北九州の旅:和布刈神社(めかり・じんじゃ)
和布刈神社(福岡県北九州市門司区)地図
承前:北九州の旅
門司港レトロを後にして、次に和布刈(めかり)神社に行くことになった。2006年7月30(日)の午後だった。アリバイは完璧だ。証人もいる。
ここは松本清張『時間の習俗』(未読)で、容疑者峰岡が陰暦元旦(2月7日)の未明に、神事をカメラに納めていたところらしい(笑)。つまりアリバイだな。しかもフィルムは連続していて、次のコマには小倉の宿で7日早朝に撮った写真まである、らしい。これはおもしろそうだ、どうなる!?(わかりません)
和布刈神社境内
「どうした?」
「ええ、二番隊長2006とHさんの馬力には勝てません。港を一回りして、あとはメカリ神社近くのトンネルまで、てっきりバスかタクシでと思っていたら、全部徒歩で行くと言うもんで~疲れましたぁ」
「そうか。なら、メカリ神社だけでも、タクシで今から行くか?」
「ええっ」と、言外に(タクシ代、どうなるのかなぁ)
「まかせておけ」と、私は威勢良く言った(笑)。
学生達は、どこへいこうが、ひたすら歩くのが信条のようだ。半日、一日でも。身体にはよいが、この日は熱中症になってもおかしくないほどの、晴天だった。
屋根:和布刈(めかり)神社
和布刈神社(由緒)
仲哀天皇は隼人討伐のためにこの地を通ったはずだ。
謡曲「和布刈」と和布神事
海中灯籠
さてこの後だが。
二番隊長2006とHさんと、神社の鳥居のあたりで遭遇した。二人は汗まみれになっていた。ところが、疲れているにもかかわらず、なにがなんでも下関まで歩くと言い張って、結局、局長もそれに加わり、私はまた一人関門橋の下で行き交う船を眺めることになった。約一時間、たっぷり船を見た。
しかしその間の詳細をもう少し細かく話さないとアリバイが完全ではないので、それは次回「関門海峡夏景色」で記すことにする。「二番隊長、局長を叱る。局長、おでんの誘惑に負ける」という塩梅になろう。
参考
松本清張事典決定版/郷原宏著.角川書店、2005
北九州市「県指定・和布刈行事」
若布刈神事(Mu注:島根県の大社町日御碕神社での神事について)
追伸
『時間の習俗』を未読なのに何故和布刈神社とミステリとがむすばれたかというと、この未明、じゃなかった当夜、局長2006のお父さんが「ほう、和布刈神社もお参りになられましたか。先生、あそこは松本清張さんの小説にでてきますよ」と、言うことだったのだ。つまり、私は神社に参った後で、それを知った。
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コメント
仲哀天皇
下関の長府に忌宮神社というのがあるそうですよ。仲哀天皇の宮があったとこだそうです。熊襲と戦う拠点はここではなかったのでしょうか?
三輪王朝の最後の大王だと考えると、感慨深いですね。
投稿: jo | 2006年8月24日 (木) 08時26分
JOさんお久しぶりです。
貴兄の三輪山記事は、ちょっと後でコメントしますね。いま、書きにくい(笑)~。
「三輪」という文字をみると、なんとなく、気持が変になるのです。
さて。忌宮神社。困りましたねぇ。
……
(なんとなく奥歯に物はさまった気持)
ところで。
隼人だけじゃなくて、速戸でもあって、このあたりの潮の動きは速いわけですね。それを隼人としてしまうことに、少しは躊躇しています。
さて、……。
投稿: Mu | 2006年8月24日 (木) 09時50分