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2004年9月26日 (日)

Mu現代古典のこと

 この九月十八日に「計画」という記事を掲載した。その日の朝から父の祖地、福井県今庄町大桐へ車で出かけて、帰宅した夜半だった。(日付が17は18日の間違いである)
 法事だった。父三十三回忌、母七回忌、そして明治時代のご先祖さま二名の百回忌。
 私の実家は、蓮如さんの盛んな越前門徒だった。
 寺の雰囲気や、身近な法話を聞いていて、生は有限だと実感した。
 
 メメントモリという言葉があった。たしか、死を見つめるとか忘れないとかいう意味のはずだ。

 そこで。
 人生のまとめ、整理整頓、掃除をしたくなった。
 その筆頭にあがったのが、読書だった。
 読むよりも、工作したり、コンピュータにさわったり、会議にでる時間の方が多かった半生だが、それでも思い返すと私の二十代は、読書が太陽や月や巨大惑星のように輝いていた時代だった。

 もちろん、二十代ばかりではない。それから現在までも、折に触れて年に数冊は影響力の強い本に巡り会ってきた。私は書痴ではない。いわゆる活字中毒でもない。キーボードにふれだしたのが二十半ばからだったから、コンピュータの方がよほど時間も精力も費やしてきた。
 それでも。忘れがたい本がある。
 それは、私の古典になってしまっている。

 名付けて、Mu現代古典とした。
 すこしづつ、私の中でまとめておきたい。

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