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2004年6月22日 (火)

日本・文学・小説:終戦のローレライ/福井晴敏

終戦のローレライ/福井晴敏[著]

終戦のローレライ/福井晴敏

  =Lorelei, das Lied zum Ende des Krieges
  東京:講談社、2002.12
  2冊[453+597];20cm
  定価:(上)1700円、(下)1900円
  ISBN:406211528X (上)
  ISBN:4062115298 (下)
  著者標目:福井、 晴敏(1968-) 〔フクイ、 ハルトシ〕
  分類:NDC9:913.6  

帯情報
【上】
一九四五年八月。
日本。
敗け方を知らなかった国。
三賞制覇の傑作『亡国のイージス』から三年余、この沈黙は本作のためにあった。

戦争。
もはや原因も定かではなく、
誰ひとり自信も確信も持てないまま、行われている戦争。
あらかじめ敗北という選択肢を持てなかった戦争。
茶番と括るには、あまりにも重すぎる戦争。

――その潜水艦は、
あてどない航海に出た。
太平洋の魔女と恐れられた兵器“ローレライ”を求めて。
「彼女」の歌声がもたらすものは、
破滅か、それとも――


【下】
「人生を削って書いた。そうさせる力が、彼女(ローレライ)にはあった」
どの世代にも描き得なかった“あの戦争”がここに。
はるかな地平に到達した著者、待望の書下ろし超大作。
「国家の切腹を断行する」
南方戦線で地獄を見た男の、血塗られた終戦工作。
命がけで否と答えるべく、その潜水艦は行動を起こす。

耐えてくれ、ローレライ。
おれたち大人が始めたしょうもない戦争の痛みを全身で受け止めて、
行く道を示してくれ。
この世界の戦をあまねく鎮めるために。
いつか、悲鳴の聞こえない海を取り戻すために――


Mu寸評
 4/4
 四つの<物語>の四つ目である。
 円環は閉じられた。

参考サイトJoBlogからの紹介による)
  福井晴敏公式サイト
  ローレライに登場する潜水艦シュルクーフをラジコンで再現

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コメント

福井さんの公式ホームページを参照してると、面白い。
ラジコン潜水艦普及委員会・・・2005年東宝公開予定『ローレライ』応援、ラジコン潜水艦『シュルクーク』。

潜水艦に大砲が二門搭載されていましたよ~~~。もう宇宙戦艦ヤマトみたい。

投稿: jo | 2004年6月22日 (火) 09時34分

JOさん
 潜水艦が見付からない。
 暇なとき、アドレスをコメントにいれといてください。

投稿: Mu | 2004年6月22日 (火) 09時55分

Muさん ラジコン潜水艦『ローレライ』
http://www.keep-on.jp/rcsub/lorelei.htm

どす。jo

投稿: jo | 2004年6月22日 (火) 10時42分

JOさん
 情報ありがとう。
 記事本文に追加しておきました。
 (この4つの物語は、別まとめ記事として、あとで整備する予定ですが、この二つのサイトはここにぜひ記したかったです)

投稿: Mu | 2004年6月22日 (火) 11時06分

樋口監督で役所はんが映画やるそうでんな?
樋口はんは『ガメラ2』で私も、プロヂューサやらせてもらったお人でんがな。来年夏が楽しみでんな?
まさか、『ガメラ』が出て来んやろな?

投稿: jo | 2004年6月22日 (火) 11時35分

JOさん
 正解です。
 首をすくめたガメラが出てきます。
 詳細は、福井さんのローレライを読んでください。
 ヒント:ネタばれを恐れつつ、ちょっとだけ。
     福井ガメラを、潜水艦にくくりつけた。
     (これでも、ヤバイかな。まあよいわ)

投稿: Mu | 2004年6月22日 (火) 16時41分

判った! ガメラは手足4箇所がジェツトエンジンになるから、
飛ぶんやな?
ま、止めときます。読めばえ~んやな。
役所はんとは、え~役者捕まえたな。映画は成功するな。

投稿: jo | 2004年6月22日 (火) 17時22分

JOさん
 前作の『亡国のイージス』はね、不思議に手元から消えたんだけど(これはボカシじゃなくて、本当に消えている本が幾冊もある)、意外にそのタイトルの意味が、知られていないようなんだ。
 理解しがたいからかな。

