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2006年12月28日 (木)

Nagatakeでフレンチ:図書館忘年会2006

Nagatake:ナガタケ(京都市下京区仏光寺通り高倉西入る北側)地図
HP

シェフにおまかせ

図書館忘年向会・ナガタケ20061226
 わけあってこの二年間、勤務大学の図書館の慶事に招かれている。盆暮れ正月というところか。古い話になるのだが、そこには余のチルドレンが3名もおって、なかなか居心地も良い。この26日は、その内の二名が幹事をしてくれて、京都市内のしゃれたフレンチレストランに出向いた。
 最近は出歩くこともなく、盆暮れ正月のフレンチというのは珍しかった。京都らしく古い寺と古い小学校に挟まれた町屋風の民家に、そのNagatakeはあった。雨女がいるせいか26日のその夜は土砂降りだった。フランスで食した記憶はないので、その味がどうなのかは正確には申せないが、口当たりがよくて満足した。教会のチャペルのような雰囲気で、その上、屋根裏部屋の趣もあって、とても快適だった。

 多分、余が気に入ったのは雰囲気がマイルドで、包まれたような安心感。そして出てくる料理がどれも可愛らしくて、量も適度でくどさがまったくなかった。確かにヒレステーキは余にとっては本当に一口ものだったが、それまでにパンとバターがやたら美味しくて、さらに両隣のお嬢さんにつられて二つもいただいたので、本当にどんぴしゃりでメインディッシュに臨んだわけである。
 ▽グラスに入っているのが気に入った。海老と海老味噌を上手にアレンジしたねっとりムースのようなものだった。もちろん一々にかっこうよい料理人が説明してくれたのだが、余は異国の事が耳に残らず、すべて聞き流してしまった。

 このお店、お味もよろし。若干女性向きかなともおもうが、男でも余のように上品な量、上品な味を好む者にはうってつけの隠れフレンチであろう(笑)。とはいうものの、HPを捜してネットをみると盛りだくさんな記事があったから、都でも多少名の知れたところかもしれない。と、そんな気分にさせるレストランだった。

 しかし。こういうお店で、なんとねぇワイン飲み放題とは、ちょっとびっくり。もちろん余は下戸なのでお酒は一切飲まずという、まことに不調法。ワインなくしてフレンチが泣く、とはわかっていてもしかたない。代わりにチルドレン達が飲む飲むすさまじい。

 おもしろい集まりだった。工作組というか、工作班というのがあって、図書館中の図画工作を一手に引き受けているらしい。たとえばコーナー展示会、新刊図書の飾り付け、それなりのインテリア、他の催し物の準備。その上手さは、先回あたりから気がついていたが、その夜は工作組の手になる「お楽しみ福袋」。
 この抽選方式に笑った。小綺麗な箱を色紙で包装して、そこに旗が11本立っている。それをみんなが抜き取ると、クジになっているという塩梅。余は隠し芸を持たぬので、その箱の中にチルドレン達の手を入れさせて、横から旗の柄(爪楊枝)をずぶずぶと刺し込む、あの初代引田天功も真っ青の手品を試してみた。失敗した。みんなぎゃーっと悲鳴を上げておった。

 話は尽きなかった。チルドレン達もふくめて、最初から「司書、司書」と願ってなった人は少なくて、なんとなく、暗い書庫で毎日毎日古雑誌を整理していたら、いつのまにか。図書館の子猫を可愛がっていたら、なんとなく。余の授業も受けずに卒業して、なんとなく司書の手伝いして数年後、思い立って一年間(昨年のこと)受けてみたら、軒並み共同演習が第一席、それとなく「私、司書にむいているみたぃ~」と悟った人。とまあ、人生紆余曲折あるなぁ、と酒豪達の話に自然にうなずいておった。

 外にでたら、ますます大雨だった。隣の小学校がやけに照明ぎんぎんで派手派手しく夜の雨の中に輝いていた。翌日は朝から予定もあったので、挨拶もそこそこに仏光寺前でタクシーを拾って木幡に帰った。
 楽しい一夜だった。そして、フレンチNagatake、ここ美味しい、雰囲気良し、シェフ格好良い、保証する。

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