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2006年2月15日 (水)

アテルイ&坂上田村麻呂&イノダコーヒー清水店

承前[MuBlog:清水寺の紅葉と~
承前[MuBlog:薄紅天女

 昨年(2005)の秋、関東・国立の畏友梅安翁と京都の清水寺を歩くことになった。梅翁はもともと名所旧跡がお好きな質ではないのだが、紅葉を観ようと「研究会」の帰りに誘ってみた。案の定、梅翁は清水の舞台もすっと歩き去ってしまった。
 一方Muは例によってそこかしこ、紅葉をカメラに納めて楽しんだ。ところが途中電池が切れて、しかたなく後は携帯電話カメラに頼った。画素が荒くて色調も妙に虹の様に滲んでしまうカメラだが、それも粋狂、ときどきこうして使うことがある。
 清水寺とその近くで、二つ、おもしろいものに出会った。

アテルイとモレの顕彰碑

アテルイとモレの顕彰碑
 征夷大将軍・坂上田村麻呂が清水寺の開基伝説にあるのは、史料に見える。しかしMuの知識はそれが、東山にある眺望のよい将軍塚につながり、それは映画・陰陽師(1)の将軍塚鳴動(そして早良親王の怨霊)に連想していく程度で、詳しいことは知らなかった。むしろ、指に足りない一寸法師が清水参詣の帰りに大切な姫を守って鬼退治の方が、心に残っていた。その清水寺境内に、アテルイの顕彰碑があった。

 この碑のことは、全く知らなかったことだ。
 その後、冒頭にあげた薄紅天女を読んだとき「ああ、これだったのか」と、リアルに北天の雄アテルイを思い出し、濃密に想起したわけである。
 とはいうものの、ここで縷々、坂上田村麻呂と清水寺の関係、あるいは胆沢城を中心としたアテルイ・モレとの攻防戦にウンチクを傾けるのは、いささか無粋になる。もう一つの、美味しい発見を記すに心がせくので、征夷大将軍・将軍塚鳴動話はまた後日にしよう。

参考
  アテルイ・モレ碑(清水寺境内)地図
  清水寺境内略図
  胆沢城跡(岩手県水沢市佐倉河)地図

ここにもイノダ

ここにもイノダ
 梅翁は気むずかしい御仁といえよう。Muの20倍近く難しい。その点、もうひとりの「横浜Jo」さんは、比較的Muと同程度の普通人(笑)で、わかりやすい。しかし昨秋そばにいたのは梅翁だけだった。無理に観光地に誘った手前、なにか代わりになるものはなかろうかと、関西の雄Muは考えた。
 さて、あった、のか。かの御仁、一応機嫌良く珈琲を飲んで腰を落ち着けた様子なので、観光地のど真ん中の珈琲屋にもかかわらず、お気に召したようだ。ほっ。

 Muは単純なので、いつもこういう造作には感心する。壁一面がガラス張りで、その奥には庭が見える。敷地全体を青龍苑と言うらしい。昔、大きな料亭だったのを全面的に改装し、その中にいくつもの京風土産物というか、名産店を配置したようだ。庭には、解説を読むとそれなりの茶室があるようで、眼前を人々が少女に案内されて通り過ぎていくのがよく見えた。イノダコーヒー清水店は中でも、Mu好みの立地を得たようだ。
 ところで、昨年大晦日、祇園さんに行く前後、このイノダ清水店をエドルン君に見せようと思ったのだが、年末年始にかかわらず、開店時間が夕方六時くらいまでの事実に気付いた。やはり、このあたりは日が暮れると、平安の御代と変わらず鬼がでるのかもしれない。

参考
  イノダコーヒー清水店(京都市東山区清水)地図
  イノダコーヒー清水店
  青龍苑

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コメント

清水詣で

 あれは何かのシンポジウムの日でしたね。
坂を登って清水寺。
紅葉みて坂を下るとき(イノダ・コーヒー)。
珍しく(お上りさん)して土産物屋で竹筒入りの(粉山椒)を買ったりしました。
坂を下りて八坂神社、でしたかね。

