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2007年9月14日 (金)

小説葛野記:2007/09/14(金)森博嗣のわかりやすさ、おもしろさ

 今朝、葛野に何をしに来たか、それは決まっている。
 研究三昧、雑務三昧、ブッダを褒め称え3三昧にはいるため。

 ところが、森博嗣のブログMLAを朝の挨拶のように読んでみて、少し興奮した。よほどコメントを入れようとおもったが、MLAは若い人が多いので、ほにゃらな文体を投稿するのが申し訳なくて、気恥ずかしくて止めた。

 あ、そうだ。新作のキラレXキラレを買わないと。日曜にしよう。

 だから、自前のMuBlogに記録しておく。引用もいくつかしておこう。URLだけでは、いつ消えるか分からない。

1.飛行機は不安定だから、操縦によって自由自在に飛ぶ。自立安定性が強すぎるとすぐ墜ちる。
 ↑こういう趣旨の話だった。一部引用する。

つまり、自立安定性の良い組織というのは、調子が良いときにはなにもしないでも飛び続けるが、外乱によって一度傾いたときに、なかなか立て直せない。不安定ではあるけれど、機敏な運動性を持っている組織の方が、嵐の中でも飛ぶことができる。不安定な方が、過酷な条件には強い。ただし、操縦者の腕が不可欠ではある。
 公務員によって運営されている組織のほとんどは、自立安定性を追求した極致のような形になっている。目を瞑っていても飛べるほど洗練された形なのだが、ちょっと風が変わるだけで、舵を切ってもまったくそれが間に合わない。どんどん傾いて墜ちていくだろう。2007年09月10日(月曜日)【HR】 自立安定性か運動性か

 どこが気に入ったかは余は上手に言えない。多少ふらふらしている人間の方が、あらゆる不測の事態、異常時、変化に耐性があるということなのかもしれない。意外だったのは、飛行機は不安定だから上手に飛ぶという事実を知ったからである。で、新幹線なんかは、あれはきっちりとレールの上を走ってくれないと困る。そういうことなんだろうと、一人で納得し感心していた。

 ところで、この記事ひとつなら、「ああ、すばらしい」ですむところだが、その下にさらにおもしろい記事があった。

2.名古屋弁と国語の問題。信長さんは名古屋弁で部下をまくし立てていたのだろう(寡黙ではあったが)。
 by 太田忠司とあるので、執筆者が森博嗣さんなのか、太田さんなのかは分からない。というのも、森先生が太田さんという別の作家の文体などをまねして、それらしく書くという高度なミステリなのかなんなのか、不明だからだ。

「先生、それは『れ』が余分です。『読めん』が正しいです」
「ええんだて! わしは名古屋の人間だで、昔から『読めれーせん』と言っとったの。そんだで『読めれん』でもええんだて」
「でも僕らは正しい日本語を使うための授業を――」
「名古屋弁が正しい日本語でにゃあだと? そんなことあらすか。どこのたーけだ、そんな言っとるのは。ここに出てこやあ。まーあかん、授業がわやになってまったがね。だゃあてゃあだな、名古屋弁はよお信長様の昔からニッポンの……」2007年09月10日(月曜日)【国語】 の授業 by 太田忠司

 こういう文章を読むと、森先生が生粋の名古屋弁で講演するのを一度は聞きたいとか、全編名古屋弁のミステリとか読んでみたい。解釈するだけでミステリ。そういう思いがつのってきたぁ!
 森さんのGシリーズとかVシリーズでは、時々強烈な大阪弁がでてきてぶったまげるが、名古屋弁はまれにしか読んだ記憶がない。こうやって、引用すると、名古屋弁の強烈さは十分大阪や河内の言葉に匹敵するなぁ、という思いがした。タイトルが国語の時間だから、「ら」抜きや「さ」過剰が上段にあるのだが、こういう各地の言葉をみていると、国語の学校文法の難しさが胸にしみてくる。ああ、なんどか申しているが、余は京都の小学校入学時に強烈な福井弁だったらしく、母が先生にくどくどと「お願いします」と頭を下げていたのが、いまだに甦る。
 余がときどき不審な目で見られるのは、イントネーションが残っているからだろう。それは意外にチャングムの母国語とそっくりなんだ。

注記
 もう一度MLAを読み直したら、「今日から、講師に太田忠司氏をお招きして、5回の特別講義をお願いしている。」と確かに地の文で記してあったので、太田忠司さんの名古屋弁なのだろう。しかし、これまでさんざん騙されてきた余は、「もしかしたら、ミステリの通則を突破して、地の文までトリックが仕掛けてある、革命的ミステリ宣言なのかもしれない」と、いまだに思うのだった。

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