041230・2004年のまとめ
簡単に今年のことをまとめておくことにする。
1.古代史関係
三輪山や、大和(邪馬台国)や、日巫女(卑弥呼)や物部にあけくれた一年だったが、最近ずっと海洋民族という視点が気にかかってきた。Joさんが盛んにJoBlog で記していたからである。「2004.12.29 宇佐神宮とヤマ信仰」
Joさんが読んだ本によると、人口50万以上の都市で、海に面していないのは「京都、札幌、相模原の3都市しかない。」らしい。これは、気がつかなかった。日本は農耕の國ばかりと思っていたが、根は海洋民族なのかもしれない。今年の新たな視点となった。
2.小説・映画関係
今年は、記憶では極端に小説や映画に接しなかった。これは比較の問題だが、ほぼ毎日「1/365*morio0101」のmorioさんをながめているが、そこは、来る日も来る日も未知の作品世界だった。なんとなく、人前で「読書や映画が好きです」と言えなくなった。要するに、この世にはMuの知らない圧倒的で巨大な「別の世界」がある、という事実に驚いている。
3.カメラ道楽
この世界は、Muも10代と30代のころにのめり込んでいた。先述のmorioさんは「針穴写真」にこりにこっている。どれもこれも記憶の風景に近い幻想的な趣で、ずっと、こういう世界があることを知らなかった。
一方で、flowerとの遭遇が大きかった。日々、花だけを写していくという姿勢と、その花写真、その双方に接することが知らぬ間に楽しみになってしまっていた。Muはこの歳になって、ようよう、ストイックという言葉をflowerで実感したと言ってよい。
4.MuBlog 未知との遭遇
今年のまとめと思って記していると、結局それが、blog世界のまとめになってしまっていた。
Joさん、morioさん、flower(hisaki)さん。ある時に、無意識にサイドバーに「気になるところ」とリストした世界がMuの世界に相当大きな空間を占めてしまっていた。Joさんとmorioさんは以前から顔見知り(笑)、hisakiさんは未知の方である。現実世界で知り合いかどうかとは関係なく、Muはそれぞれのblogに日々目から鱗の落ちる思いをしてきた。要するに、Muの知らないJoさん、こんなことをなさっていたのですかmorioさん、花はカメラでこんなに見えるのですか、hisakiさん!
2004年は本当に、すばらしい新世界探検だった。
5.MuBlog リピーター同盟国
よく来てくれる方がいる。
ふうてんさん、WDさん、羊さん、J-NETTERさん、……さん(ROMさん達)
それぞれの方が強固な世界(記事連載とか、独自blogや奇妙メルなど)をお持ちなのに、本当によく尋ねてきてくれる。Muも同盟国の証しとして、それぞれの独立国にときどき訪れる。
現実世界では、Muはほとんど無人の研究室、電話なし、手紙なし、面会なし(学生相談は仕事)なのに、MuBlog を介して何人もの人と行き来していることになる。仮想世界の弊害はことあるごとに言われるが、「へえ~、どうしてですか?」とつぶやいてしまうほど、行き来が自然になっている。
インターネットや、モザイク(元祖ブラウザ)やblogは、Muの為に生まれたとさえ、本気で感じている。
6.MuBlog 哲学と工夫
Muにとってblogは日記ソフトではない。明確すぎるDBMSである。
この世を写しこむ高機能カメラと思っている。
写す主体はMuである。
データベースは哲学であると、過去にもらした。
その思いは今も、ますます冴えわたってきている。
この世を解釈し、コンピュータ内に再定義するシステムである。
ここでは解釈することが哲学である。
blogはその為に、必然として生まれた。
blogはつまり、言語の一種である。
MuBlog を構築することは、Muの世界観を可視化することである。
可視化によって、Muはおのれの世界観を明確に知ることができる。
さて、このためにいくつかの工夫をした。
記録間の連関をとるために、リンクは日常のこととした。さらに自己参照としてトラックバックを多用した。自己コメントは過去の別人のMuに対するメッセージである。コメント返しは、Muの記録とコメントしてくれた者への仲介メッセージである。
最近になって、Mu流の目次システムを工夫した。さらにMu流のSDIを取り入れた。
初期にMuDB2004をMuBlog 外部に構築した。
まだまだ工夫の予知はある。
*.さて、2005年
日々が楽しみである。
本業用(?)、研究用、研究会用、教育用のblogをそれぞれ再構築していく。
blogはMuの余生のために生まれた。これが実感である。2005年はその検証の年となろう。
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コメント
MuBlog一年間、楽しませて頂きました。有難う。
しかし、これほど力が入ったblogシステムは他にないでしょうね。MuDBという外部のシステムも構築されており検索系統を別に持つBlogですからね。
今までのMuさんの研究結果がシステムとしても、成長過程にあると思うし、日々、これでは満足されない挑戦の気持ちが伝わります。
一応、私もコンピュータの情報処理システムの構築に関わった人間として、言います、”あんたは 偉い”
さて、この一年、お笑いコメンテータとして私も活躍しました。あまり、品を落とすのは如何なものか?と日夜、悩んでおりますが、今だ一度も、皇帝より”風紀上の理由により、強制削除”はされていないので、続けます。
来年も又、宜しくお願いします。
投稿: jo | 2004年12月30日 (木) 08時13分
joさん (12月 30, 2004 08:13 午前)
おはようさん。
さすがに30日ともなると、Muも木幡の、ひだまりのなかでぼよよんとしとります。
