遅い夕風呂と水柿先生異聞
ふっと、今から日曜の風呂に入る。その前に一筆啓上。年賀状、ひとつも返礼せずにどうして毎日MuBlog書くのだ、という風聞もあるが、それはそれ、手書き文字を書けなくなった哀歌。なんならお一人づつ、blogでお返事してもよいのだが、それは失礼の二乗。
というわけで。
今日は午後、センター試験の監督をしていた。これは、実はずっと前から、昨年から決まっていて、この間胸を痛めてきた。事情は、ものすごく緊張するお仕事だということだ。将来、リタイアして葛野を辞めてほっとする事の第一は、この責務を免れるその一事。どんな会議よりも、拷問度は高いし、失敗も許されない。もしミスるとたちまち朝刊に「某大学、某教授は、~、なんということだ。受験生の繊細な神経を逆撫でするような非常識!」~、おお怖ろしい。
居眠り御法度。携帯なんか振動するだけで×。笑ったりしたら、永久凍土に生き埋めの刑。
午後二駒責務だったが、実は、体力的にもしんどくなった。一緒にいた若い先生方は、それほどでも無いようだが、ああ、やはりもうこういう重労働は無理なのかも知れない。足腰がしびれてきた。
初期の「水柿先生」シリーズを読んだとき、真っ先にセンター試験のところで劇笑した。作者の描くところ、女装して娘の代わりに受験する父親、パンダのぬいぐるみを着て受験する男、……。まさしく現実に抱腹絶倒の受験戦争が繰り広げられる。おもしろいよ~。で、今日は、そこまでの珍事は無かった。なにもなかった。うん、本当だ。受験場は、ただしんと静まりかえっていた、ぞ。ほんとうなんだ。
来年もそうあってほしいな。もしも、髪振り乱した巫女姿の受験生とか、能装束の受験生、あるいは、猛烈な質問癖受験生なんかが来たら、どうしよう。前者は? なに、そういう人がおってもよいなぁという、希望的観測趣味の世界。
さて、遅い夕風呂に入って、風林火山でも見てみましょう。
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