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2006年1月30日 (月)

ノート・パソコンのハードディスク保守(シャープのメビウス・ノート)

承前

 ブラックMu、今回の出番は「シャープのメビウス:SHarp Mebius PC-CB1-M5」の手術だった。2002年春の製品。
 親御さんは、葛野図書倶楽部2001・局長2005である。

 症状は明確に老衰と思われたが、そこが人の良さというか、むやみやたらに捨て去ることができない質のようで、マシン抱えて駆け込んできた。
 治療費交渉(当然ブラックMuだから、健康保険なんて論外)をしようとしたが、すでに以前のSONYオーナと同じく、本人が1万7千円はたいて、IO-DATA外付けハードディスク80GBを買ってバックアップ態勢に入ったことを考慮し、無料とした。本来なら、時間あたり100万円程度の請求が普通なのだが。
 なにしろ、メーカー修理とはことなり、特殊な呪術手術なので、割高になる。特殊ノウハウは高いものなのだ。
 無料と知って、親御さん、ほっとしたのはよかったが、さて蘇生するやいなやは、お楽しみ。

治療方針と手技
 患者は、起動しないことが多い。起動は時間がかかる。起動しても、カーソルを少し動かすとフリーズしてしまう。なんだか、わかりにくい症状である。しかし、前回とは異なり、やや生きている。半生きという状態である(笑)。Muは、これは経年変化によるもので、原因がひとつとは限らず、ややこしいと思った。
 しかし、起動不全をともなうと、たいていの場合は、その主因がハードディスクドライブにあることが多い。物理的に回転している部分だから、不調もでやすい。ディスクに傷もつくのだろう。

 とはいうもののとりあえず、開腹前に一般的な処方を試してみることにした。

(1)データバックアップ
 どんな場合にも、システムやアップリケーションソフトは入れ直せても、自製のファイルは消すと再現できない。よってこの自製ファイルを、外付けディスクもあることだから、一旦外に吸い出そうと思った。
 そこで、あわてずに「写真とか動画はあるの?」と聞くと、「自製写真や動画はない」。
 ならばフラッシュメモリーでバックアップを取る方がよかろうと、決断した。ワープロ程度なら、64MBとか、128MBでも十分保管できる。これが動画だと、20GB~80GBの外付けハードディスクは必須となる。
 
(2)USB1の低速規格
 フラッシュメモリーを差し込んだとたんに、このマシンはUSB2規格でないことに気がついた。これは困った。
 ところが。
 低速だけならまだしも、一分足らずでマシンが黙り込んでしまった。例のというか、持病のようだ。起動しても、フラッシュメモリーをさしこむなどと、なにやらややこしいことをすると、おかしくなる。現在のフラッシュメモリーは、大抵規格がUSB2だから、USB1対応となっていても、振る舞いがおかしい。で、USBから直接吸い出すことは、この段階ではあきらめた。
 もう、開腹手術の方が手早い。

(3)メビウスの内蔵ハードディスク取扱
Mebiusの裏

Mebiusの裏
 メビウスはこれまでと比べて、あっけないくらい簡単にハードディスクが取り外せるようになっていた。写真のネジを二本はずして、小さな裏蓋をあけるだけ。たった、それだけですんだ。これは出色の造作である。が、そういうノートマシンも多いのかも知れない。
 (と、実はこのメビウス、ハードディスクについては、16GB限界というか、ややこしい宿痾を抱え込んでいたのだが、そのことは今回すべて見て見ぬふりをしたので、記さない)

蓋を外して見た、内蔵20GBのハードディスク

内蔵20GBのハードディスク

摘出したハードディスクドライブ

外した20GBハードディスクドライブ

(4)USB2アダプタを付けてバックアップ

直結したUSB2
 先回は、IO-DATAの外付けディスクを分解して、SONYのディスクを入れ直して、と手間暇かけたが、今回は純粋に、別のマシンでメビウスのファイルを取り出すだけだから、インターフェース部分のみIO-DATA外付けHDから外して、付けなおした。このすっぴん状態で、別のデスクトップマシンに必要なファイルを外部保管した。
 Muなど、デスクトップマシンの3.5インチディスクだと、電源やらなにやら、ぶら下げたままでこの操作を行っている。場合によっては、その状態で数日すごすこともある(笑)。

