りゅうじんおんせん:龍神温泉
龍神温泉(和歌山県日高郡龍神村大字龍神 ) マピオンBB地図
関西に住んでいるのに、私の場合は、京都、奈良、近江の順によく出歩き、和歌山となると激減する。奈良といっても、吉野くらいが南限で、十津川村へ行ったのは三十年をゆうに越す昔日故に、未踏地といえる。その十津川村の南西に龍神温泉があるらしい。らしいと言ったのは、あくまで地図の上であれこれ夢想しているからであって、現実にはわからない。
龍神という名前に惚れている。幼児期から、村の龍神の池とか、龍神さま、とか民話っぽい話に胸ときめかせていたから、そういう三つ子の魂はいつまでも続くのであろう。名前を変えてもよいなら、龍神時三郎(りゅうじん・ときさぶろう)なんかもよいな、と思う。なぜ、時三郎、かはいま思いついた名前だから、理由はわからぬ。
温泉もよい。めったに行かないが、行くと嬉々としている。最近では有馬温泉に行った程度だが、大抵はなにかの催しものについていくという程度で、自分でルートを開拓したことはない。そういえば、地図の南に那智があるが、ここの海に面した忘帰洞(帰るのをわすれるほどの所の意味らしい)は、南海の波が押し寄せて、また行ってみたい。
そうそう、龍神温泉だが、これは三美人湯となっていて、女性の肌によいらしい。自らのシミだらけの両手を見ていると、我もまた行かん! ちょっとは綺麗(笑)になるかもしれない、とついそそられてしまう。
しかし欲張りだから、地図を見ていると、やれ神武さんが上陸したルートをたどりたいとか、天川神社に寄ってみたいとか、最近見直している松本清張さんの『神々の乱心』のルートを歩きたいとか、できもせぬことに、日曜の夕刻夢想している。
さて、早朝三時頃に起きて、龍神温泉までぶっ飛ばし、外湯に入ってビールを飲んで、帰ってこようか、とも思う。実は、泊まりがけが苦手なんだ。夜は九時ころに眠り、朝方三時ころに起きてお腹を空かせるパターン、しかも必ず美味いコーヒーを飲まないと落ち着かない、・・・では宿泊は極めて限定される。
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コメント
中学生の頃、(枚方第三中学)ワンダーフォーゲル部の部員として度々、大台ヶ原への山行をしましたが、残念ながら竜神温泉へは足を踏み入れていません。清張さんの遺作の大作も未だ読んでいません。昭和史の研究の中で、嘘みたいな本当の話があったかもしれませんね。京極はんの作品にも南北朝時代を受け継ぐ、皇室さまの(北朝、南朝)を巡る小説がありましたね。少し、エッチな内容がありましたので、若者にはお勧め出来ませんが。天下を治めるには、歴史が必要なんですね。神武さんも兄を葛城、生駒あたりの戦いで失い和歌山へ南下して吉野を北上するルートを取られる。楽しいですね、温泉で当時を語りましょう!
投稿: jo | 2004年3月29日 (月) 08時50分
JOさん。京極はんの、エッチなんって、きっちり指定してくださらないと、どんなエッチも普通に読んでしまうから、わかりません。世間ではなにをもってエッチ小説というのかを、自動学習するためにも、今晩お家で探して、ぜひ知らせてくださいな。
それから清張さんの『神々の乱心』は吉野あり、帝都あり、満州ありで、とてもおもしろおます。週刊文春連載中はもったいなくて目をつむっていた(こまぎれでよむのが苦手)のですが、1997年に整理されて(文春の編集部でしょうね)、ハードで上下、そく読みました。現在は文春文庫にありますよ。
投稿: Mu | 2004年3月29日 (月) 09時12分
確か『狂骨の夢』どした。この親爺の小説は面白いので、愛読してます。文春文庫で買います、楽しみだに~~。 清張はんの古代史は私、ミステリーは嫁はんの得意分野どす、嫁はんに本がないか聞いてみます。清張はんの古代史関連の本は全部あります。(自慢)
投稿: jo | 2004年3月29日 (月) 09時31分
JOさん、了解した。自天王さん、立川流文覚さんですね、後醍醐天皇さんの南朝、そして後南朝哀史。
しかし立川流のエッチさは、正月に読んだ、山田風太郎さんの、えっと書名忘れたけど、もう、そりゃエグイでっせ。・・・なんだか、早朝から紳士の話す内容じゃないよね。失礼しました。
京極はんのは、ちゃんと一式あります。しかし、実は南北朝はひつこく好きなので、かえって狂骨の夢を読んだときは、読み流したようです。いま、ぱらぱらとめくっているとぼんやりと思い出してきました。いつか再読するでしょう。
しかし、あらためて、京極はんがドエッチなら、この世の作家は全員変態でっせぇ。いやいや、もうよしましょう、この話は。
投稿: Mu | 2004年3月29日 (月) 09時50分