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2005年5月 6日 (金)

さくらだ:桜田

桜田(京都市下京区匂天神)its-moGuide地図
  京都市下京区烏丸仏光寺通り東入る一筋目下がる
  要するに、ホテル日航プリンセス京都の北

桜田の内のれんと、坪庭

内のれんと、坪庭
 過日のお昼に訪ねました。女将(おかみ)さんが気さくな人で、タクシーに乗るまでずっと、20mも離れた店先から見送ってくださいました。当日は、予約をしていたのですが、足に不都合がでて、杖をつき、往復ともタクシーだったのです。
 京都の店は、どこも良いところがあるなと感心しました。内のれんや坪庭に雰囲気を感じてしまうのです。わが木幡研にもそうしたいところですが、まあ、いつか将来にでも。

その壱は、ハモと鯛とマグロと、そしていろいろ八寸

その壱
 実は先付けを写真に撮るのを忘れたのです。最初、舟形ガラス器に湯葉豆腐があって、上等なウニ、そばに小ぶりの車エビが添えてありました。最後に若い人が「どうぞ、お飲みください」といったので、おだしを杯で飲み干しました。良いです。
 そこから携帯電話のカメラを使い出したのですが、どうにも色やピントが~と弁解。
 まあ、小さくしたので見られないこともないでしょう(笑)。
 最初はお椀に入ったお吸い物というか、ハモのつくねなんでしょうね、雪のような、ババロアみたいな味物でした。わかめもあって、健康満点。
 そうそう、鯛とマグロのお造り、なかなかに。冷酒の菊姫がぐっときました。
 盛りだくさんの酒肴、ちまきの中身は一口鯛寿司でした。

その弐は、鮎です、カブラ蒸しです

その弐
 鮎もこんな風に炭火網焼きででてくると、じわじわと、都振りを感じるものです。野趣の中に雅(みやび)を漂わせ、上手ですね演出が。それに、この小ぶりの鮎がめっぽう脂がのっていて、まるでこつまなんきんなんて書いても今東光を読まないと、河内に住まないとわからないでしょうが、いいお味。一口でした。
 カブラだけでなくて、タケノコもいっしょにとろりと吉野葛(かどうかは聞かなかった)。お腹がじんわりと温まります。

その参は、ご飯とデザート

その参
 ご飯の前に見てください、この糸のような錦糸卵。これをお好みでふりかけてご飯を食べるのですから、興趣きわまるところです。それに、この香の物がまた絶品です。右前のなすび、もう一度食べてみたい。
 デザートの可愛らしさ。おもしろいですね。卵ぷりん、道明寺粉の菓子、柑橘の甘いシロップ漬け、イチゴ、ワインゼリー、最後左上が黒胡麻プリン。至福ですねぇ。

感想
 カウンターに座りました。お姉さんが二人ほどで給仕してくれました。女将さんも時々顔をだしてくれました。
 もちろんMuは、京のお店の方で懇意にしている人はおりませんから、全部未知の方ですが。
 よい雰囲気でした。
 お値段は。
 まず、大きな出費は往復タクシー、5千円、贅沢ですね。しかし京阪のホームから杖ごと転げ落ちる危険性はまぬがれましたから、時にはよいでしょう。
 お料理がお昼で七千円のにしました。お酒とか、諸々で、八千五百円でしたな。
 しばらくは、昼抜きの、朝夕おかゆ三昧です。

 で、日本料理についてです。
 美味しかった。油であげたものがゼロでした。いろんな物を少しづつ味わえました。
 日本の文明の高さを心から味わいました。手間暇のかかった芸術作品ですね。
 こういう食文化は、世界でも珍しいとおもったです。
 素材も含めて、味がぞんざいじゃないのです。繊細な、ときにはあるかなきかの味わいなのです。錦糸卵なんか、口にするとふわっとして、かすかに卵焼きの味がのこり、あとはご飯を引き立てるわけです。そして、漬け物がどれほど和食にきりりとした切れ味を見せるか、存分知りましたよ。

 よそ様の国をあれこれ申すのも何ですが、日本で知る限りの各国料理が仏中含めてぜーんぶ、野蛮に思えてしまった昼下がり。アメリカでは生きていけない心地でしたよ。

 ただ、本当に日本料理は、手間暇がかかりそうです。だから、Muの日頃の昼食の十数倍もする価格だったとしても、これを自分で作ることを考えたなら、これでよろしと心からうなずけたのです。もっとも、日頃はお茶漬けさらさら、おにぎりもりもり、200円のアサリみそ汁で結構満足しているのですから、ハレ(腫れでもありましたが)の日くらいは、これでよいじゃないですかぁ。

