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2007年9月23日 (日)

NHK風林火山(38)村上義清の妻・玉ノ井

承前:NHK風林火山 (37)上杉謙信その前夜

 これまで風林火山には何回も村上義清(永島敏行)が登場してきた。しかしMuはあまり言及しなかった。というのも、Muは歴史物語は好きな方で、村上水軍は幾度も耳にしてきたが、村上義清は記憶になかったからである。たいそうアクが強くて印象深い役者がでているなぁ~程度の感想だった。すぐに退場するだろうと思ったのが大間違いで、延々と今夜まで来てしまった。調べた限りでは、まだまだ出番があるようだ。ついでにと言っては何だが、例の信濃守護職・小笠原長時さん、この方も70歳近くまで生き延びるらしくって、まだまだMuも勉強がたりないなぁ、と反省した。
 さて、今夜は如何に。

 一番心に残ったのは、これも意外に村上の正室・玉ノ井(中島ひろ子)の自決だった。いささか荒っぽい義清の妻だから、どんな方かと想像したが(以前に出ていても、気がつかなかった)、上品さに驚いた。NHK大河ドラマは隅々まで気を配った贅沢なドラマだと思った。玉ノ井の立場と、女優の雰囲気だけでも数回楽しめるドラマになっていたかも知れない。

 策と策とのぶつかり合いだった。村上は、犀川の浅瀬は武田が待ち伏せていると予想し自らが渡り越後に落ちのび、深みは待ち伏せなしと思って奥方達を逃したが、案に相違して武田の馬場が待っていた。
 馬場は、調略謀略だけの戦では勝っても士気が衰えると、息巻いている。平蔵の奥さん、お腹の大きいヒサとの掛け合いは、うむ、よかった。

 景虎のセリフ廻しは、ふと美輪明宏を思い出した。声の厚み、というか重量感を味わうようになってきた。着物の袖を大きく広げたり、背景に龍の絵を置いたり、護摩を焚いたりとか、きっちりとひとつのパターンが出来上がっていて、ガクト景虎の場合、その要素をひとつずつ見せていくことで雰囲気が盛り上がってくる。そうだな、茶道なんかそうかもしれない。名人だと、ひとつひとつの仕草が、だんだん雰囲気を深め、造っていくのだろう。

 それで、朝廷に従五位下だったかの、お礼にあがりたいとガクトは上杉憲正に答えていた。浅学無知なので、ふと疑問が湧いた。尊皇思想というのが、どういう風にして各地の大名にまで浸透したのかということだ。まだ大日本史もなかったのだから、記紀を師匠にならったのだろうか、歌か、意外にMuも立ち止まってしまった。景虎は坊主だった時代もあったから、仏門では尊皇勤王思想を学ぶのだろうか。どうなんだろう、北畠親房の神皇正統記でも読んだのだろうか。家康が、書紀から壬申の乱を学び、関ヶ原では同じ場所に陣を張ったという話を読んだことがあるが。
 さかんに義、大義をとなえたガクトだから、これは儒教の影響なのか。
 ああ、日本史は広くて深い。

 勘助と晴信、ふたり並んでいると本当に貫禄がでてきたと思った。もしかしたら、ドラマは役者を成長させるのかもしれない。役になりきるというのは、相手がどう考えて行動したかをトレースするのだから、徐々に(仮想であっても)経験が増えて、考えが深まるのかも知れない。そんな単純なことではなかろうが、二人ともホンモノの戦国武将に見えてきた。

 それにしても勘助と晴信のひそひそ話。村上を生きたまま越後に逃亡させるのが上策。しかしそれを部下達に下知するわけにはいかない。
 勘助 <任せてください。村上の逃亡予想路近くに、分かる者がおります>と、腹芸。

 さらに、村上を生かして越後に逃亡させれば、越後の景虎は、信濃を占領はしない。村上の領土を回復するためにだけ、援軍を出す。義の男だから。
 しかし、村上を殺せば、ガクトは必ず信濃を自らの領土にする。こういうややこしい話を、二人がひそひそと分かりやすく言うておった。なかなかよかった。

 ついに来週あたりは第一次川中島戦のようだ。むつかしい戦史をドラマでどういうふうに分かりやすくひもとくのかが、楽しみ。
 そうそう、オープニングで、「花」の画面に女優がでないと淋しいものだ。逆に、あの役は出番は少なくとも、相当に重い役なのだと、あらためて知った。

予習:川中島古戦場跡(1)八幡原史跡公園

 武田信玄と上杉謙信の龍虎がまみえた川中島の激戦は、それが5回ほどもあり、いちいちその地がどこかを探索し指摘するのはMuBlogには似合わない。だから、今夜のところは、1561年(永禄4年)9月10日の「きつつき戦法」で有名な八幡原の史跡を探しておいた。町名は「長野県長野市小島田町」と出たが、一般には川中島古戦場跡と言ってもよかろう。ここは四度目の大激戦で、特に武田の猛将が幾人も戦死した。おそらく、ドラマでは終盤になり、ここで山本勘助さんもお亡くなりになるのだろう、と想像しておく。

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NHK風林火山」カテゴリの記事

コメント

こんにちは!
玉ノ井のたたずまいだけで、今回は何となく村上にも同情してしまいました。
由布姫、出番が少ないですね。
「遠くに離れてなかなか会えないゆえに思いが募る」という恋は、原作者の得意とする書き方のように思うのですが、今の勘助を見ている限り、由布姫のことを考えている暇もないぐらい忙しそうです。

投稿: なったん3211 | 2007年9月24日 (月) 10時57分

なったん3211 さん
 玉ノ井は以前、登場したのかどうか分かりませんが、なかなかよい役回りでした。

 由布姫さんのことは、ここで言及なさらくても、よいじゃぁ~ないですか(笑)

 それよりも、川中島のこと、今後感想を書くのが難しく感じられます。戦史戦略をどのようにドラマで表すのか期待もありますが、感想の書きように今から苦慮しています。

 ところで、よそのblogを散見しますと、ゲンゴローさんと晴信さんの絡みをみなさんきっちり書いておられます。なったんさんの記事にはないようなので、?でした。

 Muですか? いやはや、あの晴信さんの目元はどうにも、ねばっこくって、役者というのは、大変だなぁと思った次第。

では来週

投稿: Mu→なったん3211 | 2007年9月24日 (月) 14時18分

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