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2007年2月13日 (火)

小説葛野記:20070213(火)図書館司書になりたい

 今日の昼食は思い切って、すっぴんのラーメンにした。右京区春日通り花屋町西「ほそかわ」600円だった。日頃は99%チャーシュー麺800円にしている。気の迷いかな。しかし、焼き豚が二きれあったので、時にはよいだろう。

 公共図書館にアルバイトしたいという人が以前いて、そんなことのやりとりをした。今朝の日記は、そういう話に終始しそうだったが、まずその前に。

本日定食
1.研究読書
 ミンスキー『心の社会』、本日は第14章「定式化のし直し」ふむふむ。すでに佳境に入っている。ミンスキー先生のこの図書には章ごとにしゃれた引用があって、それも楽しみだ。意外にも、プルーストの失われた時を求めて、がいくつもあって、ミンスキー先生が重厚な基盤に立っていることがまざまざと分かる。
 読書するということは、知識をアクセサリーのように身につけることでもないし、世間ではやりだからと、話題に乗り遅れないために読むわけでもない。まして受験とか面接の為に読書しても、底がしれている。
 まともな人間がまともに夜中ちょっと考えてみれば、人間存在とか、記憶とか、生とか死とか性とか友愛とか、神仏とか、わけのわからないことが山のようにある。もちろん目前のご飯やみそ汁はもっと大切なのだが、24時間ご飯のことを考えるわけでもないし、24時間恋人や友人との付き合いに終始するわけでもなかろう。
 ちょっと考え込んでみるとたちまちに深淵に放り込まれる。何故、どうして、なにゆえ私は今ここに居て、生きていて働いて、あるいはぼんやりしているのだろう、と。大抵、欲望とは達成されるとしばらくおさまる。おさまらなくて次次と欲望に突き動かされるのは、これは病気だから、精神医学とか宗教の力をかりないと、おさまらない。いや、ますますつのったりしてね。
 で、図書とは、読書とは、そういう単なる欲望の沈静では治まらない、訳のわからなさを必死でわかろうとする気持が湧いたときに、必然的な師匠ないし友として眼前にある。その対象として、科学もある。
 ミンスキー先生がなぜプルーストを引用したかは、余にはわかるような気分になる。

 ああ、文学論ではない。ようするに、ミンスキーという科学者は、層が厚いということを言いたかったわけだ。格好付けで古典を引用したりするんじゃなくて、どうにもこうにも、アインシュタインやフロイドやプルーストやら、いろいろな師匠や友人と対話しなければ、一歩も前に進めない、そういう世界をミンスキー先生は「心の社会」として記録なさったのだろう。
 その一章、一章を、こってり時間をかけて、毎日読む余は、実に贅沢な気分になってきたなぁ~

2.司書になりたいのです
 そのことだ。ずっとこの長い間、「司書の正職員」につくことは難しかった。特にこの十年は、世間の経済が冷えていたせいか、就職難で、それが公務員社会にも波及し、専業司書の多くが国公・市町村、公務員タイプが多いので、小さいパイがますます薄くなっていた。これからも、そうだろう。
 と、ここで数値をだしていろいろ判断するのは止めておく。せっかくのたのしい葛野記が~。

1.司書は基本的に難しい職業なのだ。時に暇そうに見えても、もしまともな司書なら、単なる図書の監視人でもないし、図書館のお手洗い案内だけではすまない。
2.どう難しいかは、葛野の優秀な学生や卒業生なら、分かっているはずだ(笑)。
3.その上に、まともな人柄、公正な対応、ほどよい優しさ、まめまめしい「ど根性」が必要とされる。なにかしら接客サービスと超高度の情報操作と、さらにあけてもくれても埃まみれ、くめどもつきぬ本の山、あくびのでそうな仕事の毎日。
4.相反する資質を求められる。

*.じゃ、そういうまともな司書になるには、どういう勉強して、どういう試験を受けて~

5.そのことじゃ(笑)
6.司書になる試験対策(文系の人むけ)
 大学(公・私)、国会図書館、府県立図書館、市町村図書館、学校図書館(司書教諭じゃなくて、学校司書)、その他。いろいろあって、対応も微妙に異なる。また、正職員、派遣、長期バイト、短期バイト、それぞれ異なるが。
6.1 高校生までの主要な五科目は復習する。国語、数学、社会(歴史、他)、理科(生物、化学、他)、英語
 英語は試験問題として国試、国会図書館だと必須の必須。スピーキング試験はあんまり聞かない。
 国語能力は、すべての試験において必須。軽く見ない方がよい、アルバイトでも小論文はよくある。
6.2 一般教養試験が難関。ただし、社会と理科とは、選択可能となることが多い。余は圧倒的に日本史、世界史を勧める。そう言う中に文化史、政治史、いろいろ役に立つ。理科は、……。文系なら生物とか地学かな。
6.3 司書の専門試験対策は、そうだな。図書館ハンドブックを三回程度なめるように読むのが基本だろう。その先のことは、……。
6.4 今後は大学図書館も公共図書館も、派遣が多くなる。専門試験は要求されないとしても、一般社会常識と、にじみ出るような教養に包まれたオーラが基本だろうね。面接での人柄がそこに現れる。実は、これが一番難しい。豚さんのように食べてすぐ血肉になるわけじゃないから。
6.5 学生時代なら、地元の図書館で短期アルバイトする経験は役に立つ。

