小説木幡記:2007/09/15(土)告白の晩夏と初秋
告白しよう。
実は、葛野記も木幡記も、嘘でぬりかためた記事なんです。
驚きましたか?
~だってね、もとから小説と書いてあるでしょう。
以前、こんな話があった。
「あれはね、嘘が8割、ところどころに真がまぶしてあるから、いかにも~だね」
「へぇ~、あの記事みんな嘘なんですかぁ。うぅむ、むつかしいなぁ。じゃ、なにが本当なんですか?」
「ねぇ、君。どこがホントかって? そんな野暮はおっしゃいますな。考えようによっては全部、嘘」
「ワタシ、あそこに書いてあるの、まるっきり、センセのホント話だと思っていました。ひどいMuセンセ!」
「それほどでもない」
「暑い中、毎日お仕事に励んでらっしゃると思っていましたのにぃ」
「いやいや、仕事している振りをしないと、怠け者の烙印を押されてしまう」
「センセは怠け者でしたかぁ」
「いやはや、そうとばかりは言えないが、昔ずっと言われ続けていた」
「……」
では、言ってしまう。
この夏は、ものすご忙しそうにして、余はヒィーヒィーと泣いている振りばかりしていたが、実は。
朝も昼も夜も深夜も、山のように読書していた。
読書は別腹だねぇ~。
ローズダスト、ガラーノ捜査官、秀吉の枷、仏典、イエスの棺、人類史、前方後円墳……。その他たくさん。
思い出せないくらい、こっそり読んでしまった。
よい晩夏、初秋じゃねぇ。
と、なぜ告白する気になったのか。
実は、「キラレXキラレ」という本を買ってしまった。これは嘘で塗り固めたミステリだから、それを見ただけで余の人生の嘘がさらに煮詰まって、飽和状態になり、さすがに息苦しくなってきた。さらに、この図書の感想文を掲載しようと思っているのだが、そこでも真は語れず、犯人隠匿の嘘話をまたしても書くハメになる。つまりネタバレ防止の嘘話になる。
余は、生来生真面目だから、こういう嘘の人生に耐えられなくなって、ついに冒頭の告白をしてしまった。
おそらくここでの告白一発が、正しい感想文につながる。
人間は良くしたもので、自然にバランスを取るようになっていることに気がついた。
ときどきの真実告白は、ガスぬきだわね。と、警視庁公安4課が丸抱えしているマル6工作員は、言うてました。(ローズダストより)
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