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2007年5月12日 (土)

古いノートパソコン・再生のお勧め:SONY-Vaio(2000年)に外付けハードディスク

承前:2004年4月25(日)晴:パソコン自作の準備(MuBlog)
 ↑この記事の(1)と(2)で、SONY-Vaioの2000年ノートパソコン(PCG-XR7F_K(J) )の詳しい内容を掲載してあります。

 2000年に入手したSONY-Vaioノートパソコン(PCG-XR7F_K(J) )を、四苦八苦して生き返らせようとした。半ば成功した。現在、最大の弱点である外部記憶を増設したわけである。それには、このノートパソコンでも使える外付けハードディスクケースと、Fujitsuの2.5インチ100GBハードディスクが必要だった。あわせて、約1万4千円かかった。作業時間は、土曜の午後を全部使った!

 半ば失敗したのは、本文で述べるが、途中で腹をたてて、外付けケースの強化プラスチック・カバーをラジオペンチでむしり取るという荒技というか、破壊行為をしてしまった。後で、私の誤解とわかったが(笑)。途中の怒りの内容を知れば、ケースを制作したnovac社も、販売したソフマップ(京都駅)も、泣くかも知れないな。

 いまとなっては、Vaioが生き返ったので、この世のすべてに感謝しておる。

 それにしても、基盤むき出しの裸の小型ハードディスクは、人前にはだせない。ケースの裏は写真に撮らなかったが、今あらためて見てみると、私は自分の内奥の凶暴さに、たじたじとなる。ギザギザ、ガリガリの惨状。繊細なアルミケースを、ここまで怒りにまかせて壊さなくてもよいのじゃなかろうかぁ。と。

SONY-Vaio PCG-XR7F_K(J) 2000年の製品

SONY-Vaio PCG-XR7F_K(J) 2000年の製品
 このマシン、もう7年も愛好している。当時のスペックをながめると素晴らしいノートパソコンだった。メモリーが少ないのも、USBが旧式で一つしかないのも、今は忘れよう。ただ、ハードディスク残量が0.9GBしかない。授業に使っているパワーポイントは、文字だけなら何とかいけるが、画像や、動画となると、動くには動くが、容量がパンクしてしまう。なんとかしなくちゃ。捨てられない。中に入っているデータもプログラムも、そしてマシンも。
 起死回生の妙案は、たったひとつ。
 このマシンは、当初からiLinkという名称のIEEE1394インターフェース(アイ・トリプル・イー1394)を持っていた。マックでいうところの、FireWireインターフェースである。この仕組みで、私はディジタルビデオを長年にわたって快適に使ってきた。線一本で、長大なビデオデータをあっけなく吸い上げる装置として、当時出色のものだった。
 だが、時は流れた。
 今やこういった外部装置、ビデオや外付けハードディスクはのきなみUSB2.0インターフェースに変わってしまった。痛恨の極みは、昨年入手したSONYのディジタルビデオカメラには、すでにiLinkがなく、USBだけになっていた!
 ともかく、IEEE1394(iLink)で動く外付けハードディスクさえあれば、旧式のUSBに頼らずに、高速で外部ハードディスクを使える。この一念で、京都駅前のソフマップ(パソコン屋さん)を歩き倒した。

 おお、あった。たった一種類。

はい〜るKIT(novac)の箱

はい〜るKIT(novac)の箱
 この箱にはMacのFireWireが使えると明示してある。これがIEEE1394、つまり私の古いVaioで唯一、高速データ転送をしてくれる装置なのだ。
 しかし。
 値段を見てみると、ちょっと高い。5千円ほどする。いまどき、USB2.0のケースだと2000円以下の物も多い。どう考えても現在なら3千円程度だと判断し、迷った。
 ジャンク屋へいくか、しかし時間が足りない、急いでいるわけじゃない、マニアではないし、これが専門でもない、最小の投資で最大の効率を上げたい、欲深い、時間が今の私にはもっとも高価なものだ、諦めた。
 買うことにした。
 2.5インチ・ハードディスクも安くなって100GBで8000円台になっていた。Fujitsu製品だった。ケースとディスクを買っていそいそと土曜の午後の葛野へ向かった。

 ところが。

勘違いしたマニュアル表記
外付けハードディスクケース(novac社)
100GBの2.5インチハードディスク(富士通)

 ケースを取り出しハードディスクをセットしようとした。
 カバーを開けようとしたが動かない。これまで他の製品だと、簡単に開いた。おかしい。マニュアルを見たら、そっと引っ張れとだけ書いてあった。小さなドライバを裏の隙間にいれたが、びくともしない。もちろん指ではうごかない。ドライバを大型のに変えて力を入れた。プラスチックが傷ついた。接着してある雰囲気だった。
 いらいらしてきた。
 マニュアルの裏をみると、2005年3月とあった。だんだん怒りがわいてきた。「長年、店ざらしにしてきたから、アルミケースとプラスチックが接着してしまった!」「5千円もしたのは、当時の値札をそのままで、買わされてしまった!」「WinVistaのシールに騙された、てっきり新品と思っていたのに」あらゆる疑念、怨念、恨み辛みがわいてきた。
 ついに、破壊衝動にかられて、ラジオペンチでねじ切りだした。
 結局、全部潰してしまった。
 最後に、メルか電話で抗議しようと思ってマニュアルの後ろを探していたら、あった。
 「最後にネジどめしてください」「うん?」
 そう言えば、破壊されたケースの両端に小さな黒いネジがあった。
 そうだったんだ。プラスチックカバーは、ネジ留めされていたのだ。引っ張っても、ぬけないはずだ。
 なんだが、身体の力が一挙に抜けてしまった。

