うさじんぐう:宇佐神宮
情報というものは、受け手が何を知りたいかを自覚したとき、初めて鮮明に「立ち現れてくる」 してみると、ひたすら温泉話ばかりに興味を持った私が、宇佐神宮の情報を受け取りそこねたのかもしれない。
と、ここまで記録すれば、やがていつか宇佐神宮の写真もこの記事に掲載されるであろう。いや、いつか自らの目で見てみたい。
歴史で、和気清麻呂の宇佐八幡神託事件は十代に知っていた。しかし、日本史の授業以上に宇佐神宮に惹かれたのは、高木彬光『邪馬台国の秘密』(改稿新版:角川文庫)だった。この図書は名著だと思う。結末に華があり、そして夢幻に誘ってくれた。
宇佐神宮、その上宮は卑弥呼の墓であるとの説で、いつまでも忘れられない一節があった。
『石棺は、あそこに埋まっていたのです』ともあれ、宇佐神宮は広大らしい。三つの神殿のある上宮は、おそらく古墳の上にのっているとの話もある。高木によれば高さ30m、直径90mはあるらしい。不思議な神社だと思った。
ずしーんと胸にこたえた一言でしたね……場所は三之神殿(Mu注:祭神は神功皇后)からむかって右に数メートル、内陣を囲んでいる壁の右の小さな門からは左に数メートル、僕たちが立ち止まった回廊の一点からも数メートルの一点でした。その真下約二メートルの深さのところに、この石棺は東北-西南、ほぼその方向にいまでも千何百年かの謎を秘めたまま、横たわっているというんですよ
参考サイト
宇佐神宮ホームページ:公式HP
宇佐神宮の謎:4つの謎の問いかけ。答はない。
1.何故神域もふくめ、広大なのか。
2.応神天皇をさしおき、何故二之御殿の比売(ひめ)大神が、最高神に見えるのか。
3.何故「二礼、四拍手、一礼」と、出雲大社と同じ拝礼なのか(全国この二社のみ)。
4.何故「宇佐八幡神託事件」は、伊勢でなく宇佐でなければならなかったのか。
卑弥呼と宇佐神宮の祭神 -卑弥呼の墓の推定
「邪馬台国の位置と日本国家の起源」概要
注記
2004年8月4日付け「宇佐神宮 幻想/JO-Blog」
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コメント
私も『邪馬台国の秘密』読みました。面白かったです。
宇佐神宮について、私もblogしました参考にして下さい。
日本書紀、古事記が何故に宇佐神宮について沈黙したかが、未だ判りません。豊前、豊後の海部族と息長氏の日本海海部族の連携が神宮皇后(おきながたらしひめ)の河内王朝成立に関係があると思います。鍵は私は秦氏であると確信しています。面白いですね。
投稿: jo | 2004年8月 4日 (水) 16時29分
JOさん
あなたの海部好きには感心します。
10年も前かな、梅翁があるとき、梅原猛さんの「海人(あま)と天皇」上下、新潮文庫をすすめてくれたような気がして、いまてもとにある。
読んだのか読んでないのか分からないが、急に気になってきました。
JOさん、この梅原さんの本、よんだかな。
どうなんだろう、あなたの海部と梅原海人は関係あるかな。あるなら再読するよ。
ここで閑話休題
最近記憶が薄くてね。なにをなし、なにをはなし、なにをよんだか、なにをたべたか、なにしてたか、とんと思い出せない。辛いね。
投稿: Mu | 2004年8月 6日 (金) 02時11分
未読です。
梅原はんが海部についてお書きなんですか?読んでみます。
日本は海に囲まれた国です、交通手段も海と川ですね、陸上は山だらけ
で古代は無理です。だから、稲作文明だけで、日本の歴史を偏見するは
何かを見失うと思います。御身体、大事に。
投稿: jo | 2004年8月 7日 (土) 22時09分
JOさん
最近の貴公の記事をよみ、いまさらに「稲作文明だけで」は、どうにもならないと思っております。
『異形の王権/網野善彦』くらいから、それは感じ出しました。
それにしても、貴公が「あま」「あま」と連呼されると、いつのまにか「そうでなくちゃ」と、思いこんでしまっているね。
山の人や芸能人や、海にすむひとたちが、ぎょうさんおりますね。
投稿: Mu | 2004年8月 8日 (日) 21時33分
JOさんが、古代史おたのしみ読書を掲載してくれた。
なかなか面白い。
http://akatonbo-jo.cocolog-nifty.com/jo/2004/12/post_23.html
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2004.12.25
最近読んだ本
最近、3冊の古代史に関する本を読んだ。正確には読み直した、以前に一度購入しており再度、読み直した。
しかし、結果は”あまりよく判らん”の結論です。
○邪馬台国の秘密 高木アキ光 角川文庫
○卑弥呼は語る 朴ビョング シク 学習研究社
○聖徳太子は蘇我入鹿である 関裕二 KKベストセラーズ
(宇佐神宮)
この神社については、私も以前より興味を持っています。高木さんの本で始めて、知ることが出来たのは明治の頃に起きた事件の事です。
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投稿: Mu | 2004年12月28日 (火) 03時59分
20年ほど前になりますが、宇佐に行ったことがあります。日本のUSAなどというベタな看板があって興ざめた覚えがあります。宇佐八幡宮は広大な敷地を持つ立派な神社でした。清経という能に、平家が宇佐八幡宮に参詣し数々に神頼みをする場面が出てきます。にもかかわらず「世の中の宇佐には神もなきものを。なに祈るらん、心づくしに」と無常な御神託。宇佐は「憂さ」の掛詞としてよく使われますが、この能でもやはりそうです。宇佐の地名に懐かしく、思わずコメントしました。
投稿: namiko | 2004年12月28日 (火) 20時31分
namikoさん、 (12月 28, 2004 08:31 午後)
1.USA問題はMuも覚えております。made in USA といって騒がれました。
2.よいですね、旅の経験があるというのは。百万言費やしても、現地の経験の前には萎れます。「地図の蠱惑」というカテゴリーを未踏地には付与していますが、いつか既知にしたいです。
3.お能には、宇佐とか、三輪とか、ゆかりある地が出てきますね。昔の人も、さらに昔を偲んだのだと思います。
投稿: Mu→namiko | 2004年12月28日 (火) 22時07分