エイリアン VS. プレデター
エイリアン VS. プレデター
エイリアンもプレデターも初期からのファンである。はじめてエイリアンを観たとき、映画館のそこここで悲鳴というかおめき声、特に女性の声で「観なければよかった」と騒ぐのが聞こえた。壷のような繭から幼生というか幼虫が生まれる場面だったことを覚えている。今度の作品には、このときロボットだったクルー、そして二作目で随分活躍した俳優がウェイランド社会長というか、探検隊の資金スポンサーというか、探検を指揮した者として出ていた。男優名はランス・ヘンリクセンという。
プレデター
一方プレデターは、カリフォーニア州知事のシュワルツネッガーが主役だった。ベトナム戦争の後遺症のような状況場面だったが、透明なモンスターがジャングルを飛び回り、屈強の米国特殊部隊コマンダー達を次々と殺戮していく情景は異文明との接触の怖さを知った。プレデターのタイトル由来のとおり、緑の血をもったモンスターにとって、人類は狩の獲物にしか過ぎないという、SFならではの設定だった。インディアン出身の兵が天を仰ぎ未知の精霊を察知する姿が印象的だった。二作目には、シュワルツネッガーが出演しなかった。しかし二作目を観ないとプレデター全体がわからない。
超古代文明
さて今回。内容はDVDの解説や、別サイトに任せるとしても。おびただしいマヤ文字や、太古の文明を併せ持った南極大陸地下のピラミッドは壮観だった。特に、三角形、四角形の巨大な岩が次々と移動し、迷路を形作る場面がよかった。ジグラットと言った方がよいのだろう。歴史回想場面で、プレデターがジグラッドの上に立ち神としてあがめられるシルエットが印象的だった。
ハリウッドのこういうB級作品は、ツボを心得て居る。やはり、世界中にMuと同じく超古代文明、ジグラット、ピラミッド、巨石、古代文字にエイリアン、プレデターと聞くだけで、全身総毛立つ人類はマイナーながらもおるようだ。来たれ、同士よ、と見終わってつぶやいておった。
映画って、人生って、良いですねぇ
それにしても、毎年こういうB級超大作を、ツボを押すように上納する者がおって、Muは生を深く味わうのであった。Muの生き方、育て方に間違いはなかったのだ(笑)。
感想
なんと言ってもジグラットの結構が上出来だった。散乱する生け贄の人骨、奇っ怪な古代文字(マヤ文字だろう)、縦横に走る三角形の隧道。この巨石遺物をみるだけで、この映画の元はとれる。それと、俳優ランス・ヘンリクセンの老醜が懐かしく、また貫禄があった。彼も、初代エイリアンの頃は、中年の知性に満ちあふれていた。老いを無惨に、そしてその中にさりげない知性の余薫を漂わせておった。この世には若さ以上の老いの輝きがあるのだ。
DVD記事からの引用
ついに実現!全世界が待ち望んだ、映画史上”最凶・最悪”の対決!!
西暦2004年、ウェイランド社の人工衛星が南極大陸で異常な熱の放射を観測した。解析した結果、南極大陸の地下600メートルに巨大な建造物が眠っていることが分かった。実業家ウェイランドは世界中から考古学者や科学者を集め、女性冒険家レックスのガイドのもと、謎の熱源へと向かう。そこで彼等が遭遇したものは、様々な古代文明の特徴が混在するピラミッドだった。
だが、世紀の発見に喜ぶのも束の間、彼等は恐ろしい事態に直面することとなる。そこは、100年に一度プレデターがエイリアンと戦い、戦士としての試練を受ける”儀式”の場所だったのだ。探検チームは、エイリアンとプレデターによる想像を絶する殺戮の真っ直中に、”囮”として足を踏み入れてしまったのだ。果たしてレックスたち人類に助かる道はあるのか……。
世界中で圧倒的知名度を誇る2大モンスターによる、究極のバトルがここに実現! 構想10年、「バイオハザード」のポール・W.S.アンダーソン監督が緻密な作品考証と驚異のVFX映像で果敢に挑んだ、大ヒットSFアクションの超大作!!
参考
エイリアンVSプレデター 観ました/DVD・映画のススメ
Muはこの記事の「あそこまで何も訴えるものがないと反対に非常に気持いいです。」という点に深く感動しました。
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コメント
プレデター
透明になる青い血を持つ蟹のような顔をした奴でしょう?観ました。
エイリアン
これも1作か2作かどちらも観たかな?
エイリアン対プレデターは知りません。
記事を読んでると、超古代文明となると観ないと、いけませんね。
問題は、我が家にDVDプレーヤが無いんどす。
投稿: jo | 2005年4月25日 (月) 16時42分
joさん、 2005年4月25日 午後 04時42分
うちのDVDは録画はできませんが、随分重宝しとりますよ。
現在だと、1万円切るでしょうね。
模型エンジンよりずっと安価。
録画は、パソコンでするほうが、現在はお得でしょうね。
でも、ふしぎだ。
Jo家にDVDがないなんてね。
まるで、Mu家には、預貯金がないのと同じ程度に不思議。
投稿: Mu→Jo | 2005年4月25日 (月) 18時40分
紺屋の白袴
DVDが見られない、とかナロー・バンドだとかデジカメは使えない、とかいささかでも(情報処理)に関わる仕事をしてきたとっつぁん達にしてはカワユイ話題が多くて苦笑を禁じえません。
いつか(老人日記)に書こうと思っていますが、JOさんなど確か10年前にファイバーツーザホームの(講演)をしてもらったことがあります。
電子図書館がライフワークだとお聞きしていた彦さんも木幡研究所は(レガシー)の雰囲気のようですね。
夏にはファイバーの予定だそうですが、レガシーの方が身体には良いかもしれませぬよ。
ホンマ我々古い人間にはテクノロジーの発達もホドホドにと思われることが多いですね。
ロシナンテのようなパワステもオートマもない車と付き合うことでバランスをとっているのやもしれませぬ。
投稿: ふうてん | 2005年4月25日 (月) 23時40分
まずいですね!
