« 小説葛野記:20070605(火)まだ生きている余、健康診断 | トップページ | 小説木幡記:20070608(金)抹茶とヨーグルトの朝 »

2007年6月 7日 (木)

小説木幡記:20070607(木)小野不由美の深夜便

 昨日といっても、数時間前、結局MuBlogも勤行も、気力が失せて臥せっていた。
 いろいろ、事情で疲労困憊の日々だから、しかたない。
 すぐに眠るだろうと思っていたが、徐々に目が冴えてきた。
 昨日昼は授業も会議も打ち合わせもそれぞれ一つづつに過ぎなかったが、神経を使ったのだろうか、と自問自答。いや~、そうではないのかも。

 眠れぬままに、小野不由美原作、いなだ詩穂漫画の「ゴーストハント」、コミック判型のを、5~9巻、つまり手持ちの巻を全部読んでしまった。
 途方もなくおそろしい内容で、余計に頭が冴えてしまった。
 数時間後の早朝から授業が二つあるというのに、やっかいなことになってしまった。
 不眠症の人の気持ちが、よくわかる。

 眠ると悪夢にうなされそうで、起きていると幻視におそわれそうで、ああ、やっかいな作品にのめり込んでしまった。
 と、冗談にまぎらわせているが、原作も漫画も、相当に濃い内容だったことに驚愕している。
 いなだ詩穂さんははじめてだったから、ちょっと様子見としても。
 小野さんは、この昔の、今や古典になったと思われる「ゴーストハント」を書くというのは、当時危険なことだったに違いない、と一人でうなずいている。
 作家にも気質があって、なんとなく怖い。
 つまり、作家小野不由美は書いている最中、ほとんど浮遊霊と融け合っていたのじゃなかろうか、と深夜便。

 だから、屍鬼があって、十二国記があるんだと、分かってはいるが。
 憑依をみた。

 明日早朝になれば、祓い落とされようが、今夜はこのまま悶々と起きていそうだ。
 ただでさえ疲労があるのに、難儀なことや。

 この世に不思議なことはありません。魂なって、霊なんて、人間の脳の中の化学変化で生じた幻想なのです。と、さっきから何十度も真言をとなえ、印を結んで、退魔戦の渦中にいるのだが、負けそう。
 今から三輪山に駆け上って、斎戒沐浴、徹宵座禅でもしないと、逃げ切れない。
 ひきずりこまれそうだ。

 小説とか、漫画とか、怖い世界だ。
 近寄らない方が、安らかな生を全うできるのかも知れない。
 いや。
 もしかしたら、ヨリシロ、人形なのかもしれない。
 身代わりに、小説や漫画が、浄霊してくれる。

 たまに深夜便をしるすと、かくなることになってしまった。
 しばらく休んで、これからは、太陽の下で物を考え、感じた方がよい。
 もしかしたら、この世には怖いことがあるのかもしれないのだから。

|

« 小説葛野記:20070605(火)まだ生きている余、健康診断 | トップページ | 小説木幡記:20070608(金)抹茶とヨーグルトの朝 »

小説木幡記」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小説木幡記:20070607(木)小野不由美の深夜便:

« 小説葛野記:20070605(火)まだ生きている余、健康診断 | トップページ | 小説木幡記:20070608(金)抹茶とヨーグルトの朝 »