参考
  桜田(家庭画報デリシャス)

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コメント

Muさん

おめでたい事があったようですな。めでたい席にはめでたい食事が必要ですね。

京都にはホンマ素晴らしい料理屋があるもんです。これが、伝統というもんですな。

京都には京都の料理、オホーツクにはオホーツクの料理、広州には広州の料理、ブルゴーニュにはブルゴーニュの料理、・・・きりがないですが、きりが無いほど料理文化は存在する。

しかし、この京都独特の雅の料理は世界広しといえど、無いでしょうね。

幸せな人でんな。

投稿: jo | 2005年5月 6日 (金) 12時36分

joさん、2005年5月 6日 午後 12時36分

 言い訳ひとつ。
 はい、各国の料理はまたそれぞれに奥行きが深いです。ただ、それらが野蛮に思えた昼下がりだっただけの話。

 極端ですが、Muは、血も滴るステーキなんか、1オンスとはもうしませんが、250g程度なら塩味だけで、数口でぺろり、これもまた至福ですなぁ。

 というわけで、和風もよろし、くらいにしときましょうぞ。よその國の人だと、きっと、メインディッシュがない、と怒るでしょうな。しいて申せば、焼き鮎でしょうが、これがね、骨ごと完全に一口でがぶり、むしゃむしゃの世界どしたえぇ~。

 Joさん。梅安一家もときには、こういうしんねりというか(笑)、はんなりとした、たおやかな食事もいたしましょうぞ。

投稿: Mu→Jo | 2005年5月 6日 (金) 14時02分

随分ご無沙汰してしまいました。
おかげさまで仕事もようやく一段落。
連休明けに見習い卒業式です。
取りあえず、人並みのお仕事はできるようになった…ということでしょうか?

京都の料理は目で味わい、口で味わいと2度美味しいですね。
女性は美味しいものをちょっとずつたくさん、が大好きなのです(笑)

今度帰ったときにはお金持ちになった(!?)学友諸君とこんな所に行ってみたいものです。

投稿: chaika | 2005年5月 7日 (土) 18時18分

chaikaさん、2005年5月 7日 午後 06時18分

 なんと意外な御仁が意外な記事にコメントとはね。
 ところで、チャイカと読めますが、誤植じゃないだろうね。たしかロシア語で、わてはかもめ、となりますな。
 ~
 目で味わい、口で味わう。じつは、雰囲気で味わうもありますね。つまり、割烹料理屋とか料亭は、ちょっと日常とは異なりますね。どうなんでしょう、数寄屋造りが変化したものなのか。禅堂とも違うし、神社ともちがうしね。

 「学友諸君とこんな所」へ、Mu大先生をご招待と、なるのは20年後でしょうかねぇ。まあ、霞のような先の話ですな。

 仕事の見習いも卒業とか。えらい早い丁稚あがりですなぁ。しかし、まだのれん分けしてもらうには早い。小番頭さんも早い。なんといえばよいのか。
 ……

追伸
 ではまたいずれな、越後屋さんか、尾張屋さんか、適当な屋号をつけておくれやす。
 大宮さんじゃ、かっこわるいし。
 うーむ、摂津屋さんがよろしな。 

投稿: Mu→chaika | 2005年5月 7日 (土) 18時38分

先生、
 本当にお料理って芸術ですよね。
 テーブルに並べた時に、どうしたら彩りよくおいしそうに見えるかというのは、難しいです。
 図書館よりあれこれ資料を手に入れ、研究しております。
(もっとも、見た目より先に味を研究しなければなりませんけど・・)

投稿: 羊 | 2005年5月15日 (日) 20時58分

羊さん、2005年5月15日 午後 08時58分

 以前どこかに記しましたが、加齢とともに味覚のデータベースが脳にできると、友達の「ふ爺」が申しておりました。
 これに追加すると、彩りもふくめた雰囲気に関してもデータベースに記憶されるのでしょうね。
 つまりたとえば、和食では原色ぎらぎらの盛りつけは見たことないでしょう。だから、如何に活け作りが現代流行っていても、熱帯魚みたいな派手な魚は使わないと思いますよ。そんなことしたら、名古屋料理になってしまう。
 と考えると信長や秀吉は、料理すら、あの時点で打ち破ったのかもしれない、……。

 話がトンデモ。
 よく勉強なさって、料理の道を究めてください。

投稿: Mu→羊 | 2005年5月15日 (日) 21時39分

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受信: 2005年5月16日 (月) 02時11分

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