ところが~
さっきから、いまさら大掃除しようとしかけては、MuBlog が気になって手がつけられません。
「検索系統を別に持つBlog」
この台詞がよろしいな。しかしこのために難儀しておるのです。
ココログはじめ、市販サービスの良さは基本メンテナンスとか、広報とか、使いやすさとかいろいろな面で気楽だし、加齢とともに、ますますそういう良質なサービスを安価に利用することが、これからの時代だと思います。
なによりもコンテンツを日々作っていくには、細かなメンテナンスまでやっていると、一体自分は何のために~、となりますからね。
悪口じゃなくて、お笑いとして、いろんな世界でシステムに入れ込んで、本業をおろそかにしている研究者とか社員さんとか、もろもろ、よう見かけますで(笑)
システム開発は、一旦その世界に足を入れると、悪女の深情け的(知りませんが)、蠱惑というか、逃げられなくなるもんです。
Muなどは、毒を食らわば皿までタイプでしてな。(昨夜も、SONY「幻の古代王朝、マニア間でプレミアついてるようや」と聞いて、おお、皿まで食べるとちっとはましなものも出来た、と思ったとこです。Luna企画名義でした)
で。Muは既成のblogシステムからせめて自分のデータは自由自在に、扱いたい、とおもっております。これを自分のblog自製して発信しだしたら、それこそ、毎日毎日メンテに追われて、コンテンツどころじゃなくなるからです。
ところが。
肝心の、記事固定アドレスが、すでに周知のごとく(誰もしらんか?)、ココログでは生成規則を変えはりました。ダウンロードしたとき、つけておいてくれりゃよいものを、まあ、いろいろ事情があるとは思うのですが。
ここしばらくにらみつけていたら、いくつかわかりました。
1.最初に偶数番号をあたえる。
2.ある時点から残り隙間の奇数番号をあたえる。
3.と、思った。
4.だが、どうも、シーケンシャルな番号付与をやめている痕跡がでてきた。突然関係のない数字とかね。
5.どうやら、ココログ関係者さん、ハッシュにしているみたいや。最初、偶数とか奇数が並んであらわれるのは、ある特定ディスク領域が切られていて、すかすかやから、多分2で割って配分しておるな。貯まってくると、空いたところへ 、割り振る。~ような雰囲気(推測です)
6.と、いかようにも想像できる。
こんなのを推理するのは、どうも無理。
それにハッシュテーブルの計算式なんて、すぐに変更されるからな。
7.で、最近は、タイトルの前に、0412290 とかむりやり数字列をつけるようにした。すると固定アドレスは、自分のものになる。
8.また別途、よい考えも浮かんだが、どうにも手間暇かかる(ブラウザイメージをそのまま、ふむふむ)
9.以上、大掃除がなかなかできない事情です。
来年も(いや今日も明日も)よろしく、JOさん。
投稿: Mu→Jo | 2004年12月30日 (木) 11時06分
私も目次を製作していて、気がつきました。アドレス生成方法が変わりましたね。
cocologは現在、150メガ以上では動かんそうなので、アドレス生成に手を入れ始め、私のように数ギガ必要な連中の為に仕様を変えつつあるのかも知れません。
しかし、難儀な話やし困りますよね~~。
投稿: jo | 2004年12月30日 (木) 14時02分
今年は、第三の人生の出発の年でした。
Mublogの内容半分も分かりませんが、それでも読むことによってなにかが残ったように思います。
今回の記事でも、
① Blogはデーターベース・・・ですが、私のBlogをカテゴリーで整理しました。確かに一つのデーターベースになります。充実させれば、何処どこでは年間こんな花がこんな具合に咲いています。ということが明らかになります。
② blogはMuの余生のために生まれた。・・ですが、「生きがいのため」と私は思っています。マイペースの熟年にとって最適と思います。
といった具合です。哲学めいた字句も現実のものになります。
どうか来年も「生涯学習講座」よろしくお願いします。
投稿: hisaki | 2004年12月30日 (木) 14時41分
joさん、 (12月 30, 2004 02:02 午後)
本当にココログが今の価格でギガバイト対応になるとよいですね。
MuはMuBlogの容量も気になりますが、この便利なココログでもっといくつかblogを立てたいのです。主にまとまった報告書とかですね。
……また来春になれば、よい風もふくことでしょう。
投稿: Mu→Jo | 2004年12月30日 (木) 17時02分
hisaki さん、(12月 30, 2004 02:41 午後)
そうですね。
実は、Mu自身にとっての生涯学習概論ですね。
(恥ずかしながら、そういう科目も担当しているのですが、まさかblogと生涯学習とがリンクするとは、……。これはhisakiさんの卓見です。MuDB2004が今止まっているので検索しませんが、以前にもこの言葉をうかがいました)
2005年は、トンデモ生涯学習概論元年ですね(笑)
投稿: Mu→hisaki | 2004年12月30日 (木) 17時06分
いつも身に余るほどの言葉をいただき、感謝しています。そうなんです、こんなことをしていたのです(笑)。趣味も度が過ぎると道楽になり、身を持ち崩すおそれすらあります。自覚がありながら辞められないところがあれなんですが。あと、さらに驚かせるようなこともあるのですが、それはまた別の話と言うことで。ふふふ。
投稿: morio | 2004年12月30日 (木) 18時42分
morioさん (12月 30, 2004 06:42 午後)
なんとなくもう「身を持ち崩している」雰囲気も、ちらほらと~男の道楽は根が深いもんです。あれだけ読書して映画みて写真を写していたら、寝る間もないはず!
