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2006年11月28日 (火)

晩秋の嵐山と初冬の鴨なんば、そして三波春夫

晩秋の嵐山

晩秋の嵐山
 今日は大学の祝祭日で授業がない。キャンパスにも人影はまばらだった。カレンダーを見ると11月末の平日。嵐山には最近出向いていないので行って昼食をとることにした。春と秋の嵐山は極早朝か夕方でないと、人も車も身動きならない。だが、今日は大丈夫だろうと思って出た。空いてはいたが中心に近づくと混んでいたので抜け道をつかって、嵯峨野某蕎麦処に出向いた。

初冬の鴨なんば

初冬の鴨なんば
 鴨なんばは十一月中頃から三月中頃までの季節限定だ。どんな鴨を使っているのかは店に聞いていない。味がよければそれでよし。鴨も鳥なんばのカシワも余の記憶では、いわゆる「地どり」の味がする。あぶらがのっていて、味わいが深い。すかすかしたものと比べて丁度その反対の極致である。今日もダシを飲み干した。元気がでた。

 今日の葛野記はこれでおさめるつもりだった。祝祭日・節句働きなりにToDoリストは長い。しかし、実は今日意外な事実を知った。情報源はTV(音だけの)だった。NHKだ。三波春夫の思い出を作家の森村誠一が語っていた。
 余は途中からだったので最初を聞き漏らしたが、森村先生は三波春夫の全歌謡からベスト4を選んで解説されていた。4番目は聞いていないのだが、ベスト3は解説と三波春夫の歌声を耳にした。
 軽くネタバレとも思うが、書いてしまうと。
 1.チャンチキおけさ
 2.大利根無情
 3.雪の渡り鳥
 だった。
 感動したのは、「2.大利根無情」への思いを切々と森村先生が語っていたことだ。鳥肌だつ、という表現だった。セリフ「止めてくださるなぁ」はたしかに身体が震える。余は三波春夫の多くを愛好しているが、絶唱「大利根無情」の平手造酒(ひらて・みき)には血涙をしぼった。昔、腰の曲がったよろよろした高齢女性たちが、金銀錦の舞台をみて三波の声を聞くと本当に腰がのびて元気になったという神話がある。事実だったんだろう。我が父が麻雀パイを握ったとたん元気になったのと同じことだ。
 森村誠一先生の作品は以前いくつも読んだ。近いうちに、新装なった活字の大きい文庫を買って読み直そうと思った。余は20代末から大利根無情に人生を重ね、その重厚な三波の男道に心の鬱を解いてきたのに、この歌を今日の森村先生のように称揚した方はいなかった。森村先生の一言一言が胸をついた。

 ということで、余もときどき世間の中に、ずれだけじゃなくて、「おお」と思う同心を味わうこともある。
 ただ。それだけのことだ。
 しかし、それが重い。

追伸
 そういえば、「二十世紀少年」でも三波春夫さんがモデルになっていて、鋭い切り口を見せていた。浦沢直樹も同好の士かもしれない(笑)。
 森村誠一「公式サイト」があった。あれれ。

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