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2005年8月13日 (土)

過去写真 2:修学旅行・高2・桜島

高校二年生・桜島

高校二年生・修学旅行・桜島
 先回、急に思い立って過去写真を掲載するにいたった原因は、この写真にあった。結論を先に言うと、つまり、この写真の下部にある写真説明を読むまでは、おそらく40年以上の長きにわたり、「Muは鹿児島、桜島を見たことも無い」と信じ切って、昨日まで生きたきたのである。

 『修学旅行記念 於 鹿児島 桜島 38.11.4』

 先年、北九州の卒業生が、「小学校の時、はじめて桜島を汽車の窓から見て、感動したのを覚えている」と語った折にも、あるいは鹿児島の卒業生がそのあたりの話題を口にした折にも、あるいは、……。そこここの九州関係者と話した折にも、Muは「いやぁ、僕は桜島だけは行っていないし、見てもいない。阿蘇や宮崎は修学旅行で行ったんだけどね」と、押し通してきた。
 いま、思い出してきた。百万遍にいたころ、図書館のアルバイト学生が典型的な薩摩っぽで、「自動車の屋根やボンネットに火山灰が」と聞いた時にも、「鹿児島って、行ったこともないけど、ものすごいんやねぇ」と、彼に眼を丸くして言ったことも、昨日のことのようだ。

 ただ、それだけの過去写真だった。
 しかし、高校二年生は、Muには青春まっただ中だったのだろう。殆どの生徒たちの行状をありありと思い出した(笑)。特に、数名の男子生徒のばかっぷりは、今思い出しても、わらけてくる。現在は女子学生達の抱腹絶倒な毎日の行状にはらはらしているが、当時は「おもろいやっちゃ」と思ったのは、男子生徒だけだった。女子生徒は、なんかわからない、つかみどころのない宇宙人だった。
 左の先生が、たしか、音楽担当で「宝光井」とおっしゃったような。(別の愛称で呼んでいたので、調べないと、漢字がわからない。すみません、先生)。右の先生は、教頭先生か校長先生だったようなぁ。

 ずっと、記憶について考えている。現在は、『脳のなかの幽霊/ラマチャンドラン』と言うのを、少しづつ、笑い転げながら読んでいる(一応、科学啓蒙図書で、決してトンデモ本ではありません)。なんとなく、Muはある小さな一定領域「桜島」と、かたどられた神経細胞のネットの一部分を、消してしまったのかも知れない。いわゆる、精神分析的な、外傷というか、なんというかトラウマがあったわけではない。それどころか、修学旅行はすべてにおいて、たのしいことばかりだった。阿蘇の雄大さに心底仰天したし、瀬戸内海航路の夕日に陶然としたし、宮崎の日南海岸の青さが今も記憶にある。帰りは生まれて初めて汽車で海底(関門トンネル)をくぐった感動が、昨日のことのようだ。

 なのに、桜島。完璧に記憶にない。
 この写真は。
 もしかしたら、ねつ造されたものかもしれない。「Muよ、君は高校二年生の時に、桜島をみているんだよ」と、耳元で、なにかがささやく。
 人は、記憶で自我を保っている。その記憶が、無くなったり、改変されていたならば、なんとも悲しいことであるなぁ。「僕は本当に、桜島を観たのだろうか」。

ついでに、桜島地図

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落ち穂拾い」カテゴリの記事

コメント

 宝光井先生ですか?私はそのお嬢さんに音楽を習いました。大学出たばかりの、快活な美しい先生でした。

 あと覚えているのが、数学の上野先生、化学の福永先生、古典の安田汀先生・・・。
 高校生の純粋で多感な時期に、これらの先生に出会えたことは、今もって私の財産です。

 当時も、生徒に気に入られようとして、ご機嫌をとるような先生は、冷ややかな目で見ていました。八方美人の先生もダメでした。これらの先生には、授業力がありました。勉強すること、(わからないことがわかる)という楽しさを教わったような気がします。

 先日実家で、高校時代の古い日記帳をみつけました。そこにはその日の授業で面白かったことなんか綴ってるんですね。憧れの英語の先生がおられたので、ほとんど毎日その先生語録みたいな日記になっていました(笑)。

 憧れの先生の考え方にすっかり心酔した私は、(先生、これからどんな女性になったらいいんでしょうか?)と尋ねたことがあります。
 先生はこうおっしゃいました。
(賢いお母さんになれ。)と。