さらにまだあるのでしょうか?
ま・さ・か。
あっづ、思い出した。女優のおりょうさんの、ファンクラブ会長。そやろ(笑)すみにおけんお人どすな。
Muの友人にも、そんな道楽もんは一人もおりゃせん。希有。稀覯本世界だや。
投稿: Mu→Morio | 2004年12月30日 (木) 20時10分
今年一年ありがとうございました。
コメントしかけて、送信できずじまいに終わってしまったコメントも多々あります。難しいですよね。人様の記事にコメントするのは・・。
来年はもう少し賢くなって、JoWd漫才などと揶揄されないよう、ちょっとは気のきいたコメントできるようガンバリマス(笑)。
Muさん、どうぞ良いお年をお迎えください★
投稿: wd | 2004年12月30日 (木) 20時22分
私の京都の絵巻物
その絵巻物が実はDBMSの上に成り立っている。そういう世界を構築したいのではなかろうかと理解しています。
やはりDBMSというのは一人の支配者がルールを作るものなのでしょうね。そういう点では貴兄は素質があるのではないでしょうか。
ムアディブ皇帝万歳!
皆さんと一緒に乾杯!!
投稿: ふうてん | 2004年12月30日 (木) 20時38分
wdさん (12月 30, 2004 08:22 午後)
あなたは若い読者だから、年末の指導(笑)。
「難しいですよね。人様の記事にコメント」
←MuBlogは書いてある以上でも以下でもないと思い定め、記事から理解できる範囲でのみコメントせんと心がけるが肝要なり。
「JoWd漫才などと揶揄」
←Joさんと漫才出来る男はMuくらい。女はWdさんくらい。だから名誉と心得るべし。
「ちょとは気のきいたコメント」
←百害あって一利なし。MuBlogに庶民的な気の利いたサロンを求めるは、味よく小汚きラーメン屋で懐石料理をもとむに似たり。
ラーメンの味。天そばの味。さっと入って、さっと食べて、お題は千円でおつりつき。てこてこと店主と話す必要もなし。
「ああ、うまかった」「今日は出汁がうすいなぁ」「ほな、こんどまた」このノリでんがな、あんさん。
まあ、しかし、「wdの愛した奈良紀行」はよろしかった。コメントで一連の記事を作る人は稀少、稀覯本でしょうね。2005年もよろしく。
投稿: Mu→Wd | 2004年12月30日 (木) 21時33分
ふうてんさん、 (12月 30, 2004 08:38 午後)
「ムアディブ皇帝万歳!」
兄貴、今夜また宴会かい?
さっきみた映画(ヴァン・ヘルシング)じゃ、アブサンとかいう、ランボーも飲み続け、19世紀ヨーロッパ小説には必須の酒が、がんがん火を噴いておりました。
兄貴も、なにかい、口からぶわーと、火を吐く芸当でもしながら、コメントくれたんかい?
「DBMSというのは一人の支配者がルールを作る」←やはり、そういうことだったのか、と今自覚しました。多くのソフトウェアの初版は大抵、たった一人ですね。版を重ねるにしたがって、べっとりと厚化粧していく傾向です。
初版は、ルールを決めるのは合議じゃなくて、独断ですね。それで、ぎりぎりの整合性が保たれる。
MuBlog で決めたルールは単純です。
記事は、比較的まともにきっちり書く。
コメントは、Muも客人も勝手気まま。
喧嘩するのも、驚愕・尊敬するのも、ぜんぶコメントに局地化、封じ込めようとしてきました。
ほぼ、なんとかこなしたつもりです。
客人達がちょっと上等すぎたから、喧嘩もなかっただけかもしれないが。
2005年、ふうてん老人日記、あらたなご発展を切にねがっております。
投稿: Mu→ふうてん | 2004年12月30日 (木) 21時48分