らくししゃ:落柿舎
落柿舎(京都市右京区) マピオンBB地図
京都嵯峨野の落柿舎は、小学生のころから付近に虫取りに行っていた。
落柿舎を強く意識し出したのは高校生の頃である。
嵯峨野高校卒業前の大晦日に保田與重郎『現代畸人傳』を読んで、当時の庵主、工藤芝蘭子という俳人について知ったからである。
工藤さんは昔、大阪堂島の相場師だったらしい。好々爺に見えたがお若い頃は激しい人生だったのだろう。私はその後、高校を卒業して大学浪人していたころ、何度も落柿舎へ遊びにいってお世話になった。
この頃の落柿舎のことは、どなたかの小説になったことを後で知って購入した。手元にはないが、捜せば出てくると思う。たしかそこにおられた年配の女性の文学に関わることだったように覚えている。その女性は当時京都で「十鬼会」という職業作家の同人を営まれていた。その関係で、私はその人にもお世話になった。名作「銀の匙」をすすめられて読んだ覚えがある。
落柿舎のことがどなたかの小説でどんな風に描かれたのかは、よく覚えていない。工藤さんたちが、落柿舎を去った理由のことなどがあったのだろうか。
古い話だが、書いているとだんだん思い出してきた。しかし、これくらいにしておこう。
結局、私自身が工藤さんとどんな話をしていたかとか、十鬼会に数回だけ顔をだしたか、とかは、まだ上手に書けない。
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