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2006年11月25日 (土)

マゾな学園祭週

 この週はいくらか自虐的な週だった。というのは、火曜日あたりから行事や祝日や学園祭で、今日まで授業が無かったからだ。もう少し詳細に記すなら、授業がないと時間感覚がゆるまり気分が楽になるのだが、その一方で、厖大なし残した仕事をかたづけなければならないという強迫観念に襲われる。その内容というと、それこそ切手やノリを探すことから始まって(つまり手書き郵便)、会議の書類準備確認、場合によっては忘れるとクビがかかってくるようなことまで~。何種類も何項目もあって、まずそのリストを作ってからこの数日をこなしてきたわけである。外では祭りに浮かれてどんちゃかと音楽はなるし、嬌声は聞こえるし、……。そのかたわらで苦虫つぶして一つ一つの案件をつぶしていく、この自虐的なオーラ。当然木曜の祝日も葛野に出てきていた。

 MuBlogは何時書く、読書は何時する、研究? ははっは、そういう世界とは異なった、いわば場末の商店主の趣だね。跡継ぎもいないし、裕福な客(笑)もこないし、なのにやれ税金の、自治会の、防犯会議のと、毎日せっつかれるオヤジの気分だなぁ。

 今日もようやく夕暮れになった。学園祭も終わったようだ。昨日も今日も結構著名な芸人さんが来ていたようだが、いっかな余の知らない世界だ。猫に小判。そうだな、たとえてみれば余の前に山盛りのニガウリやトカゲの天ぷらや恋愛DVDやお笑いDVDをおいて、「さあ、Mu先生。たんと楽しんでください」と言われるようなもんだね。

 さっき夕べの珈琲を淹れ、できたので今飲んでいる。同僚や学生にまずいのにがいのと、評判は悪いがそういうことがトラウマになって最近はずっと長く一人で飲んでいる。昨年に、珈琲好きの同僚に「うん、ちょっとね」と言われたことが深い傷になって、このごろは珈琲を作って飲んでいるそぶりもできるだけ見せないようにしている。
 ところが実は、余は「ああ、美味い。一仕事終えた後の一杯は、格別じゃ~」と、本気で独り言をつぶやき、そしてあろうことかMuBlogに書いている。

 余は時々悲しむ。いろいろな感覚が世間とずれたまま、何十年も生きてきた。その間、それはそれはこっそり涙ぐむ苦渋も多々あった。それが、珈琲一杯で、なにかしら、ヨーロッパの超長編小説のように、思考をとばせてしまう。ああ、失われた時を求めて(笑)。

 で。
 MuBlog書いて一休みしたので、今日の最後のお勤め。月曜の授業準備を三つ分、いまからとりかかる。先週は随分準備したのに、肝心の月曜に体調をこわして(腹痛:一種の希な授業拒否症候群かな)、満足にすすめていない。だから、来週は同じことをもっと深く、濃密に話さないとならない。となると、先週のことは記憶からすっぽり抜け落ちているので、また準備をする必要がある。余は、いささか頭が悪いという自覚を持ち、さらに丁稚のお使いと一緒で溝を跳び越えただけで記憶が落ちる。この数日間ひたすら雑務(というと、イヤな顔する人がおるが)に専念したので、すっかり飛んでしまった。
 ああ、今日も日が暮れた。

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