« 別府・APUの原田勝教授 | トップページ | 情報図書館学・科学情報:科学情報論序説/原田勝 »

2004年7月 4日 (日)

情報図書館学・計量書誌学:ビブリオメトリクスの方法とその応用/原田勝

By NDL-OPAC Z21-2

ビブリオメトリクスの方法とその応用/原田勝
  =Bibliometrics: Methods and Applications/Masaru Harada

  Library and information science
  三田図書館・情報学会 / 三田図書館・情報学会 編
  (通号 12) [1974.10.00]
  pp109~141
著者注記 原田、勝(1944-2004)∥ハラダ、マサル
ISSN 0373-4447
雑誌記事ID 282198300

目次情報
Ⅰ.はじめに
Ⅱ.図書館学における科学文献の統計的分析研究の必要性
  1.図書館情報学の基礎理論
  2.システム分析
  3.利用者研究
Ⅲ.歴史的回顧
  1.統計的書誌学
    1)コールとイールズの研究
    2)ヒュームの統計的書誌学
    3)ロトカの法則
  2.引用文献調査
    1)タイトルの分散
    2)時間的広がり
    3)言語の分布
    4)主題の分散
    5)文献の形態
Ⅳ.ブラッドフォードの法則
  1.ブラッドフォードによる法則の定式化
    1)実験の背景
    2)法則の定式化
  2.法則の数学的表現
    1)法則の数学的表現
    2)文献の特性を表わすパラメータ
  3.実験方法
    1)各種の実験方法
    2)一次雑誌の引用文献による方法の特長と欠点
    3)実験方法の選択
  4.文献の寿命と成長
  5.いくつかの注意
Ⅴ.ビブリオメトリクスの応用
  1.理論的応用
    1)文献の分類
    2)科学雑誌・学問領域の特性
      ⅰ)科学雑誌の特性
      ⅱ)学問領域の特性
    3)科学の進歩の分析と予測
      ⅰ)情報伝播の疾病モデル
      ⅱ)科学研究のライフ・サイクル
      ⅲ)科学発展のマルコフ・モデル
  2.実際的応用
    1)図書館における雑誌の収集と廃棄
    2)書誌の完全性
Ⅵ.むすび

著者抄録
Resume
In this paper, the author reviews the methods of bibliometrics and its applications.
Analysis of written communication is an essential tool to elucidate the characteristics of science, scientists and scientific literature. Part of this theme has been studied as the statistical bibliography concerned with gross trends of scientific progress, and as referece counting performed by library scientists. Recently, these two areas have been united and named 'bibliometrics.'

Many factors have contributed to the formation of this branch of study; claims for the fundamental theory of library and information science, and the recognition of the importance of systems approach and user study for solving library problems.

However, because the term 'bibliometrics' is used exclusively in the library science field, this subject tends to be restricted to the problems of selection of journals in the library. But the scope of the applications of bibliometrics should not be restricted. The usefulness of the methods has also been recognized by sosiologists and historians of science and they provided us with many useful findings.

The main topic of bibliometrics is the Bradford's law of scattering. Although his motivation of the study was to perform complete documentation, it is considered as the useful means to select scientific jyournals in the library. But the law involves some ambiguities and limitations. The law could have been useful if it were combined with the methods of systems analysis.

The methods of bibliomterics can be applied to classification of scientific papaers, elucidation of the characteristics of scientific journals and disciplines, analysis and prediction of scientific progress, selection and retirement of scientific journals in the library, and checking up of defects of bibliographical services.


冒頭文抄

「記録情報の統計的分析は、科学文献の特性の解明と同時に、科学と科学者の特性を明らかにするためには不可欠の手段である。このような研究はこれまで「統計的書誌学」、「引用文献調査」などと呼ばれてかなり多く行われてきたが、その研究範囲は限られたものでしかなかった。しかし、近年、科学・科学者・科学文献の特性を明らかにし、有効な図書館活動を行うためには、記録情報の多面的な分析が必要であることが認識され、この分野に対して「ビブリオメトリクス」(bibliometrics)なる名称がプリチャードにより提案された。彼はこれを次のように定義している: 
”記録されたコミュニケイションのさまざまな局面を計数し分析することによって、記録されたコミュニケイションおよびある学問領域の発展の特性と流れ(ただし、これが記録されたコミュニケイションによって示されている限りにおいて)の過程を明らかにする(知識の一分野)。”」

結語抄
「しかし、ビブリオメトリクスが広い応用範囲をもつからといって、これを一つの独立した分野と考えるのは誤りである。ビブリオメトリクスの方法は単純であるし、他のテーマと比べて、費用、労力もそれ程必要とされないので多くの研究が行われてきたが、大部分が計数処理のみで終わっていることは、このような考え方(Mu注記:ビブリオメトリクスを一つの独立分野と見なす考え方)が研究者の間にひろまっていることを示している。しかし、ビブリオメトリクスは1つの手法にすぎず、これを応用する場合には他分野の知識が要求される。たとえば、雑誌選択の問題ではシステム分析の手法や考え方が導入されなければならず、科学の特性の解明には研究組織や科学史の知識が必要とされる。」

Mu注記
「ビブリオメトリクス」は原田勝の研究業績において、源流の1つである。原田の後年での「電子図書館」研究の底流の一つとなっている。
執筆時は1973年から1974と推測され、当時の勤務先は東京大学教育学部助手である。29歳ころの主要な論文である。
私は、当時の原田勝には二つの源流があったと仮定している。一つはこの「ビブリオメトリクス」であり、他方は後日紹介する「科学情報論序説」である。


|

« 別府・APUの原田勝教授 | トップページ | 情報図書館学・科学情報:科学情報論序説/原田勝 »

原田勝」カテゴリの記事

落ち穂拾い」カテゴリの記事

読書の素」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/22035/897426

この記事へのトラックバック一覧です: 情報図書館学・計量書誌学:ビブリオメトリクスの方法とその応用/原田勝:

» 情報図書館学・科学情報:科学情報論序説/原田勝 [MuBlog]
By NDL-OPAC Z21-2 科学情報論序説--科学の社会システムと科学情報/原田勝   =The Role of Scientific Informat [続きを読む]

受信: 2004年7月 6日 (火) 00時10分

» 情報図書館学・情報サービス:未来の図書館/原田勝 [MuBlog]
By NDL-OPAC UL11-87 未来の図書館 : 情報社会における知識と情報の流通/原田勝著   京都:松籟社、1987.8   226p ; 20cm [続きを読む]

受信: 2004年7月15日 (木) 17時34分

« 別府・APUの原田勝教授 | トップページ | 情報図書館学・科学情報:科学情報論序説/原田勝 »