日本・文学・小説:旅涯の地/坂東真砂子
帯情報
彷徨(さまよ)う魂を救うのは、<神>なのか。
直木賞受賞後初の新境地。
構想5年の荘厳な歴史ロマン大作
13世紀、イタリア。元王朝クビライ・ハンに仕えたマルコ・ポーロ一族がヴェネチアに帰郷したとき、一行の中に宋人(チャイナ)と倭人(ジパング)の血を引く奴隷がいた。名は夏桂(カケイ)。密貿易に失敗した彼は奴隷に身を堕とし、マルコたちに買い取られたのだった。その運命は、偶然手にした一枚のイコンによって、大きく流転する。イコンは当時、邪淫と呼ばれたキリスト教・異端カタリ派の所有するものであり、それはキリストの「聖杯」でもあったのだ。
そして夏桂はカタリ派の謎の女伝道師マッダレーナに導かれ、信者たちの隠れ住む<山の彼方>(ウルトラ・モンテス)へ。しかし、彼が命がけでもたらした「聖杯」の真実は、異端の村に大きな波紋を投げかけ、一つの村が、揺るぎないはずの信仰が音を立てて崩壊していくのだった……。
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コメント
読んでへんからコメント出来ないけど、スケールがグローバルで雄大やね~~。女性の作家ですか?(済みません、文学音痴です)
日本でも文学の環境設定をこないな雄大に出来る人がいるんや。
そういえば、イタリアで大層な勲章貰われた、女性”ローマ”の塩野はんおられましたね。
投稿: jo | 2004年6月10日 (木) 21時04分
joさんや
「真砂子」って「子」があるんだから、俳人じゃないかぎり、女性ですって。坂東さんがこのコメント読んだら激怒しますぜ。
もっとも、小野妹子さんとかおったからね。あの方、男性でしたよね。
そうそう、私はこの歳になるまで、薬子の変の、薬子は男性と思っていたんですが、女性だったようですね。いやはや、名前ではわからない。
薫って、絶対に間違いますね。
(あ、大学の倶楽部の二代局長は、あはははは、でした)
竹毘古なんて、これや絶対男です。
おあとがよろしいようで。
追伸
旅涯の地は、すごい作品ですよ。文庫になっておりました。しかし、角川さんの文庫はなんとなく探しにくいね。文庫といえば、大抵講談社と新潮社とで、ガーンと書店を占領しているから。
投稿: Mu | 2004年6月11日 (金) 05時45分