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2007年1月28日 (日)

NHK風林火山(04)ミツの死と仕官

承前:NHK風林火山(03)城とヤマセミ

 緊迫感がそろそろ出てきた。
 タイトルに含まれるコントラストの強い騎馬武者の動きにもそれは現れていた。信玄の父信虎は、暴虐の「王」として狂躁が画面を覆うようになってきた。村娘を矢で射、その上生きていることを確認し妊婦の腹を裂いたようだ。古来暴君の悪行の一つとして定番化している。

 逆に、後で廃される、あるいは誅された君主レベルには、大抵この行為が刻印される。信虎がどうであったかは知らないが、子たる信玄(晴信)が父を追放するにはそれだけの理由も必要なんだろう。
 男は狂うと妊婦をいたぶるのだろうか、不知。現代猟奇犯罪でも、あまり聞かない。ない方がよいに決まっている。しかし記紀にも出てくるし、中国の昔の王にも居る。

 仲代達也演じる信虎には、この狂気が宿っている。不気味なほどの名演だ。乾いた笑いといい、目を開けたままの寝姿といい、狂える王が今夜もいた。

 今夜主役の山本勘助は、内縁の妻ミツが武田のお屋形さまに惨殺された、この縁で息子の信玄に出会うことになった。はたして、数分語っただけで信玄が山本を認めたのかどうか。

 晴信(信玄)の守役(もりやく)板垣(千葉)は、最初の仕事として勘助に、駿河の状況を探る間者としての任を与えた。その今川家は、福島(くしま)の謀略によって当主兄弟が殺され、てんやわんや。勘助の兄は福島の家臣である。大叔父は今川の重臣である。複雑怪奇。

今夜の感想のまとめ。
 NHK大河ドラマ、やはり昨年が明るかったので、今年の暗さはなかなかよろしうになってきた。なんというか、謀略がそろそろ動き出した。とはいうものの、山本勘助の真骨頂はまだ少しも出ていない。なぜ、武田の軍師として後世に名をとどめるまでになったのか。なぜ素浪人が、信玄の信任を得ていったのか。謎がまだまだ残る。それを解き明かしていくのが今年一年なんだろう。

 なお、今夜は男達の裸がなくてよかった。どうにも、気色悪い。NHKも悪趣味な所がときどきあって困る。できれば今年は、徹頭徹尾暗くて重くてあざとい謀略戦で通して欲しい。
 常識人である私もそういう風に、心して見るから(笑)。
 もしかしたら、なにかしら、変わった一年になるのかもしれない、と期待感がでてきた。

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風林火山ですが、やはりミツは武田信虎に殺されてしまいます。出演者の名前が出るところで、ちょうどミツの貫地谷しほりの所で花が池に落ちるわけです。ミツは、山本勘助(内野聖陽)と最後の言葉も交わすことなく遺体での再会となってしまうのですが、もっと酷い話もあるわけです。(風林火山、第4話・復讐の鬼、感想は以下に続きます)... [続きを読む]

受信: 2007年1月28日 (日) 23時59分

» 風林火山 復讐の鬼 [ねぇ、しょーP、こっち向いて♪]
風林火山 復讐の鬼 …光を放つ者は影を負う者が傍にいてこそ安堵して輝けるというもの…。 ミツが武田信虎に殺されてしまいました。 勘助「戦を待つのじゃ。武田の内情を探り、戦を待つのじゃ。戦になれば敵に寝返ろうとも陣中をかく乱する事もできる。戦は謀じゃ。武田を負かすように仕向ける方法は幾らでもある。…武田信虎を討ち死にさせるのじゃ。ワシには出来る…。」 勘助「平蔵…わしにも戦のやり方など分からぬ。しょせんは浪人の戯言じゃ。諸国を経巡り�... [続きを読む]

受信: 2007年1月29日 (月) 06時33分

» NHK風林火山(05)今川・北条・武田 [MuBlog]
承前:NHK風林火山(04)ミツの死と仕官  当時は、駿河の今川、小田原の北条、そして甲斐の武田が隣接していた。後日遠く、今川は織田信長、北条は豊臣秀吉、そして武田は信玄の息子の代になって織田信長に敗れる。  さて今夜の山本勘助、今川家の内紛に自分の兄が関与しているので、辛い立場に陥った。兄は福島(くしま)が武田の援護... [続きを読む]

受信: 2007年2月10日 (土) 10時51分

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