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2007年9月 9日 (日)

NHK風林火山(36)小山田の横死と美瑠姫の自死

承前:NHK風林火山(35)由布姫の懊悩と誇り

 今夜のドラマは、いつになく筆がすすまない。ちょっと事情で頭がぼんやりしているせいでもあるのだが、エピソードの一つ一つがよく分からなかった。かといって、45分間画面に食い入っていたのだから、その点ではいつもと変わらないのだが。

1.小山田(田辺誠一)の横死と美瑠姫の自死
 小山田が敵の女を晴信の許しを得て側室にしたのは、特別なことではなくて、歴史的によくあることだと思い出した。
 話は飛ぶが、奥州藤原の黄金郷を築いた藤原清衡は、母が敵の側室になって、正室の子の兄、自分、母が産んだ弟、その三すくみの中で源義家の力をまるで柔道の力学のように上手につかって、覇権を手にした。つまり歴史的には、前九年、後三年の役の渦中の中で、清衡の母が、敵将に身を任せたから、その子が生き残った。
 といえば、義経の母もそうだった。
 チンギス汗の若き妻は一時、略奪され、後日生還したがすぐに長男を産んだ。ジュチ。テムジン(チンギス汗)はジュチを我が子として育てた。
 と、ドラマを見ながらあれこれ考え込んだが、ここで小山田が舞台から消えたのはいかにももったいない思いがした。俳優田辺はなんとなく二枚目で主役も張れる人だ。今回は最初から複雑な皮肉屋として登場し、勘助のことも初期にはぼろくそだったので、どういう風になるのか楽しみだったのだが。
 で、簡単に結論。
 側室・美瑠姫は息子の病死によって、小山田の真意を誤解し、殺害し、自殺した。一種の無理心中ということになる。
 うむ? そういう女性の気持ちは、分かりにくい。

2.於琴姫(紺野まひる)
 勘助は於琴姫を斬りにいったことになっている。これもわかりにくい。
 勘助は甘利とは別種の謀略家なのだから、甘利がかつて由布姫に自死を迫ったのとは異なって良いのだが。
 軍師勘助が由布姫大事で、暗殺決行というのは如何にも、どうにも、分かりにくい。そんなことをしたら、晴信の勘気に触れて、勘助だけでなく、由布姫も共同謀議として抹殺される危険がある。それに、晴信の子を宿す側室に、「諏訪の姫や四郎さんの、下」と、押しつけるのも無理がある。皮肉や嫌み程度しか云えない立場と思っているが。

 ドラマとしては、暗い立場の勘助に、まるで柳生宗矩のような役回りで、陰々滅々とした刺客を使わせたり、毒を盛らす役はさせたくないのであろう。大河ドラマの主役がそこまで悪に徹するようになったなら、それはそれで、一皮むけるかもしれないが、もしそうならば、視聴者にも事前に「今度の主役は、実は、本当に卑劣な策謀家ですから、例年とはことなりますよ」と、断りをいれないと。
 でないと、私など、日曜夜のおっとりした茶の間TV鑑賞で、椅子からずり落ちてしまう。
 だから、そこまでできないから、今夜の勘助の振る舞いは、なんとなく分かりにくくなってしまったのだろう。

*.まとめ
 その他にもいろいろ見どころはあったのだが。上記の1と2とを考え考えみていたので、印象が薄くなってしまった。
 勘助が、小山田の真意を晴信と家中一同の中で、弁護する迫力はよかった。
 由布さまは、あはっは、今夜は何も言わぬ事にしよう。なんとなく、MuBlogが柴本幸のファン倶楽部blogのようになっているので、ちょっと休憩(笑)。少しは「年寄りの冷や水」と、自戒もあるのでなぁ。

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コメント

美瑠姫が小山田の安堵の表情を見て愕然とした…ということは、彼女自身も子供が笠原の子であることを知っているということと、小山田がそれを知っているということを美瑠姫が知っていたということが前提となります。
しかし、事情が事情だけに、お互い暗黙の了解だったのでしょう。
そこが逆にまずかったような気がします。
ちゃんと話し合いしていたらこんなことにはならなかったのに、ですが、女性の気持ちを今ひとつ理解できなかったという意味で、勘助と小山田は今回よく似ていました(笑)。
で、由布姫ですが(笑)今回の涙のシーン、大井夫人と非常に息があっていて、よかったと思います。思わずジーンと来てしまいました。

投稿: なったん3211 | 2007年9月10日 (月) 11時40分

なったん3211さん
 貴記事熟読し、不覚であったと思い至りました。どこがというよりも、昨夜Muはすべて見落としていたようです。

 最初から小山田の死を理不尽と思いこみ、構えてみたせいもあります。徳川家康が関ヶ原で暗殺されていた噂もあるのですから、小山田が川中島の軍議で皮肉を連発してもいいではないかと、思っていたので、砥石崩れの戦死も、側室に寝首をかかれるのも、不条理と、腹をたててしまった次第。

 人間、腹をたてると見えなくなるものですね。由布さんの涙でさえ、本泣きの可能性をわすれて、「なんで泣くのや?」と、想像をぜっする野人の心で見過ごした(爆笑)。

投稿: Mu→なったん3211 | 2007年9月10日 (月) 12時36分

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