DVDに対しては何か、躊躇があるんです。
昔、MPEG2で圧縮して4メガで中野CATVで
映像を転送していましたが、DVDは現行のテレビで観る分はいいでしょうが、どれぐらいの
ピクセルがあるんですか?
パソコン画面で耐えることが出来る画面なんでしょうか?
ふうてん親爺のように、ハイビジョンが自宅にあれば、それでも耐えることが出来る画像なんでしょうか。
その後、マルチメデイアから遠い世界になり、最近の”ハイテク”から少し、距離が出来ました。
しかし、IPODは凄いですね、4ギガで千曲入り無線アダプターで車のオーデイオに転送して聴けるんや。これは、便利やね。
CDを取り替える必要が無い。時代がすすんだね。しかし、これ、単なるハードデイスクだけの金物なのに、何で日本のメーカは遅れたんでせうか?不思議やね。
投稿: jo | 2005年4月26日 (火) 00時35分
JOさんにお答えします
DVDの解像度はブルー・レザーにならないとハイビジョン並みにはならないでしょう。
それは容量の問題です。
ハイビジョンはNTSC(今のテレビ)の約4~6倍の容量を必要とするとお考えください。
ただ解像度は?と問われるとなかなか答えにくい面もあります。
写真だと縦横640×480とかピクセル数で単純に表せますが、テレビの場合縦の走査線で言うことが多く、横の(解像度)は曖昧です。
そういう意味では今のパソコンはノート(14~15インチ)でも1280×1024くらいの解像度を持っていますからテレビのハイビジョンを十分に写すことが出来ます。
iPODが優れているのは独立したプレーヤとして商品化したことです。
ハードディスクがはいっているかどうかではなくて、それ一個で(音楽を聴く)というユーザにとっての最終的な御利益を提供しているからなのです。
ネットからダウンロード出来る(ウォークマン)と考えてください。
えらい硬い話になってしまいました。
投稿: ふうてん | 2005年4月26日 (火) 01時11分
ふうてんさん、2005年4月25日 午後 11時40分
レガシー世界はくつろげる利点もありますね。
単純というか、すっぴんですね。
飾り立てた厚化粧世界は、日の光のもとでは往々にして埃になって吹き飛んでしまう。
しかしMuが今夏あたりに光ファイバーにするのは、往年FTTH(fiber to the home)に入れ込んだ清算というよりも、現行使用のYAMAHAのターミナルアダプターというのかルーターというのか、要するにISDN64KBPSを電話にひっつける機器の耐用に不安が生じてきたからです。もう五年程度は365日24時間通電しているわけでしょう。
で、代替製品をネットで見ても、もう「あらへん」みたいな様子です。
これが壊れると生命線が断ち切られる恐怖にかられてのこと。
まあ、なんとしても、ADSLだけは使いたくなかった。これが意固地というものなんでしょう。どんなに便利で安価でも、あれは10年前にMuが電子図書館研究会で否定した技術なんです。基幹とするものは、変態的変則的な複雑なことしたらあかん、この一言です。
その点、光ファイバーは、素直ですな。実直、単純、ただただ早い、堅実。
Muは、この意固地さのために、いくつかのことで、しんどい想いをしてきたんですが、それも人生。
投稿: Mu→ふうてん | 2005年4月26日 (火) 08時24分
Joさん
ふうてんさん
おはようございます。
DVDはエドルンが数年前に、クリスマスプレゼントしてくれたaiwa製品です。とっても重宝しとります。
木幡研究所は変則的で資金投下先が限定されております。Mu所長の例では、図書、ソフト、マシンパーツ、ガソリン、そして葛野の図書倶楽部には、明に暗に、無尽蔵に資本投下しております。じっさい、本質的な躊躇はないですね。あれば買う、良ければ買う、必要なら資金投下、……アラブの富豪なみですぜ。
ところが、Mu木幡研所長ときたら、それ以外のことには、すべて「無」。服が破れればそのままホッチキス留め、靴がすり切れたらはさみで切ってスリッパ、20年前のビデオは録画ができないまま。もう、なんちゅうか、ものすごい世界。
ですから。
ハイビジョンとかiPodなんてぇ、どっかから上納されない限り、わが木幡研には、存在しないでしょう。
と、いいながらも、電気街でみかける横長のでっかい液晶というか、プラズマTV、あれって、よさそうだね(笑)
iPod もみかけたけど、可愛らしいね。でも、両者共に、パソコンパーツの範疇を外れるので、躊躇するなぁ。
(Muは同じCDを一日に10回ほどリピートさせるタイプなので、iPod は不要なんでしょう。そりゃ、アップル社があげるというなら、むげにことわりはしないがね)
投稿: Mu→Joふうてん | 2005年4月26日 (火) 08時35分