大晦日の祇園界隈と長楽館(平成17年末)
承前[MuBlog:大晦日の鍵善と八坂神社]
2005年・大晦日の祇園界隈と長楽館
花見小路界隈・一力あたり(地図)
円山公園の長楽館(地図)
0.はじめに
数時間前、2005年の12月31日、夜の八坂神社あたりを歩いてきました。メンバーはMuを入れて3人、2004年末とは若干入れ替えがありました。昨夜は、ちょっとした事件に冷や汗をかき、そして意外な見学もできましたが、大過なく、今日のよき元旦を迎えました。写真は戌年の破魔矢です。
1.鍵善良房の本店
で、ここ数年、毎年のお話「とうちゃん、わたしは大学生になるまで、鍵善のくづ切りは大晦日にだけ食べる特別なものとおもっておりました」。幼児期以来、大晦日になるとくづ切りを、くだんの「とうちゃん」が食べる姿を見続けていると、そういう世界観ができてもおかしくないようです。
お店の入口の天井近くに羽子板(Mu註:こりゃ羽子板じゃなくて、葛菓子の型枠ですよね)が並べてあることにはじめて気がつきました。河合寛次郎(参考サイト)さんの立派な焼き物と重厚な飾り棚は、入って右手にありましたが、なんとなく写真を撮すのが申し訳なくて、羽子板だけを写しました。
2.なんとなく祇園花見小路
ところが建仁寺から左(東)におれて東大路にでようとしたあたりで、愕然としました。Muは車のキー、家のキー、研究室のキー、無くなっていたことに気がついたのです。呆然。よろよろと路上に崩れ落ちるほどの大ショック。当夜は円山駐車場が午後九時で閉まり、愛車をおいて帰ることを想像し胸が痛くなりました。頭を抱え込んでいると、さっそくにエドルン君を中心とした綿密な捜査が始まり、次に尋問。要するに経路確認です。ほどなくエドルン君、携帯電話で鍵善に通知し、確認。しばらくおいて返信あるも、「鍵善には、鍵は無い」とのこと。
仕方なく建仁寺あたりから四条花見小路まで路上確認しながら、再び鍵善へ現地再確認。しかし、無かった。
とは申しても、八坂神社に一年間のお礼なしでは相済まない。とぼとぼと石段下へ向かい、信号で立ちすくんでいると、右手に交番。ともかく遺失物確認ということで、エドルン君たちに引っ張られて、警察官の前に立ったが、言葉が出ず、あとはすべてエドルン君が状況説明につとめた。Muがしたことは遺失物申請書にサインをしたことと、
「ところで、鍵に特徴はありますか?」と、若い、なんとなく本当に織田某俳優のような警官。
「はい、アトム」と、言葉少なげなMu。
「つまり、アトムのキーホルダー付きなんです」と、エドルン君の助言。
さっそく若い警官は電話をまわし近辺の交番に確認。
「えー、つまり、鉄腕アトムのキーホルダが付いているようなんですが」
ここで、Muは「アトム」に「鉄腕」が付加されたことに、ものすごい驚きを味わった。ここは、日本なんだなぁ。若い警官は、アトムと聞いただけで、「鉄腕アトム」と、ずばり推定した。うむ。
交番を後にして、Muは最後の頼みの綱というか、一人駐車場に戻った。
そして、そこでみたものは、意外な場面だった。
それが写真の右下。銀色に鈍く光るドアに、なにかがぶら下がっていた。
交番に戻って報告をすると、奥からその若い警官もでてきて、一件落着。Muも、四人いた警官達も、みんな笑顔だった。
3.神に感謝
4.長楽館
また、今年の年末まで、365日。
Mu注記
長楽館の二階の中国風意匠だが、Muは無学無知なだけで、実は当時の欧州ロココ風にはシナ風を取り入れていたのかも知れない、とふと思った。真偽のほどは建築史の専門家に聞かないとわからない。
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コメント
ドラマチックな大晦日をお過ごしになっていたんですね。無事に解決したからよかったものの、車まで姿を消していたらたいへんなことでした。:-P
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
投稿: morio | 2006年1月 1日 (日) 17時17分
morioさん、 2006年1月 1日 午後 05時17分
さうだね。
ちょっと思い出すと怖いね。
キーがおかれたままあったのが、事件の鍵だったりしたら、眠られなくなる。
今後、鍵束を強力なゴムぱっちんで首にぶら下げる案もでたが、気を許して手を離したとたん、キーが顔面殴打もあるからな。
投稿: Mu→morio | 2006年1月 1日 (日) 17時54分
お互い騒動の大晦日
私も、大晦日には飛行機を鶴見川に墜落させ、回収が大変でした。元日の今日でも太ももが痛いです。
しかし、鍵は車だけでなく色んな鍵が一緒でしょうから、車から身元が割れるともっと危険な状況が起こる可能性が有りましたね?
鍵は別々にして持たないと危険ですね。が、米国在住時代の思い出として、アメリカ人の男性はやたらと鍵の束を持っているのが印象深いですね。
とにかく、巨大な鍵の束を持っているんですね。大きすぎて忘れない利点があるかも?
ガレージ、車、自宅、オフィス、子供が触ると危険な工具類、・・・・・ホンマ鍵が好きな国民でした。
ちなみに、私は自転車の鍵と自宅の鍵しか持ちません。
投稿: jo | 2006年1月 1日 (日) 20時00分
joさん、 2006年1月 1日 午後 08時00分
そうですね。怖い話でした。身震いしております。約一年間は、鍵のこと、注意しておきます。
「私は自転車の鍵と自宅の鍵」
Muはそれに研究室の鍵が加わっただけですよ~、あんまり変わりません。
ところで、電動ラジコン、主流になるんでしょうかね。他のblogで、女性も嗜んでいる様子をよみました。
投稿: Mu→Jo | 2006年1月 1日 (日) 20時35分
明けましておめでとうございます。
(本文記事やビデオは、お正月が終わってから、ゆっくり読ませていただきます。)
Muさんにとって、幸多き一年となりますように★
投稿: wd | 2006年1月 1日 (日) 21時33分
wdさん、2006年1月 1日 午後 09時33分
お正月は、おいそがしいことと想像します。
Muなどはねているだけですが。
今年はビデオ元年にしたいです(と、数年前にも、自分のHPに書いておりました(笑))
では、今年もよろしく。
投稿: Mu→wd | 2006年1月 1日 (日) 23時51分