 写真を見るとイノダ・コーヒーの前のオジさんが白いものを持っているようです。
思い出しました、アレは奈良ホテルで借りた500円のビニール傘。
捨てる訳にもいかず、結局持って帰ってフロントのボーイにお返ししたのでした。
雨上がりだったので紅葉が綺麗だったような。

 従順なコチラは案内人の命ずるまま、アッチャへフラリ、コッチャへフラリ。
その案内人が、得意のデジカメの燃料が切れたと焦っていたのが愉快でした。

 この時の京都篇はMuさんに任せて、奈良篇をトラック・バックしておきます。

投稿: ふうてん | 2006年2月15日 (水) 10時30分

ふうてんさん、2006年2月15日 午前 10時30分

 トラックバックお返ししておきました。
 ところで、あの時は気づきませんでしたが、こうやってネット記事をみると、イノダの周りは土産物によさそうなお店がずらりと並んでいます。
 清水の帰りがけ、ちょっと寄るのも、遠方の方には便利でしょうね。

 それと、あの庭はとても気になりました。目線より上の方に、茶室のようなものがありました。なんの施設か分からなかったのですが、茶室とわかると、すっとしました。

 というわけで、京都知らずのMuが、京都を写しているのですから、まったく、変な話です。
 いつもの格言
「京、奈良のことは、梅翁に聞け」ですな。

投稿: Mu→ふうてん | 2006年2月15日 (水) 13時02分

点と線です

 奈良、京都は点と線でして面ではありません。
Muさんのように何十年もお住みの方とは訳が違いますです。
ただコチラは旅人として行きますのでその土地との付き合いかたが地元の方とは違ってきますわね。
気分のいい点だけを選び、時々の気分に合った線の引き方を考えるのでしょう。

 過去記事へのコメントやトラック・バックを戴きブロッグのこと知らなかったなあと多少戸惑い、対処のしかたにまだ慣れません。
トンチンカンだったら教えて下さい。
(そもそもコメントにはコメント返しをすればいいのですが、トラック・バックへはどう反応すればいいのかすら分かっていないのです)

 やまとしうるはし、からのブロッグ化はやってみるといろんな副産物があり手間はかかりますが苦痛ではないです。
楽しめる程度のペースで続けようと思います。

投稿: ふうてん | 2006年2月15日 (水) 13時57分

ふうてんさん、2006年2月15日 午後 01時57分

 新しい器に盛り直す快感でしょうね。blogはいろいろな機能が隠れていますから、すこしづつ利用すると、読みやすくなるでしょう。特に、記事と記事の関係を、思い出したとき、上手につなげることができますね。

 トラックバックへの反応ですね。
 Muの方法を思い出して書いておきます。

1.馬鹿エロTBは当然削除。クリックはぜったいにしません。

2.それらしいTBならクリックして、
 なぜTBしてくれたのか、分からないものは、そのまま。
 イケズ(笑)、悪意があるものなら、自分のところを削除します。

3.自分の記事に役にたつ、関係結合するに意味があると判断したなら。

 軽い程度なら、相手にもTBします。
 中程度なら、その上で、相手にコメントもします。
 これは絶対とおもったなら、上記をすませたあと、自己記事にコメント入れます(このTBはこういう点でありがたい、とかね)

 もう、最高とおもったなら、相手記事のことを当該記事に追加したり、あるいは、別記事をたてて、顕彰します。

4.以上ですが。
 まあ、疲労時とか、受容時期じゃないときは、置いておくのが多いですね。しかたないですよ、トロたべた直後に、ステーキだされても、「もう、ちょっと、また今度」となりますよね。

*.好ましく思わないTB
 めったやたらに、同種記事へ大量にまとめてTBする人がおられますが、ちょっと、疑問です。TBがたくさんある記事は、検索エンジンで高く評価されることを知った上でのテクニックなんでしょうね。
 お返しTBをたくさんもらうと、そのblogが高く評価されたように、見えるわけですね。

