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2007年8月31日 (金)

小説木幡記:2007/08/31(金)嵐と停電

 今朝、木幡は嵐だった。豪雨だった。雲が重くて日が差さなかった。朝からライトを点灯して葛野に向かった。
 延々と仕事した、研究した、どんどん片づいていった。

 葛野の正午、突然暗黒になった。キューン↓というか細い声を上げて、全マシンがダウンした。
 一連の3工程の途中、第三工程のプログラム稼働中だった。

 消防自動車一台に消防士が5名ほど、救急車一台に救急隊員が2名ほど、警察官が一名。それくらいが眼に入った。ベランダからの眺めなので正確ではない。配電盤がショートして負傷2名、一名が救急車で運ばれた。重症ではなかったようだ。

 その間、当然、部屋が暗黒になった。ブラインドを上げて窓も全開した。それでも暗い。
 PCは無力化した。
 湯が沸かなくなった、モーターで湯を出すので困った。熱い茶が飲めなくなった。
 食後の珈琲も淹れられなくなった。
 エレベータが止まった、共用の冷蔵庫も止まった、クーラーも止まった。
 じわじわと蒸し暑くなってきた。

 なんと電話だけは動いていて、担当職員から二度、丁寧な状況説明があった。
 一時間後に復旧した。
 第三工程をはじめからやってみた。すぐに完了。さすがに涼夏2007PCは速い。

 復旧後、葛野中央サーバーはさらに30分以上時をかけた。ネットやメルは停止したままだった。
 三時過ぎには、詳細な状況報告が一斉メルで入っていた。

 実質、わずかに一時間の停電だったが、暗い部屋でいろいろ考え込んでいた。
 エレベータは乗らないようにしようと思った。この暑さの中で閉じこめられたら、どうにもならない。
 マシンが動かないと、余の責務はほとんど果たせないことに気がついた。
 電気を多重に確保する算段よりも、こういう余生はあまり芳しくないと思った。
 とは言っても、部屋が暗くて本も読めなくなった。

 読書もしない、マシンもネットも使わない。
 そういう余生を考えてみたが、雲を掴むような生活しか想像できなかった。
 これは危険だ。
 じっと、瞑想して日々を過ごすことを真剣に考えようと思った。

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