(5)WinXPシステムによる自浄作業
 さて、上記(4)のあと、内蔵ディスクをふたたびメビウスに取り付けて、電源をいれたのだが、今度は最初からうんともすんとも言わなくなった。これには頭を抱え込んだ。まったく内部に傷をつけなかったのに、この状態。
 親御さんにきくと、これまで、そういう場合はしばらく安静にしておくと、再び起きあがることが多かった。と耳にした。だから、ブラックMuは、放置して帰った。
 で、今日電源を入れてみると立ち上がった。うん、なかなかにおもろい患者や。
 この間のことは、末尾に、ある見解をそえておく。
 それで、別のWinXPを再投入しようとしたが、まずこのマシンは、さまざまな購入事情、つまり大学で一括購入した結果、本人はOSをCDでは持っていないことが判明した。おもしろい購入の仕方だが、事情は読めた。
 それで、……どうした。
 システムは生きている。だが、まだふらふらしている。
 シャンとした一瞬を見計らって、Muは二つの定番処置をした。
(5)-1
 XPが持っているファイルチェックシステムをかけた。途中倒れて、再起動して、さらに行うと「致命的なファイルエラーをただ今やっと回復しました。この情報はぜひぜひマイクロソフト社に送って下さい」と、普段とは異なる重いメッセージがでた。30分。
 あいにくオフラインだったので、送るのは止めた。
 が、成功したようだ。再起動するスピードが上がった。全てが普通になった。
(5)-2
 ついでに。ハードディスク内のファイル断片を再構成することにした。これもXPが持っている機能だ。分析をかけると、もう、なんちゅうか、ぼろぼろだった(笑)。これもなおした、30分。
 さらに起動時間、その他が速くなった。

(6)何とか蘇生した

Sharp Mebius PC-CB1-M5
 というわけで、現在5時間連続運転しながら、ときどき触ってみる。まだ生きておる。蘇生したと判断した。
 しかし問題は多数残っている。マザーボードが古いこと、その他で、USB規格が古く、ハードディスクも認識領域がせまく、トラブルがこれからも出るだろう。
 4年経過したのだから、ドッグイヤーズで7をかけて、28年から30年前のシステムである。
 素人さんだからこそ、現代のマシンに乗り換えた方がよかろうと、メルしておいた。

 呪術療法ブラックMuであっても、我が娘が動かなくなると途方にくれることが過去、多々あった。
 組み立て分解自由自在、そのブラックMuでもストレスを考えて、適度に(やり過ぎという声もする)マシンを交換し、補助マシンは何台もある。いや、どれが補助かわからない、並列システムで保安している。
 そうでない人ならば、マシンは現代、財布に匹敵する貴重なものだから、日頃整備して、場合によっては新しい物にした方がよかろう。

追伸
 (5)で記したが、場合によっては放置することで、生き返ることがある。この原因は、パソコンの場合は熱が多いが、それだけじゃなくて、システムとは、そういうわけのわからなさがあるという事実も知る必要がある。だから呪術療法が効く、気合いや、呪(しゅ)一つで直ることさえある(この呪力がMuにあることは、多くの者が知っているはずだ)。
 こういうことについて、いつも読んでいるMLAがとてもわかりやすい事例を示していた。
 興味のある方はご一読ください。
 「なんとなく直るもの」/森博嗣

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コメント

ごくろうさまです

 前回ソニーのバヤイはハードディスクのデータ回収がテーマでしたね。
今回は起動しにくい、起動しても時間がかかる、動いてもフリーズする。
シャープ製メビウス、4年前のマシン。