 ネジの収まっている両穴が深くて小さくて、ネジ山が黒色だったから、見えなかった。いや、完全に思い違いをしてしまっていたのだ。そっと引き抜いて下さいというセリフを、そのままに取ってしまっていた。ああ。

当時のVaioはUSB1.1がたった一つだったのです

USB1.1ハブに無線マウス、LAN、フラッシュメモリ、……
SONY-Vaio(2000年の)のS400(IEEE1394)インターフェース
 それまでVaioのiLinkは、ディジタル・ビデオカメラだけに使っていた。他はすべて後ろのUSBコンセント一つに、でっかいハブをつけて、あれこれぶら下げていた。
 最近は無線マウスの、受信機もつけて快適に動かしてきた。以前は、キーボードもぶら下げていた(笑)。まるでデスクトップ。いや、それだけの働きを長年してくれた。だから、捨てられない。
 今後も、このVaioは、100GBの増量を済ませたのだから、大量の写真や動画を大スクリーンに投影することだろう。

追伸1
 ノートパソコンの外付けハードディスクといえば、3.5インチタイプ? IDE?、SATA?と、悩む人がいるだろうがその話は省略。
 ただ、フォーマットについてはちょっと注記。

 100GBあるとしても実際は30GBと64GBに分割した(パーティション)。1割近くはどんな場合もシステムが使うからユーザーの自由にはならない。
 前者30GBは、FAT32という形式でフォーマットした。これで、Macと完全な互換性(ファイルの読み書き)が保てる。後者64GBはNTFSという形式でフォーマットした。大容量が扱えて便利なのだが、実はこれだと、Macでは(G5時代のもので、現代のインテルCPUマックは未確認)ファイルは読めるが、書き込めない。

 後者もFAT32タイプで、64GBをフォーマットすればよいのに?
 それはつまり、FAT32タイプだと、32GBまでしか扱えないからだ。だからこそ、他社のMacや他の古いOSでもファイルが読み書きできるわけだ。

追伸2
 以前に書いた記事「HD(ハードディスク)の直付け増設のお勧め」では、直付けを推奨したのに、今回なぜケースを購入したのか?

 それは、ケースであれなんであれ、古代Vaioを生き返らせるには、IEEE1394インターフェスが必要だったからだ。最近のものには、本当にこのインターフェースが少なく、殆ど全部USB2.0になってきている雰囲気だ。だからこそ、私が買ったのは古い流通品、なんと2005年の製品だった、というオチにもなった。

追伸3
 写真では、Vaioにハブをつけて一杯USBタイプの道具をぶら下げているが、外付けディスクもUSBが使えるなら、なぜそうしない?

 それは、2000年のVaioノートが古い規格のUSB1.1しか使えないからだ。その規格はマウスとか、フロッピーディスクとか、低速のものでは充分だが、ビデオとかハードディスク相手だと、日が暮れるような速度なので、使い物にならない。
 また、高速で精密な外部装置は、マシン本体のUSBに直結しないと、様々な理由でうまく動かないことも多い。

追伸4
 古いケースを高く買わされたと、途中で怒ったいたようだが、それはどうなんでしょう?
 うん。
 古い製品だから、IEEE1394があった、これが事実。
 値段のことは、パーツ単位になると、現今はやりのものが、たとえ高性能でも一番安くなる。メモリでもなんでも、古い規格を買おうとすると、品薄、現品なし、あっても高価。これが現実だから、いたしかたない。

追伸5
 以前、1500円程度で、USB2.0やIEEE1394インターフェースボードを買って、葛野図書倶楽部マシンにセットしてませんでしたかな?

 それは、デスクトップだから簡単、朝飯前にできたのだ。ノートパソコンだと、私もああいうちっこい基盤を触ることができない。素人だと、USBたった一つのために、基盤ごと入れ替えるしかないようだ。それなら多分、最近のノートパソコンを、完動・中古で買った方が手軽だな(笑)。 

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コメント

Macの外付けハードディスク

 ご苦労さまでした。
古いパソコンが蘇って、かてて加えて、破壊衝動も満たされましたね。
パソコンや周辺機器はインターフェースが変わるので、やっかいですね。

 当方の家でもカメラマン助手がiBOOKの内臓ハードディスクが一杯になりSOSを発しました。
インターネットでいろいろ調べて(LaCie)というメーカの(MOBILE hard drive)というのにたどり着きました。
コンパクトでデザインが良くなければ困る、との注文なので多少時間がかかりました。

 iBOOKは5年ほど前のものなのでUSB1.0と1394です。
ハードディスクはUSB2.0タイプ、あるいは1394も使える両用タイプ。
まだ1394対応のハードディスクがあって助かりました。