7.司書になりたいなぁの結論
 高校時代の科目復習、読書時間の確保、コンピュータ技術としてはワープロ・表計算・インターネットに親しむ。
 もともと司書は禁欲的な側面が強いから(うまずたゆまず、こつこつと、埃まみれ)、快楽志向の人はあきらめること。昔のアメリカ映画では「修道院か司書か」と、父親が娘を脅かす場面すらある。ネクラな読書よりもネアカなライブ、という人には向かないと、熟考の果てに結論を出している。
 ただし、どんな場合にも、サービス精神は求められる。人に喜んでもらいたいという気持ちが無い人は、他の職業を選ぶべし。多少ネクラでも、友人や他人によろこんでもらって「にんまり笑う」人なら、よい。

8.具体的な作戦の結論
 図書館種や待遇による。高給の公務員(笑)になるほど、日々数時間の教養試験、過去問を数年続ける気持ちがないと、世間が好景気になっても、教養試験で落ちる。
 そこまで勉強するのがイヤならば、日々の暮らしの中でまともな教養人になることに勤める。新聞やTVの社会・経済・政治・学術に関しては、常時接すること。圧倒的に国語能力が求められる。
 司書は天才ではない、凡人。ただし向学心、好奇心にあふれ、他人や図書にやさしく接することが求められる。

*.番外
 「じゃ、Mu先生、いま司書試験受けたら、先生うかるでしょうね?」
 「あははは、完璧に落ちる。」
 小論で公務員批判を書き、一般教養で微妙にずれ、専門試験ではトンデモ論を展開し、面接では面接官を面罵し、あっけなく、サイナラでしょうね。

追伸
 一般に、小論などの要諦は、物事をプラスに見る態度が必要。あれもダメ、これもダメ、あれもいやや、これもいややでは落ちる。こういう風にして、こうなれば、もっといいのにねぇ~が好印象を与える。

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コメント

司書になるには

 (いろいろな師匠や友人と対話しなければ、一歩も前に進めない)その為にも、ともかく(本を読むことが大好き)であります、と言える人。

 Mu大兄の(司書になるには)の条件に(本を読むことが大好き)というのが見当たりませんね。
諸条件が語られていますが、まず何よりも無条件に本が好き、でないと勤まらない職業ではないのでしょうか(司書)という仕事は。

 必要条件は(本が大好き)でありましょう。
十分条件はMu大兄のおっしゃる通りだと思われます。
当方が面接試験の試験官だったら、
(あなた本は好きですか?)と聴きますね。
(大好きです)と答えたら雇いますね。
そういう人は何かやってくれると思うのです。

投稿: ふうてん | 2007年2月13日 (火) 22時06分

ふうてんさん
 痛いところを突かれましたね。
 読書マニアと司書との関係は、難しいです。だから書かなかったのですよ。書かなければ、

1.普通の人には
 「司書が読書好きなんて、当たり前だから」といい。
2.プロの人には
 「司書が仕事しないで、読書ばかりすると、誤解されないように、書かなかった」と、言うところですね。

 気取って言えば、読書したことが血肉となって、そして行動として表れる活動的な、活きている人に司書になってもらいたい。知と行ですね。しかしそれも過ぎると知行合一とかなんとか、大塩平八郎さんになっても困る。

 本当の本音は、図書に愛着を持ち、そして情報全体に機能美を味わえる人がよいけど~。それは無理でしょうね。なかなか(笑)。
 ふうてんさんなんか、親切な良い司書になられますね。ちゃんと早朝に出勤さえすればぁ。

投稿: Mu→ふうてん | 2007年2月13日 (火) 23時11分

司書系読者の皆様、キャリア系関係blogからトラックバックを受け取り、少し考えた上で、公開しておきました。

こういう各種試験対策学校があるほどに、公務員になるのはちょっと難しいという事例と、そして、こういう情報も知っておいたらよいという意味での公開です。積極的に勧めているわけではないのです。

Muには、まったく無関係です。Muは今、仕事に就いていますからね(笑)。

さて、一つ注意。最近、大卒の方達が学歴を偽って、高卒までの方達の採用試験、いわゆる三種とか初級に受かって、無事8年近く経過して、学歴を偽ったという事実が判明し、数名が懲戒免職になりました。普通は受験年齢制限があるのですが、このあたりのことは十分気をつけてください。

ただし、教養試験勉強などで、初級とか三種の参考書をしっかり学んで、基本的な学力を付けるのは、最も必要なことです。

以上、老爺心から。

投稿: Mu→注意的メモ | 2007年2月15日 (木) 18時26分

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