(しばらく放っておくと動くことがある)
これは今回の症状(障害)の特徴的な要素のようですね。
Muさんの処方を見る限り、ソフト的にはいろいろ触ったけれどもハード的には特段の処置はしていないようですね。
ただハードディスク・ドライブは抜き差しした。

 電気回路の主な構成要素はRLCです。
R抵抗、L磁気誘導(コイルなど)、C電荷(コンデンサ)
この中でR、Lの要素は経年変化による劣化が少ないのです。
一番弱いのはC(コンデンサ)なのですね。

 ノートパソコンの電源ユニットにもマザーボードにもハード・ディスク・ドライブ・ユニットにもコンデンサは数多く使われています。
その中のどれかがへたってきたのでしょうね。

 放っておくと動いたりする、ということは充電したり放電したりするのに時間が掛かるコンデンサに関わる可能性が強く、それは電源ユニットに使われているものではないかと想像出来ます。
ノートパソコンやサーバ型PCでは省電力や静穏化のために結構複雑な電源コントロールをしているのですね。
複雑なコントロールの中でも時間を計る為の要素としてコンデンサは不可欠なのです。

 最近身近にも障害原因が分かりにくく、結局電源ユニットのコンデンサの劣化だったという事例があったのであえてコメントさせて戴きました。
症状がボンヤリとしていて発症のしかたがまことにアナログ的なので分かりにくいのです。

 それにしても、パソコンの話、ましてやパソコンの障害の話になると先生、目がランランと輝いてきますね。
これからは(ドクターMu)と呼ばせてもらいましょう。

投稿: ふうてん | 2006年1月30日 (月) 21時24分

ふ医務官殿  2006年1月30日 午後 09時24分

 いやまさに、慧眼。
 そうですよね、4年となると、コンデンサ。電源供給部分のですか。
 こういうとき、「老眼にもよく見える」、机上型コンピュータだと、「はいさ」と一言で、電源部分を変えたり(5千円かな)、あるいはわけわからなくなると、「はいな」と、マザーボードを取り替えたりするわけですがね(中古だと5千円)。
 なかなかに、ノートだとまだパーツの供給ルートも知らないし、精密工作も不案内。こまったものです。

 もしかしたら、ハードディスクの内部整理整頓で見違えるようになったのは、そこが電気関係のコントロールとして、シンドイところだったのでしょうか。

 ファイルが断片化してたり、スキップ領域がそのたんびに多重チェックする状態だと、ハードディスクの運動が不規則で過重になりすぎて、電源コントローラにまで影響与えるのでしょうか。

 やはり、正規の医務官と、はぐれ者のブラックMuとでは、診方が違いますねぇ。

 ……
 で、根治療法となると、……。昔のラジオなら、コンデンサも寺町で買って、ハンダで付け替えしたんですが、ノートマシンじゃそんなこと、できないでしょうね。
 ああ、そうや。
 ジャンク屋で、メビウスの手頃なのを入手して、パーツ単位で取り替えましょうか(笑)

 やっぱり、ユーザーには新品購入を勧めておきます。

投稿: Mu→ふうてん | 2006年1月30日 (月) 22時44分

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承前[MuBlog:シャープのメビウス・ノートパソコン] ブラックMuのパソコン診療・手術日記  昨日月曜、早朝から大阪十三の二番隊長2006が雨の中、重いノートパソコンを肩にかけて屯所に走ってきた。ブラックMuはすでに6時過ぎに到着し、メス(精密ドライバーキット)や手術台(きたない机)、それに最新の手術具(EG-SATA3525)を準備し、ブラックコーヒーを飲んで待っていた。補助用の2.5インチハードディスク60GBも昨日、自分用に買って用意して置いたが、まさかこれが使われることはないだろう。と、... [続きを読む]

受信: 2006年2月21日 (火) 13時24分

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