 そんなことしなくても、やがて、平静になっていくネット姿を望んでいます。

投稿: Mu→ふうてん | 2006年2月15日 (水) 17時36分

アテルイ

確か処刑されたのは、四条畷ですよね?実家からそれほど離れていないので、記憶にあります。

日本の歴史書には東北、北海道の歴史が記録されていないので、本当はどういう世界であったのか?謎ですね。

北方のアムール川流域の人々と交易をしていた国があったんでしょうね。オホーツクで育った友人がいますが、食料は豊富ですから、必ず人々は住んでいた筈ですよね。

アテルイの記念碑があるとは、知りませんでした。

投稿: jo | 2006年2月15日 (水) 22時28分

joさん、2006年2月15日 午後 10時28分

 アテルイ碑は、水沢市、つまり胆沢城のあるところ、から寄贈されたようです。

 北の人達は、当然、大和朝廷の「侵略」とみていたわけで、これも異文化衝突でしょうね。

 このあたりのことになると無知でありすぎて、呆然とします。

投稿: Mu→Jo | 2006年2月16日 (木) 05時23分

(修伯)

 八坂の塔の近くに、とても美しい(京料理)を出すお店があります。
 http://gourmet.yahoo.co.jp/gourmet/restaurant/Kinki/Kyoto/guide/0101/M0026011398.html

 (お造り) 9種をそれぞれ豆皿で、別々の味付けで出されます。
 (焼き物) 5種の中から、客が選べます。
 (ご飯)  薪釜で炊き上げられます。
 (先付け) フレンチもアレンジしてあります。
 (水物・デザート) 毎日7種が食べ放題です。

 少しずつの量で、たくさんの種類のお料理が、美しい盛り付けで、いただけます。

 お値段も1万円以内という手ごろさです。

 大人の紳士がお食事されるには、おすすめの料理屋さんですよ。

 それにしても、Muさんの(言葉の力)にかかったら、ウィットに富んだおしゃれな梅翁さんでも(意地悪じいさん)に見えてしまいますね。反対に、普通のおぼこいお嬢さんでも(深窓の麗人)に見えるんですから、コワイです(笑)。

投稿: wd | 2006年2月16日 (木) 08時33分

wdさん、 2006年2月16日 午前 08時33分

 お店「修伯」(しゅうはく)観てみました。しかし、1万円は豪華すぎます。Muなどは500円のセブンイレブン弁当でも、最近は躊躇し、大抵300円のサンドウィッチで我慢しております。

 言葉の力ですか。Muは男性に対してはアララギ風写生文とおもっております。だから写真を多用するのです。

 「おぼこい田舎娘→深窓の麗人」説ですか。
 これはロマン派はみんなそうです。そうでなければ、ロマン派とは言えないし、文学なんて成立しようがない。
 古来、男性ロマン派にとって、女性は全員、小町さんなんです。定説です。

 最近も、家持さんの桃花の歌を味わいましたが、あれからおもうに、あの細やかな精美さは、やがて華麗に行き着き、どうしようもなく家持が古代ロマン派であることの、証左ですよ。藤氏との政争に勝てるわけはない。

「家持・古代ロマン派論」いっちょ、夏に書いてみます。

投稿: Mu→wd | 2006年2月16日 (木) 10時00分

 ええっ~。Muさんって、浪漫派だったんですかぁ?
 いつも、センセ、センセしたはるから(高踏派)かと思っていました。

 (春の苑 紅にほふ 桃の花
       下照る道に 出で立つ少女)

 「家持・古代ロマン派論」楽しみにしております。

投稿: wd | 2006年2月16日 (木) 20時22分

wd | 2006年2月16日 午後 08時22分

 浪曼派は、高踏派でもありましょう。

投稿: Mu→wd | 2006年2月16日 (木) 23時19分

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