小説葛野記:2007/09/27(木)本日定食
1.本日定食の由来、淵源
昔、京都の百万遍あたりでつとめていた。学生街だから食事どころはいくつもあったが、定番というものもできてくる。余は、週に一度ほど、すぐそばの中華店に通った。そこの「ほんてい:本日定食」が気に入っていたからだ。店名は、忘れた。いま、あるのかどうかは知らない。ちょうど、工学部の道を挟んだ北側あたりで、牛なべ定食のおいしかった弁某とか、なにかしら「だし巻き」が繊細な半洋風ランチの銀某とか、そのあたりだった。
その中華店で一番好きだったのは、鳥の唐揚げが本日定食だった曜日だ。たっぷりあった。味もジューシーでよろしかった。世間知らずの余は、その店ではじめて、唐揚げに塩とこしょうの混ぜた粉をまぶして食するとおいしいことを知った。ただ、あまりに量がおおくて、最後はう~ッツとうめきながら食べていた。
だから、本日定食。
人の思考回路とは、こういう些事のつみかさねなのだろう、あはは。
2.ところで本日定食授業
情報サービスと、資料組織1(主題)とが朝からたっぷり定食で、それぞれ10班前後のグループ演習になっている。
今日の余は、まずそれぞれの助勤(4年生の演習補助学生だね)たちと教室にいって、演説をする。
大抵、毎回大声で早朝演説して、半睡状態の若者達のめをさませる。
ここで圧倒的な彼我の力量の差が現れる。余は午前4時半起床だから、脳は最高度の運行状態で絶好調。だが、彼女らはCPU稼働率でもうすなら、マイナスからせいぜい3%程度だろう。うけけ、いかに若くても、余に勝てる訳はないのだ!
そこで。敵を殲滅してしまっては、ゲーム終了で、おもしろくもおかしくもない。さまざまな工夫が生じる。
年末まで、じっくりお互いにたのしまないとな。
2.1 夏期中の事前調査内容を各班長に聞く。
2.2 テーマの深度、変更を確認する。
2.3 来週には、着手発表があることを担当の副班長に確認する。
2.4 つらいだろうが、がんばれよ! とお為ごかしの台詞をはく。
辛いことをさせているのが、だれかとは、分からないようにする。
やはりな、ゲームっていうのは、相手の力量にあわせて戦も考えないと。
無理押し、殲滅という教育は消耗するだけだ。
孫子だね「兵は奇道なり」うけけ。
で、助勤たちもまたそれぞれのキャラで下級生達に対応する。若いころから、そういうことに慣れておくとな、就職しても結婚しても、連戦連勝うたがいなし。
3.マキムク遺跡から仮面出土
今朝の新聞に、仮面が載っていた。奈良県の箸墓北方の(つまり、JR巻向駅あたり一面)遺跡から、3世紀の木製仮面がでてきたようだ。
畑仕事の鍬の先に目鼻をつけたもののようだ。卑弥呼さんは太陽神崇拝だろうから、土のにおいのするこの仮面は、農民が使ったものだろうと、コメントがあった。
わくわくどきどきするが、今朝は授業たっぷり日なので、さっと見て木幡を出発した。
しかしこれまでの仮面遺物は7世紀くらいのものが日本では最古らしいので、3世紀の仮面とは、なにか気持ちが高ぶるなぁ。
*.ようやく秋
今年こそ、紅葉を写そうと思っているのだが、さて、桜は名所をいっぱい知っているが、京都の紅葉となるとどこなんだろうと思って、さがしてみたら、なんと灯台もと暗し、「嵐山」なんだって。余が成長したところじゃないか。葛野からは自動車ですぐ。
11月半ばが見頃らしいから、早朝6時とか、夕方に、すいた頃に行って写してみよう。楽しみだ。
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