 お母さんになれたまでは良かったですが、(賢い)は無理ですね。

 なんかMuさんの高校のお話を聞いて、そんな昔のことを思い出してしまいました。

投稿: wd | 2005年8月13日 (土) 21時39分

wdさん、2005年8月13日 午後 09時39分

 さっそくメルありがとう。眠る矢先ですが、宵越しのなんとかかんとか、メル返しときます。

 さて、……。
 絶句。

 桜島記憶詐称の記事が、遠く嵯峨野に行ってしまったので、どうお答えして良いやら。

 ともかく。
 「先生」という職業は、やはり聖職であることを、再度思い返した方がよいと思いました。とくに多感な中高時代の先生は、影響力がものすごくありそうですね。

 お話を伺っていて、日々大学での行状を顧みますれば、明日から教壇にたつことが絶望に思えるくらい、教師とは難しいことであるよ、と思った次第。
 (ああ、明日はまだ夏休みでした)

 なにげない、片言隻語が少年少女の気持ちを傷つけ、かつは、鼓舞する。教師の一言で、右にするか左にするか、もしかしたら、人生を変える生徒もいるかもしれない。
 ああ、恐ろしい(今更ながら)

 我が身のことは我が身で処するとしても、答えを求めている生徒学生に、もし、ツボにはまったなら、善し悪し別にして、選択してしまうかもしれない。

 汗がでます。

 まあ、Muのように20を過ぎた者を相手の場合には、「勝手にせい」ですませることも多いのですが。

 ……

 というわけで、うーん、うーんとうなりながら、寝汗をかいて眠ることでしょう。
 では。

投稿: Mu→Wd | 2005年8月13日 (土) 21時56分

セピア色でない(過去写真)

 なかなかいい企画だと思います。
やっぱりMuさんは物持ちがよろしいね。
そういうのは大事なことや思います。

 小林秀雄が(男にとって大切なのは過去と虚栄だ)と書いているのを若い頃読みました。
当時、その過去という意味も、虚栄という意味もよく分かりませんでした。
なんや演歌の世界に出てくるセリフみたいやなと、いや~な感じがしました。
(過去を持つ女)が(安物の宝石着けて厚化粧)をしているような言い方ですよね。

 その小林秀雄の言った意味が少しく分かるようになったのは45歳も過ぎてからでした。
このセリフは実は男の特徴を表した、男らしいセリフであることに気づいたのでした。
演歌の世界ではないように思えてきたのですね。
(昨日今日明日)にたとえますと、過去とは昨日であり虚栄とは明日なのではなかろうかとね。
今日がないでしょう?
それが男なんですねえ。
(今日)は女の人に任せるしかないのです。
昨日今日明日とつながる中での男と女の役割分担を小林先輩、語っているように思うのです。

 ところでブロッグで見る限り、過去の写真がセピア色してませんね。
当方のパソコンで見る限り、まことに色の要素のないモノクロ写真になっています。
つまり完全に白黒写真になっています。
なんぞ、技を使われました?

投稿: ふうてん | 2005年8月14日 (日) 01時25分

ふうてんさん、2005年8月14日 午前 01時25分

技術レポ>
 キャノンの8年前のスキャナです。
 600dpiのフルカラーで、14MBのjpgでした。これをトリミングなしで、横640縦480までサイズ変更したとたん、200KB程度に収まりました。
 色調ですが。記念写真であまりにぼんやりしていたので、中間色調整でマイナスにしました。ところがいろいろやっている間に、多分コントラストを強くしたんでしょうか、輪郭はクリアにはなったのですが、色は吹っ飛んだ次第です。

過去現在未来>
 一般論としては、男は過去の実績経験と栄光とを糧食にし、未来の栄光のために最大限の洞察力を働かせますね。システマティックに生きる生命体でしょうか。過去も未来も眼前の現実にはないのだから、常時仮想社会にいるようなもんです。

 一般論としては女は過去も未来もないですね。極めつけの眼前・リアリストでしょうか。男の池波正太郎さんは「鬼平」で、このアタリを上手に描いていますね。

 一般論として、男は地に足が着いていませんね。今の不遇を過去や未来に解消しようとする。
 一般論として、女は「時間」がないですね。現在しか見えません。だから、対するには、過去を問わない、未来への洞察を期待しない。今だけが、総てでしょうね。

 だから、脳内での記憶処理も男女差は相当にあると思いますで。

注記
 すべて一般論です。男女差に、二重螺旋のように個人差がからみつきますね。

 

投稿: Mu→ふうてん | 2005年8月14日 (日) 05時15分

記憶の欠落、ですね。
この年で何を、といわれそうですが私にも少なからずそんな経験があります。
結局何でそうなってしまったか…よく分からないですが「忘れたかった」のでしょうね。

話は変わって。
一応出身が九州ですが、未だ桜島には私は足は踏み入れていません(これは多分本当です)。
九州の多くは訪れ(或いは通り過ぎ)たのですが…。
多分鹿児島を訪れたら九州は制覇出来るようなので是非行ってみたい所です。