(ふうてん老人日記 2007.2.11.ラガーマンと23歳の話をした篇)に(カメラマン助手のMac)の写真として載っております。
キャメルより一回り大きいサイズで80GB、15000円ほどでした。
立川のビックカメラに在庫があったので人気商品なのでしょう。

投稿: ふうてん | 2007年5月13日 (日) 15時54分

ふうてんさん、こんにちは。

 どうやら恐れていた報告が、速攻で届いたようです。ふうてん・プロのきびしい記事内容評価が。

 偽りなく、今日の昼にコンビニへ散歩に行くとき、駐車場で「ふと」気がつきました。

「Mac用を探すべきだった!」
「いや、誰もwin話として読むから、気がつかないだろう」
「ほっかむり」

 そうだったのです。
 ふうてん・プロの目を逃れることは出来なかった。いや、素晴らしい慧眼をお持ちです。
 なれど、その評価にさらされるから、Muの疑似技術ネタは、意味があるのです、反面教師(笑)。

 Macは、SONYと前後して(どっちが先かは思い出せない)、FireWire(1394)仕様の老舗でしたよね。
 USBを大々的に、それまでのインターフェースを捨ててまで、使い出したのはMacが先でしたが。

 だから、Muが、IEEE1394しか回復する方法がないと判断した時点で、MuはMac関係情報、あるいはMac関係パーツを探すべきだったのです。なのに、Win自作パーツばかり探していた。
 
 この記事は、瑕疵はのこしたまま、結果として動いているのですから、よかったわけですが、なにも、記事にして残すほどの価値もなかった(大笑)。

 慣れた人なら、当たり前のこととして、Macの外付け小型ハードディスクをSONYに増設して、10分後には忘れてしまっている、そんな内容でしたなぁ。

 ああ、恥ずかしい。
 けど、この記事は、残します(執念!)
再見

参考
http://futen.cocolog-nifty.com/futen/2007/02/2007211_ee61.html

投稿: Mu→ふうてん | 2007年5月13日 (日) 16時44分

アマチュアがいるからプロがいる

 何だか吉本喜劇みたいなタイトルですね。
あれは(君がいて僕がいる ~じゃあ~りませんか)でしたかねえ。
Muさんの素直な(反省記)に改めて尊敬の念を抱いた次第です。

 アマがいてセミプロがいるからプロは成り立つのでしょう。
ぜ~んぶプロばっかりやったら世の中ちょっとも面白くないです。

 当方は実はプロじゃないのですねこれが。
パーティションとかフォーマッティングとかサッパリ分かりません。
ソフトに関してはMuせんせ~の方がはるかにプロだと思います。
デルファイも知りませんしねえコチラは。
ただハードに関しては一応職業としていましたので、アレは知らないコレは分からない、という訳にもいかないので、ある程度ねえ、給料に見合うくらいは知っておきませんと・・・。

 アマやセミプロやプロが同じ高さの目線であじゃこじゃ語り合えるのがブロッグの面白さのような気もします。

投稿: ふうてん | 2007年5月13日 (日) 20時21分

ふうてんさん
 すっぴんのハードディスクをさわりながら考えていたことなのですが、アマチュアとセミプロとプロとは、一つの世界の裾野と頂上関係かもしれませんな。
 裾野が広くないと、でっかい山にはならないようです。

 それと、思考の視野狭窄と枠組み突破については、今、昨日を思い出しながら振り返っています。

 事実は、Mac用の1394を探せば簡単だったわけです。それが思考の突破でしょうね。しかし、Mac用のを買ったとしても、win世界のごちゃごちゃしたフォーマッティング仕様なんかを視野狭窄的にわきまえていないと、おそらくSONY-vaioに接続しても、中途半端な使い方しかできなかったことでしょう。

 大局観と細かな局地観とを、バランスよく使いこなすのは、心身、脳の塩梅と合わせて、難しいことでしょうね。

 そういうことで、今後も、Muの疑似ハード屋風記事には、ぜひ忌憚のないコメントを下さいませ。

追伸
 ちかごろのふうてん日記は、俳句が多いですね。そっちの世界にはとんと暗くて、どうすればよいのか分からなくなる。愛媛の方は、みなさん、俳句が好きなんでしょうかね。ただ。俳句も短歌も興味はあります。

投稿: Mu→ふうてん | 2007年5月13日 (日) 22時01分

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0.はじめに  年一PC自作を標榜してきたが、最近は小物ばかりだった。この5月に2000年製ののVaioノートを少し触ったくらいだ。  気になってニフティの検索バー(MuBlogの右サイドバー下部)で探したら、「葛野2004P黒の製作(0)ケース」という記事が見つかった。2004/06/23の記事だった。今日が2007/06/21(木)だから、3年目になる。PCも3年たつと当時の新鋭マシンも少しく... [続きを読む]

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