 で、イージスはイージス艦をさす。盾という意味らしい。
 昔、葛野記にも記したが、読前は「そんな武器を持つから、日本も亡国なんかね。反戦思想?」と思っていた。ところが、違う。読後「守るべき、守る価値もない、国のない、日本」という意味なんだ。盾は無意味なのか?という反語だろうね。

 私は、そこにこそ、皆川さんが山田さんの「ミステリ・オペラ」にささげた言葉を思い出したんだ。
 つまり、「慟哭の昭和の魂」への愛惜だな。

 歴史観を福井さんに味わった。
 日本は、フェニキアとか、カルタゴみたいに、繁栄はしたが、戦に敗れた反省が少ないね。何故破れたかを、合理的に考えた末に、本気で慟哭しないとね。

 ところで、ネットをちらちらみていると、女性ファンが「泣けた」と、幾人も「ローレライ」感想を寄せている。これは、よくわかる。たぶん、終盤で泣けたんだと思う。

 で、私の選んだ四つの物語は、福井さんのローレライで元の「死の泉/皆川博子」に戻ります。この円環から、ぽろりと飛び出す作品も、また出てくるでしょう。どれが最良とは思わない。現代の文学がここまで成長したという、確認をしたかった。

投稿: Mu | 2004年6月22日 (火) 17時45分

ローレライ 名前も意味深長やね。昔、高校の音楽の時間に勉強したような記憶があるけど・・。川を行く船を鎮めるこわ~~い女神はんではないですか?
今の日本はフニキア、カルタゴの歴史に学べという事やね。
団塊の世代が責任大きいね。

投稿: jo | 2004年6月22日 (火) 20時58分

 人であふれかえってた世代やね。
 責任はとれないよ。
 「平和」とは、こういうものかもしれん。
 昭和へ、合掌。

投稿: Mu | 2004年6月23日 (水) 03時26分

「ローレライ」2005年に映画予定ですが、大好きな妻夫木聡さんが出演するんです!!楽しみなんです。
 まだ原作を読んでいないのですが、読んでから映画を見た方がいいですか?
 映画見てからにしようかな?
 (どっちでもいいことでしたね・・・。それにしても彼はかっこいいです。)

投稿: 羊 | 2004年6月23日 (水) 22時27分

羊さん
 妻夫木聡君ってどんな人か知りません。写真のあるとこネットでないかな。
 で、羊さんの好まれる若い男性ならば、きっとナチの混血青年将校役じゃなかろうか。顔をみないとわからないけどね。

 映画か小説か。
 そうですね。一般に女性は俳優で映画をみるところも多いから、映画がよいかも知れません。小説は上下本でたっぷりありますから、好きでないとしんどくなるものです。
 どっちゃも、よろし。

 ところで、女性は好きな俳優を公言してもゆるされるようで、うらやましい。私なんぞ、あんまり学生達の前で女優の話はできません。なんとなく、零下200度くらいの、シラーットした、無視されたような、異様な霊気が漂いますね。(冷気じゃなくて、霊気ですぞ)
 宮沢りえ、だなんて口にしたくても、初めから「なに、それ? どこのオバサン?」ですよ(笑)。

投稿: Mu | 2004年6月23日 (水) 23時44分

 先生は、宮沢りえさんがタイプなのですね。私も好きですよ。「たそがれ清兵衛」も良かったし、お茶の「伊衛門」のCMも好きです。

投稿: 羊 | 2004年6月24日 (木) 18時35分

羊さん
 ローレライの映画の顔ぶれをみましたが、私は、間違っているようです。
 それと、原作とは、俳優をみていたら、ズレが大きそうですね。なんか、こう、もう少し原作にはアングロサクソンがでていますね。

 さて。
 「タイプ」という用例は、女子大では良く聞きますね。
 私には、タイプなんか、ないようです。
 みなさん、小町にみえますよって(笑)。
(近来、ますます老眼が強くなって、ほとんど見えない、心眼でみているのも事実とか)

投稿: Mu | 2004年6月24日 (木) 22時34分

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