのが基本である。
 要するに、各パーツを独立した「モジュール」として扱い組み立てておき、最後に全部を接続して完了となる。

工作06-2 配線と無線機のセット

制御基盤:サーボモータ接続前

配線後の制御基盤

受信機をセットし、配線を束ねた状態

 さて配線作業となるわけだ。9つのサーボモータでさえ写真のように混乱しているのだから、これが20とか30個になってくると、余程に「配線思想」を確立しておく必要がある。
 写真の見どころは、
    未接続の制御基盤と、
    配線済みの制御基盤、そして最後は
    無線機(受信機)をセットした制御基盤と、
    配線をどのように束ねているのか。
これらの部分に注目して、写真を拡大してほしい。
 なお、私の技術では、実は小型ロボットの配線を束ねることなど、まだまだ未熟だと断っておく。ただし、相当に意識してこのあたりを工作したという、そのことを記録した。

工作06-3 プチロボXの組立工作完了

完成したプチロボXの正面姿
無線で動く少年司書ロボ0号
 この写真で「工作」が完了したことになる。
 左側の写真では、まるでエバンゲリオン初号機のように、ロボットの右後ろに幅1センチ程度の、PCから来たRS232Cのケーブルが見える。これがロボットの胸の中(受信機を外した受け口)に接続されているわけだ。この状態で初期調整をプチロボXのマニュアルに書いてあるように済ませる。簡単なことだ。
 右側の写真は、調整を終えて、RS232Cケーブルを外して、独立した姿である。右下にあるのが、無線機の送信機になり、PCからのRS232Cに接続している。入れ物もないので裸だが、今は木の箱にいれて隠している。ただし、数センチのアンテナ線だけは外に出している。これはロボットの受信機アンテナも2センチ程度胸箱から外に出している。

少年司書ロボ0号(番外編)プチロボXが起き上がった!
プチロボXのメーカサイト

感想
 これで少年司書ロボ0号の原型機プチロボXの工作部門が終了した。すでに簡単に動かしているが、なかなかのものだ。特に、オプションで購入した廉価な無線機が重宝している。RS232Cのコードを直付けしてサーボモータ全体のバランスを調整したのは一回だけで、あとはすべて無線機を使ってPCからコマンドを送っている。

 無線送受信機の価格は6千円程度、これが高額なのか低額なのか相場はしらないが、私はこういう小型無線基盤を自作できないので、非常にありがたく思って使っている。調整無しの、差し込むだけというのも、魔法のようだな。
 
 しかしこれで終わりではない。まだ、人型二足歩行ロボットの観点からすると道半ばである。今期の工作は全工程の3割程度だと、感じたのだ。
 それで、以下の様に考えたことを記して、この感想のまとめとしておきたい。

 少年司書ロボ0号:人型二足歩行ロボットの全工程
   1.組立工作 3割
   2.基本動作スクリプト習熟 1割
   3.応用動作スクリプト習熟 3割 (実は無限・∞かも)
   4.改良工作 2割 (これも実は∞かも)
   5.調整 1割
   *.実用化→∞

 まだ私は全工程の3割しか経験していない。だから、ロボットに関する考えも道が遠い。
 今度お会いするときは、上記の第2工程になることでしょう。
 再見

05←また続く→工作目次

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