投稿: yuhki | 2005年8月14日 (日) 23時20分

yuhkiさん、2005年8月14日 午後 11時20分

@「忘れたかった」
 これは女性に強い性向でしょうね。真性のボケもありましょうが、多くは、つじつまが合わなくなったり、都合が悪くなると発動する自己保存機能だと思います。

 しかし必要に応じて生じるのだから、自然なのだと思います。

 それに反してMuの「桜島記憶抹消」は、おそらく前後の記憶が強烈(阿蘇や青島)だったので、相対的に価値がさがり、想起することが減り、やがて消滅したのでしょう。記憶では修学旅行を終えた時点で消えたはず(笑)

@ああ、そうでしたね、ご両親のどちらかが九州出身だったような記憶(笑)
 私も、この数年内に、小倉、太宰府、宮崎と、いずれも博物館を見学予定なので、桜島にも行ってみたいと思っております。しかし、九州制覇とまでは、まだ言えないです。
 あと邪馬台国問題で、国東半島、宇佐、……。なんとなく、トンデモになりそうです。

投稿: Mu→yuhki | 2005年8月14日 (日) 23時52分

高校の修学旅行

私の母校、寝屋川高校では同じく、九州旅行でしたね。瀬戸内海を船で九州に向かい、別府温泉と、長崎と、阿蘇山が記憶にあります。

アルバムがこの数年、何処にも見当たらず、困っております。

皆さんで、写した櫻島、今はどうされているんでしょうね?Blogをされていれば、この写真を見つける事が出来るかも知れません。

素晴らしい時代になりましたね。誰か、見つけてくれて、これ、私やで~~~と、名乗られると嬉しいですね。

投稿: jo | 2005年8月16日 (火) 22時05分

joさん、2005年8月16日 午後 10時05分

 なんや、おなじ経路なんやねぇ。
 行きはでっかいフェリーでした。夕凪の瀬戸内海、甲板上でロマンスの一つ、二つ、……。おっと、Muは後ろでみていて、指くわえていたばかり。つまらん記憶や~

「別府温泉と、長崎と、阿蘇山」全部一緒ですね。別府の鬼の下で撮した写真もありました。なんか、ばかっぽい。

 しかし、われら団塊世代は、想像以上にITとは遠い気もします。こないだ、大学同窓会の連絡があったんですけどね、メールは絶対いやや、と言われました(行かない返事でしたが)。
 Joさんもふうてんさんも、パソコンの中心にいて造ったり売ったりしていたから、あたりまえです。Muはご承知のように、これで食べていた時期も密かにありますから、それで、まあ葛野にいる節もあるからね、飯の種。

 しかし。他は、メールなんかが普及しだしたのは、国内では1995年以降です。そのころ、われらの多くは50前後。なかなか、IT世界どっぷりとはまいらぬでしょうな。

 風雪梅安一家の三人は、それが、シノギなんやから、世間一般とはちがいますで。

ああ、結論。
 少なくとも同世代のもんは、blogなんか触ってはおらんでしょうなぁ。

投稿: Mu→Jo | 2005年8月16日 (火) 22時50分

船旅のロマンス

想い出したけどね、船旅というのはロマンスが生まれるかも知れんね。

写真を沢山撮りましたね、当時は真面目やさかい、女の子数名と男数名で撮影するんやね。

潮風を受けながら、沢山の島々が浮かぶ瀬戸内海の旅は想いで一杯ですね。

この、卒業旅行をともにしたクラスは一番、想いでのある仲間でした。

皆さん、その後はバラバラになりましたね。あの写真を一緒に撮った女性も何処へゆかれたでしょうね。

投稿: jo | 2005年8月17日 (水) 11時10分

joさん、2005年8月17日 午前 11時10分

 たしかにね。瀬戸内海航路、終夜というのは、永遠に忘れない情景でしたね。
 帰りの福岡あたりから京都までの長距離急行は、門司のトンネルをすぎたころ、疲労激しく朝まで寝てました。

 学友のあれこれを明確に覚えているのは、この高校二年生のクラスですね。バス乗車中、みんな「あーあ~、高校三年生」と、うたいまくってました(レトロやなぁ)。宮崎の、どっか橋のあたりで、ベトナムのゴージンジェム政権が壊れたとか、聞いたような~

 そう、完璧に相互に消息不明。
 時効だからね、~、警察署長の親父のピストルを触らせてくれた某君(今なら、親父さん懲戒免職やね)。
 お公家さんみたいな某君(いつも扇子に恋の和歌書いて、話題がなくなるとつっこみかけておった)
 超秀才のツカボンは、中華風天蕎麦で、どっかの記事にものせましたねぇ。
 ほとんで全員、あれこれ覚えとります。

 ~
 物故者もおおいやろね。生きてるのがMuひとりなら、孤独ぅ~

 まあ、おもろい京都府立嵯峨野高校二年生でした。

投稿: Mu→Jo | 2005年8月17日 (水) 12時02分

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